こんにちは、テスターの菅野です。
今回はディアモンの象徴である互換性を最大限活かしたマイセッティングと、そのセッティングで獲った自己最大魚のレポートになります。
今年2023年はプログレス(MX-PROGRESSシリーズ各種)やオプショングリップなど、専用パーツが新たにラインナップされ、ディアモンのユーザーさんはかなり遊びの幅が広がった1年でもありますね。
そんな、ラインナップが充実した現在でも、特別な3本。
「DearMonster MX-7」「DearMonster MX-6」「DearMonster MX-∞」
誰が呼んだかディアモン“御三家”、ブランド最初期(2013〜14年)に作られた3本。
粘り強い「MX-7」のブランクに、細く手に馴染むTCS16リールシートを採用した「MX-6」のフロントグリップ(リールシート部)、そして安定性や操作性を上げる為の「MX-∞」エンドグリップ。
それらを組み合わせた“MX-67∞”(ロクナナインフィニティ)を個人的には非常に気に入っており、今年はそのセッティングを多用してアカメを狙っていました。
初夏の某所イナッコが大量に集まり、騒つく最高の状況を当てました。
ルアーは250mm・6オンス超(大型フックに交換して総重量200g弱)のジャイアントベイト、ベイトを蹴散らしながら探ります。
ガツンと言う“金属的”なバイトとよくアカメでは例えられますが、何かに突っかかったと思えば唐突のファーストラン!そんなバイトでした。
薄明した空に浮かび上がる一発目のエラ洗い。
120は確信しました。
これは獲れると思った束の間、ラインが一瞬詰まってしまいドラグがスムーズに出ず、防げたはずの二発目の無駄なエラ洗い……。
ラインを適度に送れずフックが伸ばされ痛恨のバラシ、一瞬の出来事でした。
準備不足の自分に言葉がありません。
無情にもその後反応は得られず悔しい朝を迎えました。
次の狙いの潮位を待ち、夕方から同じ場所へ。
朝ほどのベイトはいないが少なからずは居る、そんな状況。
ルアーローテーションしながら反応を伺うが夕まずめはとっくに過ぎ、タイムリミット間近、来るべき瞬間を待ち何時間も一点に立ち尽くしていました。
俗にゾーンというのでしょうか、スローモーションかのように真っ暗な水面にベイトが散るのが見え、ナニカ来ると感じた瞬間、ズドーンと朝と同じ唐突なファーストラン。
今回ばかりは自分でもビックリするほど冷静でした。
足元と右方向に障害物があるため走らせ過ぎることはできない。
ラインを送るべき時は送って、止める時は止める。
寄せては出して寄せては出してと10m範囲内にずっと留めてはいますがそこからが、なかなか寄せきれず苦労しました。
沖に走りはしないが全く寄らない……。
「MX-7」ブランクをフルベントさせた時の重量感、このファイトは利根川で釣った140のアオウオを思い出しました。
体感は10分、実際はおそらくその半分くらいですが、かなり長く感じました。
やっとの思いでシャローに座礁させ、ヘッデンの明かりをMAXで照らし全貌が見えた瞬間のあの光景は忘れられません。
軽くメジャーを当てると140!?
冷静に何度も、何度も測り直して137cm。
口が閉じなかったので上顎で計測しました。
実はこの1ヶ月前に山で足を骨折していて、だいぶ歩けるようになってはいましたが、ウェーダーを押さえつける水圧ですら痛く身体的にもギリギリのファイト。
途中から膝をついてファイトしていましたw
ですが、むしろランガンはできないけど、一点に立ち続けることはできる。
怪我と言うこの秘釣法(?)がこの魚に出逢わせてくれたのかもしれません!
1m前後の魚とは全く異なる特異な雰囲気、顔がギュッと前につまり盛り上がる体高、
肉厚な銀色の魚体に戦車のような重厚感を感じました。
そしてこのサイズにして老個体を全く感じさせない抜群のコンディション。
凄まじくカッコいい魚でした。
単独だった為思うように写真が撮れなかったのが心残りですが、逆に言えば自撮りでここまであの魚体を撮れたのは上出来かと。
いい写真を残す以上に、元気に還っていったアカメの後ろ姿を、僕だけの記憶に残る光景を大事にしたいと思います。
……改めて今回のタックルがこちら。
ロッド:“MX-67∞”(「MX-7」ブランク+「MX-6」フロントグリップ+「MX-∞」(リアグリップ)を組み合わせて使用)
リール:スコーピオン300MD
ライン・PE6号+リーダー120lb
スナップ:「怪力スナップ」
小塚さんからは「『MX-7』ブランクで6oz超のルアーは重過ぎない?」との指摘がありましたが、個人的には許容範囲内です。
多少投げ方には気を使っていますが、無理なく投げています。
遠投で使う場合など、状況よってはこの辺の重さから結構きついかも?
今回のアカメはオープンエリアで、食わせるポイントはほぼ決まっていて、そこにルアーを送り込めればいいので、飛距離と言うよりは食わせてからのことを考えて、ロッドパワーは(想定魚・使用ルアーに対して)ライトな「MX-7」を意図的に使いました。
使ったことある方はわかると思いますが、ある程度負荷がかかればかなり曲がる竿です。
曲げてファイトする方がラインシステム、そしてフックの強度を最大限活かせるので、あえて「MX-7」ブランクを使用しました。
投げて掛けて獲る……小塚さんが最初の1本として作ったブランク、非常に懐の深いロッドだなと改めて思いました。
もちろん、橋脚が絡むようなポイントではより強い竿の必要性を感じます。
ポイント選びもタックルセティングの一つ。
獲りずらい場所でやらないのも大事な選択、適材適所ですね。
冒頭で話したことの繰り返しになりますが、「Make Progress」(1歩前へ進もう)をブランドのスローガンに、各種取り組みをしてきたモンキスの2023年。
今年はディアモンスターのオプションパーツが発売され、格段にディアモンスターの可能性が広がったのではないでしょうか?
ディアモンスターを複数持っていない方でも簡単にディアモンスターの互換性を楽しめるようになりました。
「もう少しこうしたい、ああしたい」と言う理想を、諦めないでほしいです。
Dear Monsterなら、できました。
互換径というディアモンスターだからこその特性をフル活用して巡り会えた、自己記録のアカメ137cm(上顎計測)。
皆さんもマイセッティングを見つけて、最高の1匹を手にしてくださいね!
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