ご無沙汰してます、マツマサです!
時間の経過というのは早いもので、昨年末に台湾に移り住んでからあっという間に数ヶ月経ちました。

台湾の大学院に進学したわけですが、生活を整えるために中々釣りに行けておらず、テスター陣、ユーザーの方々の釣果を見ながら次なる遠征に思いを馳せる事しか出来ない日々が続いています……。

そろそろ落ち着いてきて「釣りにも行けそうかな?」という状況になってきたので、しばらく日本を離れる前に詰め込んだ2024年秋の弾丸遠征について一気書きして、頭をスッキリしたいなと思います!
まずは殿河テスター(以下、トノさん)のお膝元、通称“タマン島”遠征。
夏も終わりかけの、2024年9月下旬。
関東某所でトノさんと合流し、翌朝フェリーに乗船して目的地の“タマン島”へと向かいました。

どっちもモンキスドライTか奄○ロックショアTしか着ないから、会う時いっつも服が被るんだよな……。
現地でもう一人の先輩と合流し早速釣りの準備に取り掛かります。
次の日には本土に帰る弾丸釣行、故に島に着いたこの日が勝負。
社会人のお二方に合わせた日程になります。
タマンは岸に近い根回りについているとの事で、ランガンしてる中でそういったポイントを見つけては入念にミノーを通していくというスタイル。
ランガン、と簡単には言いますがこれがまたハード。
ゴロタと言うにはあまりにもデカすぎる岩を登ったり降りたりしながら、気づけば10 km近く歩いていました。
後からログを確認したら釣行中はほぼ歩いていただけで、竿を振っていたのは数十分だけ。
鮎釣りの時に鮎タビを直履きするのが習慣になっているので、磯に行くときも同じスタイルなのですが今回ばかりは酷い靴擦れになりましたね……。

マズメというのが存在するみたいで、全員の竿に立て続けに反応が!
全盛期よりも魚影が薄いとの事ですが、早速私にもチェイスやバイトがチラホラあります。
ふと、トノさんをみると「MX-9S」が見たことないぐらいブチ曲がり!というのも束の間、痛恨のバラし。
「バケモンがいるぞ……」 と疲労度MAXのカラダに緊張が走ります。
その後間もなく、先に進んだところからヒットコール。
奥から現れたのは見たことデカタマンを抱きかかえたトノさん!

遠くから見た瞬間「80は超えたでしょ!」と思いましたが本人曰く“79cm”との事。
さっきバラしたやつなのか、はたまた別個体なのか。
別個体なら、次掛かるやつもデカいかも……と期待が高まります。
完全に日が落ちタイムリミットが近づきつつある中、一番最後の根で私にも本命サイズがヒット!

使用ロッド:「HUNTERS HT-7/8」(8ftモード)。
ヒットした瞬間に根を縫うように走る“磯のダンプカー“相手には一瞬の気の緩みが命取り。
しかし今回は“ナナハチ”がしっかりと主導権を握ってくれ、チャンスをモノに出来ました。
1泊2日という短い滞在でしたが、無事全員安打。
ゆるーい遠征が多い自分にとっては中々タイトでハードな遠征。
いやほんと、土日だけで離島で結果出す関東の社会人アングラーの先輩方は改めてスゴいなぁと……。

時は流れ、10月。
尾後テスター(以下、ハヤト)と合流し、大阪港へ。
鹿児島は「Alba丸」さんをモンキスで1週間予約したとのこと、「テスターの皆さん、良ければお好きなタイミングでどうぞ〜」との小塚代表からの“合宿”のお誘いに、同い年のハヤトと2人旅、九州へ……その最果て鹿児島へと向かいました。
以後、運転は終日ハヤト……ありがとう‼︎

フェリーに車ごと乗り込み、福岡に着いた後そのまま自走で南下する算段。
この年は九州にバショウカジキ“秋太郎”が多く入っていると聞いており期待値高めで向かいましたが、前入りして釣りをされている土日組テスターの方々の話を聞いてみるとどうやらそこまでカジキの状況は良くは無い様子……。

土日組のテスターの方々(古田テスター、田山テスター、田中テスター)との入れ替わり時にパシャリ。
オフショアが得意な先輩たちでも大苦戦とのことで、果たして……。
こうして迎えた釣行1日目。
大きめのルアーを投げてサメ狙ったり、ワフー(カマスサワラ)狙いでジグやミノーを投げてみますが、反応はあるものの中々バイトまで至らず……。
そんな中で、ハヤトは大阪湾の遊漁船船長の経験と、プロトロッドを活かした(組み替え最適化した)巧みなサワラテクでワフーキャッチ!

一方で私はというとブレイクのみでノーフィッシュでこの日は終了。
そもそも見えないカジキは別としても、他魚に関しては自分の技術の無さで不甲斐ない結果になってしまいました……。

私とハヤトはモンキスカジキ合宿(1週間)のラスト2日間で合流したのでそこまでの追い込まれ方はありませんが、1週間鹿児島にいるメンバーには、翌日がラストチャンス。
「どんな凄腕の船長でも、いない魚は釣れない」と、先展開をある程度読んでいた小塚さん。
1週間滞在して、カジキのバイトはゼロ、ただこれはある程度見えていた展開。
2日目終了時点で「こりゃマズい」と九州の別地域の情報収集を開始、急な話のため、最速で船の空きが見つかったのが約1週間後の1日だけ、鹿児島の予約最終日。
鹿児島の船長に相談すれば……「絶対釣って帰ってください!」と快く送り出してくださることに。
こうして、最終日の出船予定を長崎の遊漁船“Seasonal”さんに変更、僕とハヤトは鹿児島滞在は1日、福岡→鹿児島→長崎と大移動!(運転してくれるハヤトにはますます頭が上がらないっす!)

旅はいつだって成り行き任せ、長崎の海へ未明に出航。
出船して間も無く、信じ難い光景を目の当たりにします。
水面でざわつくイワシボールに乱舞するビル(吻)に畳くらいあるセイルフィン……バショウカジキの群れです!
ロンピン(マレーシア)に行かないと拝めないと思っていた光景、まさか日本、それも近海で見れるとは……。
あまりの迫力に一同驚愕。
思わず笑っちゃいます笑
使用ロッドは「DearMonster GIGAS MGX-∞S」、ルアーは小型のダイペン。
群れに船をつけて打ち込むとすぐバイトがありますがこれが掛からない……!
ようやく掛かったと思えばシイラ!
今回の釣行での自分にとってのファーストフィッシュですが初っ端見つけたカジキの良い群れを台無しに…。
写真を撮る間なく船縁ですぐにリリースして、次の群れを狙います。
間もなく小塚さんにカジキのファーストヒット!
全員サポートにまわり、“その瞬間”を見守ります。

タックルはなんとベイトタックル!
「MX-∞」のブランクにベリー以下は「MGX-∞∞“Giant Syndrome”」というセッティング。
ルアーはメガバス・ジャイアントドッグXの“(誘導型)ヘッドショット”セッティング

「ロッドもルアーも“ジャイアント”……バラしリスクまで考えるとルアーは小さい(軽い)方がいい気がする、となると少しでも飛ばすには高弾性ブランク……キャストもファイトも難しくはなるが、そこは気合いで!笑」
とにかく飛距離、食わせる(目の前に食うものを持ってく)こと優先で現場アジャスト。

「鹿児島での1週間もあり……ごめん、大人気なく最初から全力で行かせてもらったわ〜」
2024年夏は番組撮影(深海)に注力すべくキャスティングゲームを封印していた小塚さん。
「この九州遠征で、およそ3ヶ月ぶりにルアー投げたかも笑」とのこと。
このカジキが“原点”となり、その後秋から春にかけモンキステスターの間でヘッドショットの進化が一気に進みましたね。
「誘導式のため“横アイ”にすべくリング噛ませたら、そこからルアーが吹っ飛んだ……けどそれも、キャッチのことだけで考えたら結果オーライかも?」
ルアー見えないけど、とにかく餌ではないよと……続くは吉田さんにヒット!
このカジキ合宿に合わせるように作ってきたプロトロッド、「3〜4号ドンピシャのロッドが欲しくてね」と、一切の妥協を許さず主導権を与えないスマートなファイトで、一気に寄せてキャッチ。

ルアーはド定番(写真を見返すと、抜け目なくテールはシングルに変更)、タックル含め危なげなくキャッチ。
スタイル・タックルは対極なれど、経験豊富な大先輩お二方の1、2フィニッシュ……勉強になります!
ヨシダ「早めに抜けないと追い込まれる展開が見えるから笑」
小塚「あとは若者たちが頑張って〜笑」
と、ここまでわずか1、2時間の出来事。
あまりに濃い……。
カジキのフィーディングタイムはここで一旦落ち着き、ベイトボール狙いからカジキそのものを探す戦略に狙い方をシフトしました。
船を走らせながら船長が周辺を凝視して探していたのは、表層でセイルを出しながら日向ぼっこしているカジキたち。
途中から“カジキ畑”って呼んでました(笑)
目の前にルアーを落としてバイトを誘う、という狙い方ですが、あくまでも日向ぼっこをしているカジキたちなので食うかどうかは気分次第。
吻で戯れるだけのやる気のないバイトはありますが、ノーヒットの時間が続きます。
あまりにフッキングが決まらないので、ここで一度自分のセッティングと釣り方を見直しました。

使っているダイペンのトリプルを外し、船長に言われた通りのバランスでシングルに変更します。
「MGX-∞S」と、メンバー中では最もヘビーなタックル(PE8号セッティング)を使用してたのもあるのか飛距離面でカジキに届いていない感じがあったので、吉田さんが朝に釣ったプロトロッド(3号ラインセッティング)をそのままお借りしました。
既に釣られたお二人曰く、バイト後はとにかく“アワさない”ことがキモみたいで……。
いたってシンプルな話ですが、“硬い口にフッキングをキメる”という思いが先行してこの判断の加減が難しい…!
理屈を上手く説明できないですが、「とにかく硬い口の中で、フックが刺さる場所に、フックがたどり着くのを待つ」イメージ、だから、いわば勝手に掛かるまでアワせないとの事(?)。
昼頃になり、再度カジキの大規模なフィーディングが始まりました。
船の存在に目もくれず、目の前でイワシボールを追いかけ回るカジキたち。
朝のフィーディングよりも水一枚やや深い場所。
ここで機転を効かせたハヤトがイワシサイズの小型ミノーで口を使わすことに成功します。

前日のワフーといい、ハヤトの状況判断能力の高さは同い年の私から見ても尊敬に値しますね(ハヤト視点のレポートも合わせてご覧ください)。
こうしてこの日参加の5人のモンキスメンバーのうちカジキを手にしていないのは残り2人。
私と川上テスターと、経験の浅い(歳の若い)方から2名が残されました笑。
宗教上の理由(説明が面倒なコダワリ)によりベイトしか使えない川上テスターは、私と同じ飛距離難民でしたが、ルアーセッティングと技術でカバーしてなんとかベイトを使い続けていました……漢すぎる!
日が傾き初めそろそろ終わりが見えてきて、
「今日俺だけカジキ釣れないかも……」
「ここまで来たら全員安打で終わりたいなぁ……」
と、そんな思いが頭をよぎる。
船長もそんな思いも感じ取ってか、最後まで諦めず船を走らせてくれます。
遥か遠くで、船長が群れを発見。
真っ黒な雨雲が近づいているのも併せて見えて、これがラストチャンス。
遂に川上テスターにヒット!フッキングもキマった様子!
程なくして反対側で私にもバイト。
気持ちを抑えつつルアーを送って送って……ヒット!
私がファイトに突入したタイミングで、川上テスターのカジキがランディング。

上は後でもらった写真ですが(自分にもヒットしておりそれどころじゃない)、川上テスターがベイトタックルに拘って手にした“秋太郎”、約250cm。
本人の宣言通りライジャケ犠牲にした水中写真。
釣り方から何までアツい人だ……(川上テスター視点のレポート)
彼のキャッチ成功と同時に、私にとてつもないプレッシャーがのしかかります。
今対峙しているこの魚がラストチャンスであり、“5人全員安打達成”の最後のイッピキ……。
緊迫のランディングの瞬間。
先輩方の「大事に……大事に……」の言葉で昂る気持ちを落ち着かせ、ビルを船長の方へ誘導。

ビルをがっしりと掴んだ船長の「OK!」という声を聞いた瞬間、全ての力が抜け落ちました……笑
悲願の全員安打!!


最後のイッピキ”を囲んで。
皆さん、めっちゃ良い顔してます!笑
久々に“釣りはサイコーに楽しい”と思えた瞬間でした。
ランディングの際、魚を傷つけるようなツールは一切使わず、船長がタオル一枚でビルを掴んで船に上げ、魚体をケアしながら撮影。
撮影後、迅速にリリース作業に移れるので全員リリースも成功して終えることができました。
今回お誘いしてくださった小塚さん、吉田さん。
全力でサポートしてくださったSeasonal船長。
遠征中ずっと運転してくれたハヤトに最高の瞬間を共有してくれた川上テスター。
事前に情報を集めてくださいったAlba丸船長、無念を託してくれた土日組の先輩方。
全ての方々に感謝です。

帰りの福岡→大阪のフェリーでは、ハヤトとビュッフェでプチ贅沢しました。
<P.S.>
そんなカジキを日本最後のビッグイベントに台湾に移住、年明けて2025年春、先日私情で少しの間、帰国する機会があったので始まったばかりの“ホタパ”に行ってきました。
「KitoKito75」発売後初のホタルイカシーズン。
昨年晩秋、出国前に初回ロットを“くぼ釣り”こと「くぼ釣り具センター」(地元個人店)で購入した分が尽きたので、現地で補充 。

幼少期を過ごした富山県は高岡市(小塚さんは幼稚園の先輩でもあります笑)、モンキス本社すぐの「上州屋・新高岡店」(量販店)にも並んで……る!
富山のメーカーのルアーが富山の店に並ぶ、当たり前の状況な訳ですが……感慨深いです!笑
ノーザンライツを立ち上げた川合テスターと小塚さん、ふたりの執念の結晶を手に、いざ、勝手知ったる富山湾へ。
キャスト&カウントダウン、ワンアクション入れてウェイトを水平に戻した後に「ふわ~っ」て漂わせていたら食ってる状況。
早いうちに大阪に戻るはずが(翌日には台湾に帰る予定だった為)、楽しすぎて気づいたら朝になってました笑

近年、全国から人が押し寄せる“身投げ”(ホタルイカ掬い)……富山の人間には幼少期の思い出として、個々人、特別な思いの宿るホタルイカ。
ロッドは、「Shinkirow SIX-SENCE 58/63MS」
全国の皆さん、“キトキトライフ”楽しんでますか?
僕はこれから、台湾でも楽しみます!

以上、松政でした!
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