雷魚ゲーム戦記2025/真夏のタフコンディション攻略と80UPモンスター

こんにちは。 東京の津⽥です。 

2025年の夏、関東を飛び出し日本海側の広大なフィールドを舞台に、4回にわたり雷魚遠征を行いました。

酷暑の中で雷魚の活性は低く、容易に口を使わないタフな状況が続きましたが、『Dear Monster』と『Shinkirowという2つのシリーズの特性を最大限に活かし、その厳しい戦いを乗り切ることができました。

遠征のスタートは、小規模河川と広大な沼地からでした。

移動が伴う釣行において、『Dear Monster』シリーズのコンパクトさはやはり心強いものです。

2025年1発目の雷魚釣行は7月中旬。

フィールドに水草がまだ少なく、軽量フロッグを岸際のシェードやブッシュの切れ目等のピンポイントへ正確に送り込むキャストコントロールが要求されます。

ここでは、DearMonster MX-75」が主軸として活躍しました

軽量かつ優れた操作性を活かし、バトラクスのような小型軽量フロッグを意のままにブッシュ際やストラクチャーの隙間に送り込むことが可能です。

小規模河川や運河などの小場所ではそのキャストコントロールを重宝しました。

<タックル>

ロッド:「Dear Monster MX-75

リール:シマノ/スコーピオンMD 301

ルアー:「Batrachus(バトラクス)

ライン:PE6号

一方で、広大な沼地で遠投が必要な局面では、パワーとレングスを備えた「Dear Monster MX-8+」にチェンジしました。

MX-8+」の強いレングスとトルクは、沖のカバーでバイトした魚を水草ごと引きずり出す安心感を与えてくれました。

ロッドの使い分けが、この日の釣果を分けたのは間違いありません。

<タックル>

ロッド:「DearMonster MX-8+

リール:シマノ/カルカッタコンクエストMD 401

ライン:PE8号

2度目の遠征は8月中旬。

真夏の水温がピークを迎え、雷魚は完全に沈黙。

初日はノーバイトに終わるほどタフな状況でした。

2日目、この日のテーマは明確でした。低活性ゆえに「パワー」ではなく「緻密なアプローチ」で食わせるしかない、と判断。

大型フロッグの遠投性よりも、軽量なフロッグを正確なピンに、違和感なく見せることが最重要だと考え、私はあえてPE6号セッティングの「MX-75」を握り続けました。

前日に目星を付けたポイント、タイミングを合わせて入り直し、極力魚に違和感を与えないように遠方から足音を消してアプローチ。

ここだ!というポイントに差し掛かったタイミングで控えめなバイトからファイティングスイッチオン!

フッキングしてからはバッドパワーを信じて一気に寄せてランディング。

<タックル>

ロッド:「Dear Monster MX-75」(ティップ〜リールシートセクション)+「MX-∞」(リアグリップ)

リール:シマノ/スコーピオンMD 301

ライン:PE 6号

数年ぶりの自己ベスト更新、80UPの良型をキャッチする事ができました。

「MX」シリーズの中でも、スタッフ内で“2文字系”と呼ばれる、数字が2文字入ったモデルは、軽量チタンフレームガイドを搭載したモデル。

そんな“2文字系”「MX-75」は、使用感は軽量でありながら、ブランクスはそこは「MX」を冠した一本、魚を掛ければ驚異的な粘り・バッドパワーを発揮します。

モンスターの強烈な突っ込みに対し、ブランクスが程よく曲がって力を吸収し、主導権を渡しませんでした。

ロッドを脇に挟み安定した姿勢でファイトができるよう、リアグリップは「MX-∞」と互換し、約5cm程度グリップエンドを伸長させた、いわば“MX-77”にして使いましたが、この判断は正解だったと思います。

時流れ、3度目の遠征は8月下旬。

夏終盤から秋にかけてウィードはより濃くなり、アプローチを「大型フロッグを遥か沖のポケットへ遠投し、濃密なカバーの隙間から魚を引きずり出す」という、パワーゲームへとシフトしました。

ここでロッドは、『Shinkirow』シリーズの「PEAK – HUNT 81/810XHC」を投入。

このロッドの高弾性カーボンによる圧倒的な軽さとモンキスのベイトロッド史上最長のレングスは、全面に二枚菱が張るポイントでもアピール力の強い大型フロッグを狙った沖のポケットへ届け、呼吸打ちを可能にします。

↑今年使用したフロッグの一部です。

MAXウエイトは60gまでを使用しました。

この遠征では狙い通り沖のポケットで大型バイトを引き出すことに成功しましたが、穂先の遊びが全くないので、惜しくもフックアップのタイミングが合わずに悔しいバラシとなってしまいました……。

逃した魚を忘れるように次の魚を探しつつ、ふと目についたシェードにジャイアントバトラクスを優しくアプローチしてなんとか1本。

<タックル>

ロッド:「Shinkirow PEAK-HUNT 81/810XHC」(81ショートモード)

リール:カルカッタコンクエストMD 401

ルアー:「Giant Batrachus

ライン:PE8号

ジャイアントバトラクス」は62mmのボディで20g程度までウエイトを入れる事ができる為、近距離戦から遠距離戦まで守備範囲広く対応してくれます。

定番のラッティーツイスターさんのセサミ(61mm14g)と並べると、こんな感じです。

ジャイアントバトラクス」の方が若干ファットなシルエットで、その分ウエイトを積める感じですね。

2025年最後となる4度目の雷魚釣行は9月下旬、秋も深まり雷魚シーズンは終盤のタイミングでした。

ポイントにより菱はすでに枯れ始め、この1ヶ月でより秋感が深まった印象。

「曲げやすく、だから初心者でも飛ぶ」といったコンセプトのロッドが多い昨今、「曲がらない、だからこそ“曲げられる”玄人なら、めちゃくちゃ“飛ばせる”……かもしれない」というのが、「PEAK-HUNT」をこと雷魚に使ったイメージ。

その名の通り尖った、ピーキーな1本、飛ばすことだけに関しては、一般的な“雷魚ロッド”(〜中弾性)じゃ届かないとこまで飛ばせると思います……あとは諸々、ウデ次第ですが笑。

残念ながら2日間とも天候に恵まれず、ポイントの状況確認のみで今シーズンラストの雷魚遠征は幕を閉じました……。

2026年は更なる開拓を進めつつ、今年見えていながらもキャッチできなかった魚たちに、あえて尖った「PEAK-HUNT」で挑んでみたいと思っています。

それではみなさん良いお年を!

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中国・四国地方在住。釣りは幼少期から始め、小中高とシーバスやショアジギングに明け暮れる。20歳から海外遠征を始め、アジア諸国・オーストラリア・パプアニューギニアなどに釣行を重ねる。魚のみならず生き物全般が好きで、初めてのターゲットとの出会いは、そこに至るまでの過程を大切にする。アカメを手にするまで9年間高知へ通い続け、紆余曲折を経て巡り会った初めての1匹が、135cmであった。趣味はキャンプ。釣りがオフになる冬の週末は、山に籠っていることが多い。「考えるより感じろ」がモットー。