新人テスターの殿河です!
今回はDear Monster シリーズの互換性を最大限活かした自分なりのロッド、「MX-7S」をベースにオプションパーツ類を様々に活用し、磯からのヒラスズキ、ロックフィッシュを狙ったレポートをさせて頂きます!
まず、自分が「MX-7S」を使用し始めた経緯について。
僕は元々、「MX-9S」で磯や堤防での青物を中心に釣りをしており、少しライトなシーバスやロックフィッシュには他社製のモバイルロッドを使用していました。
その際の問題点として、磯で朝マズメは青物、その後ロックフィッシュという釣行プランの際には、2本のロッドを持ち込む必要があり、荷物が嵩張ることに改善点を感じていました。
僕はどんな釣行でも極力荷物を減らしたいので、なんとかならないか……。
そんなとき竹内テスターの西表島レポートにて、「MX-9S」グリップ+「MX-7S」ブランクスの組み合わせ、通称“9SL”を拝見し、「これだ!」とビビッときました。
すぐに「MX-7S」を追加購入したいところではありましたが、当時はお金を工面出来なかったため、ひとまず友人の所有する「MX-7S」を借りて、南の島でトロピカルフィッシング。
エッジギリギリまで立てない地形でも、7’4″ftから長くなった8’6″ftのレングスを活かし足下のサンゴを交わしながら、“9SL”で力強い南方の魚たちをキャッチすることが出来ました。
と、ここまでが2年ほど前の話。
西表遠征から帰宅後、無事に自分の「MX-7S」を入手し、いざ内地の磯に“9SL”を持ち込んでみました。
ロックフィッシュでは4000番リールにPE1.5号、リーダー30ポンドで1/2oz~1oz程度のシンカーを用いたテキサスリグや、ジグヘッド、鉄板バイブなどを主に使用していますが、足場が高い磯からも底をネチネチやる感度は十分、飛距離も申し分無いため、沖のブレイクに潜む40cmクラスのアカハタをフルフッキング&ゴリ巻きで根から引き剥がして、キャッチすることができました。
オオモンハタ狙いでは鉄板バイブや重めのジグヘッドリグをフルキャストから着底、早巻きで狙いますが、レングスの長さを活かして足下まできっちりサーチ出来るため、不意の食い上げバイトにもきっちり対応することが出来ました。
磯ヒラでも同様の“9SL”で、定番の12cm~16cm程度のフローティングミノーを投げていましたが、ロックフィッシュと違い、荒れた海での釣り。強い風が吹き付け、時折セットが入るような状況では、水際から1歩2歩下がった場所で釣りすることが多い。
ヒラスズキは足下のサラシから飛び出してくる場合が多々ある魚。
足下までミノーを上手くトレースすることが、“9SL”の86レングスでは厳しい場面が存在したのは事実です。
とはいえ、やはり磯へのエントリーは両手が空くモバイルロッドが安全です。
ミスバイトによる空アワセや、テイクバックが取れない位置でのキャスト時などの、ふとした瞬間に磯にガイドが接触し、シングルフットガイドでは曲がったり、抜けたりして釣り終了してしまいます。
そのようなリスクまで考慮すると、僕には全ガイドがダブルフットダブルラッピングを採用しているDear Monsterシリーズ以外に選択肢はありませんでした。
そんな悩みを抱えていたときに、オプションパーツとして、ブランクスを半フィート延長できる「MX-PROGRESS 15」と1フィート延長できる「MX-PROGRESS 30」が発売されると聞き、大歓喜!
発売と同時に飛びつきましたが、大人気ゆえに買えず。笑
当時は自分も1ユーザーであったため、なかなか手に入れることが出来ずに悶々としていましたが、3回目の再販時にようやく購入することができ、色々とセッティングを試してみることに。
「MX-PROGRESS 15」は、自分でタコ糸と熱収縮チューブを使い施工、市販の「MX-PROGRESS 15R」とほぼ同等の仕様になっています。
まずはシンプルに「MX-7S」に「MX-PROGRESS 15」「MX-PROGRESS 30」をそれぞれ“フロントグリップのティップ側、バットセクションに追加”したセッティング。
半フィート伸びる「MX-PROGRESS 15」では「MX-7S」の使用感そのままに、飛距離アップが実感できました。
1フィート伸びる「MX-PROGRESS 30」では竿のバランスがティップ側にやや偏るものの、キャストフィーリングが向上。
広大なサーフや河口、だだっ広い堤防で30g前後のジグやヘビーウエイトミノーをぶっ飛ばす釣りには気持ちの良いセッティングになりました。
余談になるかもしれませんが、先ほど“フロントグリップのティップ側、バットセクションに追加”と強調したのには、訳があります。
「何を当たり前のことを?」と思われた方もおられるかもしれませんが、僕はバットセクション以外にも、MX-PROGRESSを使用しています。
開発者の小塚さんがMX-PROGRESSシリーズをエクステンション“ブランク”と呼び、エクステンション“バット”と呼ばないのは、この辺りの使い方も考慮してのことだと思います。
「MX-7S」のリアグリップを「MX-PROGRESS 15」+ 「MX-RG12」にすることで、有効レングスはそのままに、リールシートからグリップエンドまでが少し延長されるので、個人的にはジグなどをキャスト&シャクる時のフィーリングが良くなりました。
体格が大きい方にもフィットするかもしれません。
さて磯ではというと。
先ほどお話しした様にとにかく長さがほしいという観点から「MX-9S」に「MX-PROGRESS 30」を追加してみましたが、さすがにリールとガイドの位置が遠すぎてアンバランスな竿に。
ということで、「MX-PROGRESS 15」を追加して暫くライトプラッキングで使用していました。
半フィートとはいえ、ブランクスの延長は思っていたよりも効果が大きく、軽めのダイビングペンシルが扱い易くなり、ブリ以下の青物と遊ぶにはもってこいの竿になりました。
ちなみに自分の「MX-9S」も、フロントグリップ上部のブランク露出部分に「MX-PROGRESS 15」(カスタム)同様にタコ糸と熱収縮チューブで施工し、不意の大物をリフトする際に握りやすくカスタムしてあります。
そんなある日、家で「MX-7S」と「MX-9S」に、「MX-PROGRESS 15」「MX-PROGRESS 30」を色々と組み合わせて遊んでいると、「MX-9S」のフロントグリップを逆付けで、その上に「MX-PROGRESS 30」、「MX-7S」ブランクスというセッティングを発見!
あー「でもリアグリップでちょうど良いのが無いなー」とモンキス公式サイトを見ていると「MX-RG12」がオプション販売されてる!
ということで早速注文し、組み合わせてみるとドンピシャでハマった。
レングスで言うとジャスト9フィート。
僕の体格、用途にジャストフィット!
……この竿を何と名付けて良いのかよく分かりませんが、自分なりに“9SLキメラ”と呼ぶことにして、2023年夏の誕生以降、僕の釣りの中心となる竿になりました。
こんな感じで、色々と組み合わせて自分好みの1本を作れるロッドは他に無い。
ディアモンスターシリーズのグリップ部の共通径による互換性が成せる技ではないでしょうか。
あまりにも自由、型破りで混乱する方もいるかとは思いますが、僕は、昔よく遊んだレゴブロックみたいでとても楽しいです。笑
改めて、上記試行錯誤の末に誕生した“9SLキメラ”。
現在、以前レポートした小笠原でのバラハタゲームに加え、ロックフィッシュや磯ヒラなど様々な場面で使用しています!
まだまだ使い込みが浅いのですが、竹内テスター発案の“9SL”よりもレングスが長いため、きっちり足下までミノーをトレースできる分、バイトを得られる回数も増加したように感じます。
そして、たまたまですが、この“9SLキメラ”セッティング、ピッタリ2ピース!
センターカット等長ロッド的ににたたむことが出来るため、磯での小移動や、車でのランガンにも収まりが良く、その点も気に入っています!
この秋シーズンはいくつか遠征計画が時化で飛んだりして、思うような釣果が上げられず、苦戦していますが、年明けは海外や、九州離島、南方遠征も計画しているため、今後、さらに使い込んでいきたいと思います!
Dear Monster を既に所有しておられる方ならな尚更、互換性やオプションパーツを利用しないのは勿体無いと思います。
皆さんもぜひ、ディアモンスターシリーズならではの特性を活かし、自分だけの1本を作ってみて下さい!
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