“ホタルイカパターン”の真実(前編)〜3月満月大潮、富山の春に「LUZ-AZUL」が本領発揮!

こんにちは、富山の川合です!

今年も春の富山湾、楽しいシーズン真っ只中です。

3月以降、上州屋新富山空港通り店様を筆頭に、全国の釣具店でShinkirow発売記念イベントを行わせていただきました!

私が開発に関わった「Shinkirow LUZ-AZUL76/82MLS」をはじめ、Shinkirowシリーズに興味を持ってくださる方が多く大変嬉しかったです。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!

イベントでは、SNS等で「モンスターキスプロトルアー」として温め続けてきたイカ型ルアーも、いくつか展示させていただきました。

イカを食っている魚に、外見(外形)がイカに似たルアーが効くのは当たり前(アクションも、カタチに由来するので)。

ホタルイカが湧く春期の富山におけるイカ型ルアーの有効性は確立されていますが……いわゆる“ホタルイカパターン”に留まらない、全国・全シーズンでイカ型ルアーの可能性を探るべく、今年2024年の1年間は、イカ型ルアーに縛って釣行しています!

5月上旬の現在、4ヶ月間イカ型ルアーしか投げていません(笑)

直近、GWの県外ではこんな感じでしたが、それはまた別の機会にレポートさせていただくことにして……今回のレポートでは2024年の地元・富山湾の“ホタルイカ”に関して、Shinkirow LUZ-AZUL76/82MLSを手に継続的にフィールドに出てみて思ったアレコレ(前編:〜3月まで)をレポートしたいと思います。

2024年シーズンのホタルイカの身投げ(浜に打ち上げられる現象)、第一陣のまとまった身投げは2/10深夜〜朝方にかけて起こりました。

例年3月〜4月にかけてがが身投げのピークですが、どうやら今年の本格的スタートは早い!

初物を見ると……今年も富山の春が来た!と強く感じます。

自分がテストに加わった”青い光”、「LUZ-AZUL」を添えてパシャリ。

開発中のイカ型ルアー(75mm)と2月のホタルイカを並べると、2/10時点でのサイズ感はこんな感じでした。

サイズ感としては、イカの方がまだちょっと小さい。

富山湾のホタルイカのサイズは時期が進むにつれ少しずつ成長し、5月(接岸シーズン最終盤)には90mmくらいになるのですが、2024年2月上旬のシーズン初モノは、「この時期にしてはサイズが少し大きいかな?」といった印象。

個人的には、イカのサイズが大きい年は、シーズン(接岸)が早期に終わってしまうような傾向があると感じていますが、2024年はいつまで楽しめるでしょうか?

そして、季節はひと潮巡ります。

ご存知の方が多いと思いますが、2024年シーズンはどうやら当たり年のようで、3月の新月大潮周りになるとこのような”爆湧き”になることも珍しくありませんでした!

今年は人が”爆湧き”する新月大潮よりも、人がそれほど多くない新月中潮に集中して湧く日が多かったです。

同じルアーと比較して(下写真)、3月のホタルイカは、ちょっと大きくなりました。

新月大潮のまとまって湧いたタイミング以降は、ホタルイカの姿はほとんどなし。

“ホタルイカパターン”で有名な富山の春ですが……ホタルイカは普段は深海に生息していて、こと岸釣りに関しては、いつでもどこでも成立するわけではありません。

神出鬼没的な存在で、実は釣りのパターンとして成立するのはごく”稀”で、湧きすぎると餌ボケして逆に釣れなくなる、非常に厄介なベイトがホタルイカ。

年や釣行回数にもよりますが、シーズン中はほぼ毎日海に通っている自分でも、ホタルイカパターンがしっかりハマるのは年に数回程度だと思っています。

なので自分は、ホタルイカの季節とはいえ、状況に左右されずらい”プランクトンパターン”(浮遊生物全般)を軸に戦略を組み、ただし使うルアーはイカ型に落ち着いています(理由は後々説明していきます)。

自分の場合、春の富山湾は以下のタックルを用意して組んでいます。

塩分濃度や水温によってバランスが変わるくらい、ものすごく繊細なルアーなので、フックに関しては今までになく細かく煮詰めている段階です。

30cm以上の大型メバルを想定したとした、自分自身の基準タックルが以下になります。

■タックルデータ
ロッド:「Shinkirow LUZ-AZUL76/82MLS
リール:ツインパワー2500HGS
ライン:PE0.6号
リーダー:フロロカーボン2号
ルアー:イカ型ルアー各種

ポイントの地形やよりパワーが必要なシチュエーションではラインシステムをPE0.8、リーダー2.5~3号に強度アップさせることもあります。

長短2レングス可変の使い分けは、広大な大場所のサーフや河口域では飛距離やラインメンディングのしやすさにおいて、82ロングモードで使用します。

逆に狙うピンが絞れていてテクニカルな操作性を重視してアプローチしたい時は76ショートモードで使用します。

……シーズン“初湧き”前の、2月初旬。

ホタルイカが全く絡まない時期のプランクトンパターンで釣れたメバルがレポート冒頭の写真になります。

場所的にも時期的にも、ホタルイカを全く意識してないと言い切れる条件で出たデカメバル!

プラグでプランクトンパターンを意識するとき、プランクトン自体がサイズ問わず弱い動きなので、クリア系カラーかつスローな動きが効果的に思います。

流れを受けると絶妙に動く(ふらつく)程度が、理想的です。

プランクトンパターンと思われる時のバイトは「コツ、コツッ」非常に小さいのが特徴。

逆にホタルイカが絡んだ状況では同じサイズのメバルでも、「ガツン」と全く異なる当たり方をするので、アタリの出方で海の状況が把握できます。

“兄弟竿”の「KEARASHI」はメバルでも後者のような「ガツン」とあたりの出るホタルイカパターンの状況や、チヌやシーバスといった大型魚を想定してパワー感を整えてありますが、LUZ-AZUL」に関して、ベリー〜バットはケアラシ同等のパワーを秘めていますが、“プランクトンパターン”を軸にティップをより柔らかく設計してあり、小さいバイトに対してバイトを弾きづらいのが特徴です。

あくまでこの時期の私的本命はメバルですが、必然的にロックフィッシュ系も混じって釣れてきます。

特にカサゴに関しては、ショアラインにものすごい個体数が差していて食欲旺盛にアタックしてきます。

普段ボトムにいる系の魚ですが、”浮かせて獲る”ライズアップメソッドがこの時期の醍醐味だと感じています!

カサゴと並んでムラソイも多いです。

表層から攻めると回遊力のある魚(メバル)から先に食ってくることが多いですが、メバルが釣れない時、釣れた後でも、大型のルアーを使えば底生の根魚も浮かせて、プラグで獲ることが可能です。

ロックフィッシュ系の他にはクロダイも面白いです。

河川絡みでフリーリグなど、釣り方を問わなけば簡単に釣れる魚種ですが、この時期の海ではホタルイカパターンがハマらないとなかなか手にできないため、風物詩としての“ホタルイカパターン”が、確かに“ホタルイカパターン”であることの証明となる魚種だと思います!

突発的な走る引きに対しても、「LUZ-AZUL」はテスト時にクロダイで散々練り込んだので、ロッド全体でしっかりいなしてファイトし、パワー負けせず、かといってつよすぎもしない、引きを楽しめるようなブランクを再確認できて、嬉しい1枚でした。

3月新月大潮周り、「LUZ-AZUL」でのデカメバル……でもコイツは、プランクトンパターン。

通説“新月大潮”に当て込み、県外から“ホタルイカパターン”を期待してきてくれた友人を案内するも、ホタルイカが湧かない状況……“プランクトンパターン”で戦略を立て直せば、この通り。

使うルアーは同じです。

小さなプランクトンを食っていようが、メバルのパワーは変わらないから、フックサイズを下げられない。

メバルとしては太糸、最低0.6号でないと、自己記録35cm(下写真、ルズアズールの最初期プロトでキャッチ)を更新するようなメバルはキャッチできないと感じています。

イタズラにタックルをライト化するのではなく、大きめのルアーに太い糸、ルアーアクションでプランクトンパターンに合わせていく……結果的に根掛かりロストや掛かってからのラインブレイクは今のところ一度もなく、気持ちよく釣りができています!

他地域の方から驚かれることもありますが、特にこの時期、富山のメバルは大型が多く、釣れるサイズはアベレージで25cm以上です。

特にイカ型ルアーを筆頭とするプラグで釣れてくるサイズは明確に大きいと多いと感じています(ジグ単などワームを使えば20cm以下も混ざります)。

……今年1番のデカメバルは3月下旬、“ホタルイカパターン”の定説とは逆の満月周りでした。

暴力的なファイトで上がってきたのは富山らしい32cmのデカメバル!

“イカメバル”とでも呼びたい……イカを捕食しているシーズンの富山のメバルはこんな魚体に確変します!

LUZ-AZUL」の76ショートモードでした。

……さてさて5/11-12、富山の“蜃気楼の町・魚津”では、こんなイベントが!

Shinkirow」シリーズ全機種はもちろん、温め続けてきたイカ型プロトルアー(&more)も展示させていただきます!

今まで秘密にしてきたイカ型プロトルアーの名前も、この機会に公開しようと思います!(ようやく言えます笑)

是非、モンスターキスのブースにお気軽にお立ち寄り、ご質問ください。

自分自身、この機会に多くのアングラーの方と意見交換できるのが楽しみです‼️

4月以降の富山湾に関しては、「怪しい“ホタルイカパターン”(続編)」とでも題して、ホタルイカシーズン後半戦をレポートしたいと思います!

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1996年、富山生まれ。小学2年生で釣りを始める。程なくルアーフィッシングに目覚め、国内外に視野を拡大。19歳の時、職場での事故で右手を大怪我。利き手でロッド操作ができなくなるハンディを背負うが、釣りへの情熱を失うことなく、むしろ”労災怪魚ハンター”と開き直って、繰り返される手術の合間に世界を釣り歩いた。社会復帰後はほぼ毎日、「HUNTERS」を手に地元の海に”キトキト”の(旬の)魚を追いかけながら、遠征ペースも落とさない釣りジャンキー。 2022年現在、海外だけで計10回、9か国に釣行。好きな怪魚はラテス属(アカメ属)。