シーバス・西の聖地、熊本へ再戦。「NEW-DAWN」で到達した、最終日のカタルシス。

こんにちは!富山のシーバスマン、定廣です。

GW前半戦を利用して昨年以来の熊本にシーバス遠征に行ってきました。

熊本といえば昨年の初チャレンジの際は干満差に翻弄され全く釣りにならず完敗した苦い思い出の地。

前回は3泊4日で最終日2バラシのみという地獄みたいな内容でしたが、今回こそリベンジを果たすべく愛竿をキャリーに詰め込み再戦へと赴きました。

富山から夜行バスにて大阪に到着。バスの乗り心地が悪すぎて一睡もできないままに大阪伊丹空港、そこから航空機にて熊本に到着。

大阪からなら約1時間で到着なので九州も近くなったもんだなあと感慨深くなっております。

到着後は空港近くでレンタカーを借りて早速市内一級河川へと向かいました。

昨年の反省として、低潮位時に河川内が干上がるイメージが全くできておらずエントリータイミングに水がなく全く釣りにならない状況が多発したことでした。

ポイント間の移動時間とか駐車場からの移動時間の見積もりも甘かったというのもありますが、根本的に“干上がる”潮位を知らずにやっていたことが敗因だったように思います。

ホームの富山(日本海側)は潮の干満が甘いため、下げは下げでの釣りが成立し、“干上がる”(=魚が根本的にいなくなる)までは行かない……カルチャーショックでした。

今回はそんな前回の反省を活かし「とりあえず、まず釣りを成立させる」を主目的に高潮位のタイミングに高速で河川内をランガンして潮位と水深の相関を確認することを優先しました。

そう考えながらタイドグラフを確認すると、ちょうど昨年最終日に反応があったタイミングとほぼ一緒の状況。

再現性を確認すべく昨年と同じポイントへとエントリーするとちょうどベイトとなるハクが群れている好機。

60mmのバイブレーションを通すといきなりヒット!

45cm 程と求めていた熊本サイズではないですが、1年越しの待望の熊本シーバスをキャッチ!

初日から魚を手にでき、幸先の良いスタートを切ることができてました。

遠征は毎回1本目が出るまでは本当に不安で胸がいっぱいなので、1本目が早々に出てくれるのは精神的に相当楽になります。

これでこの後は楽しんで釣りができる……。

と油断したのが、新たな地獄の始まりでした。

結局この日は夜までやるもその後は全くのノーバイト。

暗雲立ち込めるままラーメンで腹を満たし1日目が終了しました。

さて、2日目。

とは言っても起床は0時(笑)

実は初日の夕食の帰りに釣具店で情報収集をしたところ、どうやら最近一級河川河口の夜間の満潮からの下げ始めが良いとの情報を入手。

タイドグラフを見てみると……午前1時が満潮。

結局睡眠2時間で再出撃することに。

しかし、メガシャキを流し込んで気合い十分、深夜出撃を決行したものの、結果は全くノーバイト。

車内で少し仮眠を取り、朝に備えるも、起きると大雨爆風。

朝マズメは見事空振りとなりました。

その後、雨があがったので上げ潮での回遊狙いで市内河川河口に向うも、着いてみると他にアングラーは0。

昨年来たときは満員御礼の人気ポイントだったのだが……今年はあまり釣れてないのかもしれない。

しかし現状この潮位で釣りが成立するポイントをここ以外知らないので仕方なしにエントリー。

シャローのオープンエリアなのでバイブレーションで探っているとなにやらヒット。

40cm程のニベでした。

本命ではありませんでしたが、半日ぶりに魚の引きにとりあえず癒される。

また、シーバスではないもののフィッシュイーターが入る程度にはベイトが居るというのも知ることができたのは良い収穫。

潮位が上がってきたので、ニベをリリース後脱出。

今回は低潮位時は河口の上げ潮待ち、高潮位時には河川内をランガンというプランで決めていたのでそのまま1級河川の下流域からエントリー。

が、上げの五分から下げの五分までを河川ランガンに費やすもノーバイト。

下見も兼ねて干潮のタイミングに翌朝やる予定の市街河口に行くも、嵌まる干潟と大量のエイを視認し安全を考えエントリーを断念。

ポイントが遠かった事もあり移動時間で無為に時間が過ぎてく。

ホテルで仮眠後、前日同様夜間の満潮からの下げを河口でやるもノーバイト。

その後河川ランガンするも何も無いまま最終日の朝に突入してしまう。

ちなみにこの時点で2日間の睡眠時間の合計が5時間と寝不足でふらふらの状態。

往路で夜行バスを利用したことを今頃後悔することに。

「次回は絶対電車か昼行バスで来るぞ……!」

現状得られた反応はセイゴサイズ1本のみ。

帰りの便まで残りたったの5時間と、とうとう崖っぷち。

初日に魚を出したポイントは時間内には潮位が合わない上、他のポイントは全てノーバイトと影も形もない、掴めていない状況に絶望感を感じながら思考を巡らせる。

ラストポイントに決めたのは2日目のニベを獲ったポイント。

昨日はエントリーのタイミングが遅く短時間しかできなかったが最終日は潮位をしっかり合わせて少し早めの低潮位時にエントリー。

時間的にもここを最後のポイントと割り切り、上げ潮での回遊を待つ。

昨日同様、人は全くおらず昨年の満員状態が嘘のよう。

やはり相当釣れてないんだろうな……ホントにここと心中してもいいのだろうか……とネガティブな思考が脳内をグルグルしながらも刻々と時間が過ぎて行く。

それに伴い徐々に上げの潮で潮位が増していく。

焦る中、祈るような気持ちでバイブレーションをキャストし続けていると突如ロッドが弧を描いた!

牡蠣瀬から引きずり出したのは熊本サイズに及ばないものの、念願の良型シーバス。

有明海だからという先入観ありきかもしれないけれど、地元富山で釣るよりも力強い引きと無事釣り上げた感動に足が震える。

リリース後、追加を狙うべくキャストを続けると立て続けにヒット。

昨日までの虚無が嘘のように釣れる。

結局離脱タイミングギリギリまで粘り、計5ヒット4キャッチ。

潮位が上がりポイントに居られなくなるとともに時間的にも終わりを迎え、今回の遠征実釣は終了となりした。

ラストは熊本ローカル「お弁当のヒライ」のカツ丼で〆。

染みる。

と、言うわけで最後の最後のギリギリに有終の美を飾れて、ひとまず前回の雪辱は晴らすことができた熊本遠征でした。

最終日にようやくピントが合うのは遠征あるあるではありますが、毎回釣れない道中はキツくて胃が痛い……。

が、だからこそラストの魚を獲ったときのカタルシスが大きく、改めて「遠征っていいなあ」と思いました。

また、今回新たな相棒として「Shinkirow NEW-DAWN 810/94MS」を持ち込みましたが、9ftオーバーのモバイルロッドという選択肢が増えたことで遠征が更に快適になったように感じます。

特に熊本という干満差で足場の高さが刻々と変化する状況に相対して可変レングスの有り難さを再認識。

支流やウェーディングでは8’10”ショートモード、本流や足場の高いポイントでは9’4”ロングモードと使い分けることで、攻略できるフィールドがより広がりました。

大場所から小場所、小型バイブから大型ミノーまでと非常にオールラウンダーなこのロッド。

違うのは、フィールドだけ。

いつもの使用感で、そのままアウェーの地へ。

皆さんも是非、「NEW-DAWN」片手に、全国の未だ見ぬフィールドを攻略してみてください!

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モンスターキスの地元・富山で、年間250日以上フィールドに立つシーバスジャンキー。身近に釣れる大型肉食魚というギャップ、非日常感に魅了され、そこに飽き足らず全国各地のシーバスを求め遠征。「自力で探し出す魚」を重視し、ノーガイド、ノー情報でアウェイの地を駆け巡る。過去3年の釣獲シーバス(全て岸釣り。ランカーは80cm以上)は、2022年309本/ランカー37本MAX100cm、2021年211本/ランカー32本、2020年216本/ランカー20本、北陸・甲信越地域に展開する量販店「FISHERS」が夏と秋に主催するシーバスダービー過去3年間全6回で4回入賞(優勝1回、準優勝1回、3位2回)