“冒険”のエピローグ。「HT-6/7」で灼熱のチャドーゲーム!

こんにちは!

暑過ぎて溶けそうな夏が今年もやってきました!

高知の菅野です!

今回はハンターズ中核機「HT-6/7」を使った“チャドー”ゲームをレポートします。

前々回のレポートで紹介した2022年11月のラオス旅を経て、そのままタイに入国、首都バンコクから比較的アクセスの良い街で“チャドー”を狙いました。

現在は“トーマン”の呼び方(マレー語圏)の方が日本人にも一般的になっているかもしれませんが、僕はマレーシアや、同じくマレー語圏のインドネシアでは狙ったことがないので、“トーマン”よりもタイ語の“チャドー”のほうがしっくりきます。

人によっては「“シ”ャドー」とカタカナを充てる方もおられますが、自分は聞こえたままに、以後「“チ”ャドー」で書いていきます。

……そんなチャドーは、僕が高校生の頃、初めて海外に挑み手にした思い出の魚。

しかしサイズに恵まれず、過去3度のアジア釣行でも50cm程度のサイズばかりで、悔しい思いを重ねてきた魚でもあります。

ベトナム戦争の名残、不発弾を踏み抜かないか気が気でならないラオス山行を終え、一気に緊張感が解けたタイは、まるで日本に帰国したような安心感がありました。

深くは何も考えず、目星をつけた湖に行ってみると、宿が取れずいきなり困難の香り……。

だがここは“微笑みの国”タイランド。

どことなく現れた救世主により、無償で敷地内にテントを張らせてもらい、土地の人々の優しさにお世話になる(いい意味で流されていく)展開に。

数日後……。

先の救世主に現地ローカル(ボートマン)を紹介してもらい、いざ数年ぶりに、ボートからのチャドー釣りへ出船です。

書くと長くなるので最後に写真だけまとめますが、ここに至る前の数日間は、ショアから湖をひたすら歩いてランガンし、絶望を味わっていました。

まずは自分の足で開拓してみる。

その上で、フィールドコンディションや滞在日数、予算などを総合判断して、次の展開を求めました。

■ボート1日目

ボートに乗れたからとはいえ、そう簡単にはいかないのがチャドー釣りです。

個人的に相性の悪さはトップクラス(笑)

なんとかバイトを引き出しても、まぁ乗らないのがチャドーという魚……。

郷に入りては郷に従え、ボートマンの強いススメでローカル釣法・稚魚ボール撃ちも試しますが、個人的に集中力が持ちません。

灼熱の中、稚魚ボールを1時間打ち続け、我慢できなくなり竿を置くとボートマンが1投で……。

魚を持たされ、パシャリ。

ある意味、釣れないより辛い仕打ちですが、ボートマンの“優しさ”に報いる必要が出てくるのも、単独行との違い。

初日はとりあえず、ゲストとしての責任を果たして終了。

癒しを求めてきたはずが、初日から打ちのめされてしまいました……笑。

■ボート2日目

「もう稚魚ボールは嫌だ!」と、ボート2日目は釣れても釣れなくてもストラクチャー撃ちに徹するようボートマンに確認して、釣りを展開していきます。

まさに数うちゃ当たる戦法、時間感覚がなくなるほどキャストを繰り返した末、唐突のビッグバイト……がしかし、なすすべなくフックアウト。

その後のバイトも乗せられず……精神的に焦りが出てしまいました。

湖滞在も残すところ1日半、ボートマンの都合上、明日の夕まずめだけ出船を約束し、2日目も終了しました。

■ボート3日目(最終日・半日)

泣いても笑っても、残された釣り時間は夕方3時間のみ。

気合を入れて出船したものの雲行きが怪しくなり、大スコールに絶望。

すぐに止むだろうと雨宿りすること1時間……。

「ああぁ」と掠れた声しか出ません。

残り2時間、前日に反応が多かったエリアの、更に奥をリクエスト。

ラオスでの単独で過ごした60キロの過酷な山行を一歩一歩思い起こしながら、一投一投丁寧に探ります。

途端スパーン!と横っ飛びバイト!

重みが乗った瞬間、「あぁ、旅が旅として纏まった」、そんな思いになりました。

この旅(タイに来る前のラオス含む)の行程、そしてコロナ禍の空白の2年を経て出会えたこの一本は、サイズ以上に震えるものがありました。

初めてこの魚に触れたのは16歳、7年前の自分を、ようやく超えた一本でもあります。

困難と思えたスコールは、むしろ状況を好転させ、立て続けにサイズアップ!

出来過ぎな展開に、この魚をもって満足しました。

<タックルデータ>

ロッド・「HUNTERS HT-6/7

リール・バンタムHG

ライン・PE4号+リーダー50lb

ルアー・借り物バズベイト

ひたすら乱れ打ちをしていきながらも、正確なキャストコントロールが求められるチャドー釣り。

流石は“投げやすさのハンターズ”、疲労困憊の中でも安定したキャストを行えたことが、結果論ですが釣果に繋がったと思っています。

一応、ショアから、自分の足でも魚に触りました!

HT-6/7」と「Banheiro」で(10~30cmくらいまではこんな縦縞模様です)。

ネイチャーボーイズさんのメタルバイブでも。


HT-6×4S」でカスープ。

歩き回りましたが、結果テントの前が一番よく釣れました(笑)

HUNTERSシリーズは、お陰様で現在モンキスの直営ECサイトでは完売ですが、店頭にはまだ在庫があると思いますので、お求めの方はぜひお近くの取り扱い店舗でお問い合わせいただければ幸いです!


特大ティアピアがこんな姿に。

こんなのがめっちゃ浮いてました……。

またいかなくては。

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1999年茨城生まれ、青森育ち。小学5年生で釣りを覚え、コイやナマズを釣りながら“怪魚”への憧れを膨らませて成長。高校1年生の冬に「まだ誰もやったことがないことをしよう!」とタイへ単独釣行。以後、高校在学中の3年間で計4回、5か国を釣り歩く(資金はすべてアルバイト代)。一応は大学に進学したものの、ムベンガを釣るために半年で退学し、コロナ禍で足踏みを余儀なくされるまでに計7回8か国へ釣行した。海外釣行が難しい現在は、「HUNTERS」を手にシーバスをライフワークとして日本各地を飛び回っている。趣味はルアー作り。