BBSB(ビッグベイトシーバス)@東京湾。「MX-6Pro」を手に挑んだ、吉田のモンキス便2022レポート。


ヨシダです。

少し時間が空いてしまいましたが、2023年新作「MX-6Pro」の詳細ページ開設に合わせて、振り返り記事を。


2022年も怪我なく無事に終了した、モンキスBBシーバス便。


小塚&ヨシダはBBSB(ビッグベイトシーバス、以下同)の流行前夜、上写真「MX-6+」の開発を行なっていた2015年秋あたりの黎明期から楽しませてもらってます。


ちょうど小塚がメタルルアーの開発に凝っていた頃、表向きは「チタラ」シリーズとして結実しましたが、裏で「でっかい方向はどうだろう?」と20cmクラスの世界最大(たぶん)のメタルバイブレーション「ギガス」を試作、トライ&エラーしていました(小型化して「ピコギガス」として製品化、2023年現在販売終了)。

……そんなこんなのルーツ・経験の蓄積があり、コロナ禍と時同じくして湧き起こったBBSB(ビッグベイトシーバス)ブームとリンクして、モンキスでも数年前からユーザーさんを対象に乗船者を募集し、楽しんでいるこの企画。


前置きが長くなってしまいましたが、2022年は実際どんな方が参加していたか?今のビックベイトのシーンがどうなのか?、ご参加いただいた皆さんの膨大な釣り結果写真(組み写真にします)を添えて、ワタシ吉田視点からレポートしましょう。

さまざまなルアーが発売され、遊漁船の数も増え、シーンの円熟が見えるBBシーバス。

起源は諸説あり、定かではありませんが、とはいえ実際、正直乗れば釣れる……ほど現在は甘くはない。

国内では抜けてシーバスの密度が高い東京湾ですが、20cmを超えるルアーに口を使わせるのは容易ではないのが現実です。

毎年お世話になっているノットイナフのアキ船長の言葉を借りれば、

「舐めてかかるとバイトはあるがフックアップできず“幸せにホゲる”」

その通り、気を抜くとイタイ目にあってしまうのが現実です。


ココぞのタイミング、ルアーセレクト、アクションの入れ方、“間”の作り方のようなテクニック要素から、タックルセッティング、ルアーのセッティング出しなど乗船前から始まる下準備まで、ダイナミックに見えて凄まじく要素は多岐に渡り、そして深い。


参加者の方は、初めて船に乗る、シーバスはとことんやってきたけどビッグベイトは初めて、バスでのビッグベイトは経験あるけどシーバスは未経験、などなど今年も様々。

乗船者の割合として、BBシーバスゲームが未経験は半分程度ですが、どなたも真摯に釣りに、魚に向き合っていただきました。


今期乗船して、改めてこの釣りで大事だなと感じた点は、

1、船上でもキャスティングをしっかりできること

2、キャストを1日続けれること

3、落ち着いてフッキングからランディングまでをこなせること

この3つがこなせる方は初めてであっても念願の1匹を手にできていたと思います。




船上の釣りはポジションが限られたり、体力面でも寒さや揺れに慣れない中で大型のルアーを投げ切るのことは実は結構大変。

事前に練習されてきた方もおられましたが、用意段取り本当に大事だと思います。


加えて、ワタシなりの今年段階で見えた要素について、

1、ココぞのタイミングを逃さないこと

これ大事。

こと今シーズンは朝晩のマズメ時にバイトラッシュが集中した印象。

時合いと言える時間が30分を切るような日も少なからず。

長くないマズメタイミングにライントラブルや船酔いなどでタイミングをロスしているようではもったいない……。

サブタックルを用意するなど対策を練っていた人はココでチャンスをモノにできていたはず。


2、ルアーのバリエーションが勝負を分けること

シーンの成熟とともにルアーセレクトの精錬も進んだが、一方でウェイクベイトの強烈な強さを見直したのもこの数年。

電車遠征などでは極力荷物を少なくしたいところだけど、外せないルアーが増えたのも事実。

難しいタイミングを打破してくれるセレクトがあったと思います。

3、タックルバランスの分化を意識しておくこと

ビッグベイトといってもウェイトやサイズ形状は様々。

今期、私が意識したのは「4oz」というボーダー重量、具体的にはメガドッグ、コーンミノー、ジョイクロマグナムなどの4ozオーバーと、ビッグバンディット、メガドッグ180-、Pro-Q145などの4oz以下のクラス。

現場のベイトサイズに合わせていくことも大事ですが、手持ちのタックル、自身の体力的に扱い切れる一線がどこにあるのか?

ここは個々人によるけども、自身の中で1、2段階の線引きをして複数タックルを使い分けていくことが、体力の維持ないしはキャスト時間を稼ぐための重要なポイントとなっていたと思います。

実際にウェイト別に分けてタックルを立てていた方も少なくなかったですね。

ワタシ吉田のタックルとしては、「4oz」を境にこんな感じ。

<4ozオーバー>

ロッド:「MX-6Pro」のよりハイパワーサンプル、「HUNTERS HT-7/8」(7セッティング)

リール:ビースト41ロケット化カスタム

ライン:`PE5号

ルアー、メガドッグ220、コーンミノー220など



<4ozアンダー>

ロッド:「DearMonster MX-6Pro」「DearMonster MX-7」「HUNTERS HT-6/7

リール:バンタムMGL HG

ライン:PE4号

ルアー:ビッグバンディット、メガドッグ180など




そんなこんなのテストを経て、「MX-6Pro」は4oz“アンダー”の竿として仕様を確定しました。(4oz“オーバー”用のハイパワーサンプルは、今後もまたテストを継続していきます)

メガドッグで言えば、オリジナルの220(130g)も投げられはするけれど、最適は180(72g)とビッグバンデッド。

(専用竿を作ったつもりはありませんが)東京湾のBBSBシーンの美味しいところズバリに着地したかと思います。


……さて、今後のBBシーバスシーンについて。

今後容易にプレッシャーが下がるとは考えにくいですが、魚の密度は低くない中でいかに食わせるか?ルアーの操作からタックルの使いこなしまで、釣り人のウデが問われるステージに突入していくなと感じています。


手軽に80cmを越える魚のトップゲームを楽しむこともできるBBシーバスゲーム。

コロナ禍の中、年々難しくなっていく東京湾のBBSB(ビッグベイトシーバス)から学んだ多くのことは、今後他地域のBBSBはもちろん、他魚種や海外遠征でも活躍してくれるだろうと感じていますし、今後増えていく海外遠征で学んだ知見を生かせる機会も増えそうだなと感じています。


首都圏近郊でのアーバンゲーム、“モンキス”で繋がった皆さんが気軽に集まれる絶好の機会。


モンキス的にも、このシーンにド真ん中のロッド「MX-6Pro」をリリースでき、選択肢が増える来年(2023年秋)はどんなシーンの推移を垣間見れるのか?

いまから楽しみです!

ヨシダ(もう2023年のチャーター枠確保しました!)




<参考レポート>

大学時代に小塚と出会い、初めての釣り旅がパプアニューギニアという刺激的すぎる原体験をしてしまう。卒業後は水産会社に勤務し、その後モンスターキスに入社。ほぼ全ての実務を統括し、公式セレクトショップ「Monster BASE」の店長を務める。ジャーキングやトゥイッチなど、ロッドワークを駆使したルアーフィッシングを好み、忍耐を必要とするエサ釣りは苦手。モノ、ガジェット系中毒で、旅で使えるアイテムの検証やリールのカスタムに余念なし。高身長(186cm)ゆえ、大型魚を釣っても写真では小さく見えてしまうのが悩み。