追いかけていた尺ヤマメが釣れてひと息、北海道の竹内です(北海道ではむしろ、ランドロックのヤマメは大きく無いんです)
6月と7月は全国的に見ても渓流釣りの最盛期かと思います。
夏が短い北海道では(本業の最盛期とも重なっておりまして)寝る間も惜しんでフィールドに立っておりまして、いつもよりは簡潔なレポートであることご容赦ください。
今シーズンは春に発売になりました「MX-5S」をメインに、渓流に分け入っております。
キャスト〜ルアー操作に関してのパワー等は、「強い!とにかくタフ!」というディアモンスターのイメージとは異なり、渓流〜源流にマッチし、オーバーパワー感は感じません(本州の方には、強めに感じるかもしれません)。
その上で、他社の渓流用スピニングロッドと異なる点は、やはりWフットダブルラッピングのガイドセッティングからくる、ラフに取り回せる安心感(藪漕ぎ時など)かと思います。
PE0.8号にショックリーダー2~3号を結んだ小型スピニングリールという極々一般的なセッティングで使用、ルアーは海外のウッドプラグ(マトルアー)を多用して、楽しませてもらっています。
ルアーは、シングルフックに交換して使っていますが、バーブは潰してはいません。
ヒットした大物は確実に手にしたい、一方で、トレブルフックでは可愛いサイズの顎を上下でロックしてしまうことが多々あり、致命的なダメージを与えてしまうこともあるので、それを避けるためです。
大物には厳しく(?)、小物には優しくありたい……シングルフック・バーブ有りというのが、現在の私のスタイルです(新規購入のルアーは、製作者に敬意を表してまずはそのまま使い、段階的に移行します)。
「MX-5S」に話を戻しますと、主に渓流〜源流で使っていますが、イトウの可能性があるフィールドでは、渓流以下〜本流(中流)用の「MX-7S」を使います。
もちろんイトウも「MX-5S」でも獲れます(上写真)が、やってみた上で、細い流れであってもイトウがいる場所なら「MX-7S」(下写真)をお勧めします。
「イトウには使えない」ということではなく、「MX-5S」のパワー感(強すぎない)をイメージするに際して、参考にされてください。
私の周年のメインロッド、「MX-7S」の話が出たところで、関連して、対象魚(イトウ)とは別に、使うシチュエーションに関しても「MX-5S」と使い所をまとめれば、「MX-5S」は(源流〜)渓流以上、「MX-7S」は渓流以下(〜中流・本流)と言えるかと思います。
例えば、レインボーにしても、本流では「MX-7S」(今のところ今季最大の72cm)。
一方の渓流では、「MX-5S」(50オーバーは確実ですが、60cmは無いででしょう)。
本流のレインボーとは異なり、渓流〜源流のレインボーは、体色が黒々とし、斑点も大きく体高もあり、本流の魚とは同種とはいえ、別の魚という認識で対峙しています。
しかしフィールド的に、60を超えることはまず無い……そんな状況では「MX-5S」を手に、“渓のケモノ”に会いに行きます。
上写真の個体も充分に良い魚なのですが、実はこの個体をキャッチする前により大型の個体をバラしてしまっており、放心状態で採寸もせず、とりあえず置き撮りだけという雑な撮影になってしまいました。
……参考までに、そんな“渓流以上源流未満”の「MX-5S」(5フィート半)のエリアの更に上、“超源流”となると、より短いベイトフィネス系プロトロッド(4フィート半)の出番になっています。
渓流ベイトフィネスに関しては、「ベイトタックルで遊びたいなぁ」という“気分”からフィールドに寄せ行くこともありますが、実際はフィールドに応じたレングス長からの選択です。
海や遠征(西表島)で「MX-9S」、本流を軸にマルチパーパスで「MX-7S」、渓流以上で「MX-5S」……とDearMonsterのスピニンングシリーズを愛好する私としては、「MX-5S」の登場で少なからず欲が出てきており、“MX-4S”なんて源流以上用・超ショートスピニングモデルのラインナップを期待しております(ブランクの毛色が違うということですが、先の理由で「MZ-6S」も近々試したいと思っています)。
冒頭の写真のヤマメ、海に降りたサクラマスの美しさも捨て難いですが、北海道の大地の中で育まれた黒光りする尺ヤマメには、サイズ以上の喜びが湧き上がります。
……以上、夏、渓流、ということで新作「MX-5S」の、北海道在住の私なりの使い所を紹介させていただきました。
最後にもう1つだけ、渓流からは離れますが、5〜6月に私の居住する道北・道東エリアで「MX-5S」で楽しませてもらった釣りを紹介します。
和名をジンドウイカ、こちらではマメイカと呼ばれるイカ釣りに「MX-5S」を使ってみました。
追求すればよりライトな道具立てが適しているかもしれませんが、私は渓流そのまま、PE0.8号にショックリーダー2~3号を結んでチャレンジしました。
使用したエギは1.8 号基準(5g前後)。
基本はラインを見てアタリをとる目感度の釣り、とはいえ手元でアタリを感じることもあり、感度的には不満はありませんでした。
レングスに関しては「もう少し長ければなぁ」という状況はありましたが、季節の短い釣りもの、“旬の食材を楽しむ”程度の取り組みには必要充分な獲物を得られました。
ホタテのサイズと比較ください。
1匹丸々、BBQでいただくサイズ感です。
レングスに関しては、小塚さんに相談したところ、近く「MX-PROGRESS15」の別タイプ「MX-PROGRESS15R」もリリースされるそうで、
「『MX-5S』のような細いブランクには“違和感”があったライト系ロッドとのデザイン的な相性も、これはこれで“個性”と言えるものになるのではないか?」
とのことでした(上写真に比較。左上が“R”のラバー被膜タイプ)。
「MX-5S」での釣りの他にも、さまざまに北海道の夏を追いかけておりますが、すみません暑さがひと段落した頃に、まとめてレポートさせていただきます。
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