西表島・長期キャンプ滞在レポート(後編)

フィールドテスターの竹内です!

前回の西表島レポートでは「MX-7S」ブランクと「MX-9S」グリップを組み合わせた“9SL”を紹介させて頂きました。

滞在中、前半の釣行では“9SL”でのリーフ釣りがメインとなりました。

サンゴの周りの魚は居着きの魚が多いことから、特定のポイントへの執着はせずに後半にかけて防波堤や港を中心の釣りをしました。

後編でも引き続き、“9SL”を使用した釣行を紹介したいと思います。

 今回の西表島釣行は終盤にかけて雨が多く、海水温も低くナブラも少なく、いまいち海面での活性が乏しいように思えました。

しかし雨が降ると川が多い西表島では沿岸に適度な濁りが出て警戒心が緩和され魚が釣れやすい状況もありました。

濁りが味方しサーフでは足元の駆け上がりまでギンガメアジが岸寄りし、雨天の数分で良い釣果を得られた日も……。

この経験から雨風が強くてもフィールドに向かうモチベーションも上がり“9SL”(「MX-7S」ブランクと「MX-9S」グリップの組み合わせ)での場数も増やすことができました。

身の締まりと程よい脂の乗りで刺身と塩焼きがとても美味しい!

キャンプ生活では夜明けから仕事開始時間の僅かな時間(約1時間半)でさえも釣りに当て、短時間でも釣果の出しやすい近場の防波堤での釣りを日課としました。

いつしか「1日が始まる序盤から一食分の食料確保ができればその日一日最高に幸せ」というシンプルな考えとなり、島でのキャンプ生活終盤となる“9SL”は私と妻の命に直結する道具。

毎日使う狩りの道具と位置づけられました。

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ターゲット魚種を絞らないスタイルでは毎日変わる天候の変化や自分心境の変化によってその時に自分ができる最良の釣りを優先しやすく、“9SL”一本で自分がやりたい釣りに対応できました。

フエダイも釣れるけど、ここはイカもいるんじゃないか?という時にも、その場所でタックルはそのままにルアーをスプーン(19g)からエギ(3.5号)にチェンジ。

その時にヒットした巨大アオリイカ。

まさかこんなイカが掛かる事は思っていなくパニック状態でした。

今思えば“9SL”でアオリイカを狙うのは少々オーバースペックではありますが、強風で向い風な上、エギをキャストしてもエギが戻ってくる状況で少しでも飛距離を出し、ポイントを探れたことや、アオリイカの足一本だけがエギに掛かかった状態でグングン引いている状況を考えれば、“9SL”でなければ獲れなかったでだろう思い出のアオリイカになりました。

防波堤の釣りは“9SL”では「MX-7S」よりもルアーの飛距離を稼ぐことができ、また「MX-9S」よりも軽く、テトラでのランガン時でも軽快に幅広く探ることができました。

ラインブレイクが予測で所きる足場が限られたテトラからのアプローチ、そして海底がサンゴ帯での引きの強いヒラアジ系が掛かった時でも、粘りの効いた「MX-7S」ブランクの特性で無理なく相手の動きを封じつつ障害を回避しキャッチすることができました。

朝まずめに防波堤周りでイケガツオが群れている状況もあり、12gのペンシル、「チタラ」の表層の早巻きでもイケガツオがバンバンヒットする状態もありました。

程良い脂の乗りで刺身、ムニエルで美味しく頂きました。

外海が荒れて釣りにならない場合でも港内は関係なく釣りができました。

本当は凄い美味い魚だということを知らず、一目で食料対象外と勝手に決めつけリリースしていたヒメツバメウオ。

口が小さい為フッキングに難しく繊細な駆け引きで時間が進み私も妻も苦戦。

身が柔らかすぎて刺身は合わず、煮つけや素揚げがとても美味しかったです。

港にはクロダイも入ってきており釣れ易い状態でした。

また、この時期に限っては脂が乗りとても美味しいとのことで食べてみると本当に美味しい。キャンプ生活後半の食料に大抜擢させて頂きました。

西表島でのキャンプ生活(40日)の釣行では毎日“9SL”をフル活用し、地元北海道ベースの私の釣りスタイルをそのまま西表島での釣りに当てはめてみました。

キャンプ生活となれば「魚を食べる為の釣り」に強い傾向となりましたが、その分毎日食い繋げる為に悪天候でもリアルでストイックに釣りに打ち込むことができ、心の底から大自然の恵みに感謝する日々を送れました。

天候の変化などでターゲットもポイントも度々変わる中で、どんな状況であれ“9SL”一本でほぼ対応できました。

甲長60cmくらいあるウミガメの前足にルアーが掛かってしまった珍事もありましたが(狙ってのスレ掛かりではありません)、PE1.2号でもラインブレイクすることなく、フックを外し無事リリースすることができました。

一度、大物が掛かりドラグを出されどうにもならないこともありましたが、総じて十分な釣果を出してくれたと感じます。

現在DearMonsterのスピニングシリーズは「MX-7S」、「MX-9S」の2種がありますがドラグを出されてしまうような大物に的を絞るのであれば「MX-9S」で一貫し、10000番以上の大型リールで勝負するのも良いと思います。

今回はグリップの挿入部ブランク径が統一されているDearMonsterシリーズの恩恵を利用したMX-7SブランクとMX-9Sの組み合わせ“9SL”で西表島での釣りを紹介させていただきました。

是非参考にしてみて下さい。

北海道に戻り、引き続き”9SL”で地元の釣りに挑戦する予定です。

これからの春は、解氷後の湖でのトラウト釣りや、オホーツク海での海アメ、海サクラ、海イトウ釣りなどを紹介できればと思います。

北海道地方在住。26歳で脳梗塞で意識を失い、リハビリを兼ねて釣りをする日々を送る。その過程で底知れぬ北海道の豊かさに魅了され、回復後の現在も暇さえあればフィールドに足を運ぶ。 河川でのトラウト釣りを軸に、同一河川に通い込むよりは、未だ踏み入れた事の無いエリアを探索し続けるスタイル。モンスターキスの存在を知って以降、釣りの幅が拡大し、海でのトラウト釣りや、ライギョ釣りにも注力しはじめた。大地に深々と根ざした釣師を目指し、日々修行の毎日。趣味はキャンプ、山菜採り、テレマークスキー。