こんにちは!
新人テスターの禾です。
今回は、2024年上半期に行ったロックショア遠征について、まとめてレポートさせて頂きます。
今年の上半期は、2回ほど南の離島に向かいました。
狙いはGTや磯マグロです。
モンキスのテスターに就任するまでは、このような釣りでは一般的な2ピースのロックショアロッドを使用してきましたが、今年の遠征では初めて、「オール・モバイルロッド」(4pc以上)の組み合わせで挑みました。
構成は以下の通りです。
・PE8号GT想定タックル:「Dear Monster GIGAS MGX-8S “King Monkey”」
・PE6号ミドルタックル:「Dear Monster MX-9S」(ガイド大径化仕様プロト)
これらのロッドは、こと前者はボートからのオフショアゲームを使用を意識して設計されたものです(後者も太リーダー用にガイドを調整)。
よって、この記事は、「オフショア(ボート用)のモバイルロッドを、ロックショアで実験的に使ってみたよ」という内容であることをご理解頂いた上でお読みください。
加えて、磯以外では、
・マングローブ、堤防ライトゲーム:「Shinkirow SIX-SENCE 58/63MS」。
・リーフでのミドルゲーム:「Shinkirow ON-SITE 69///80MHC」
・ブッコミ釣り:「Dear Monster MX-∞」
を活用しました。
これらの活躍についても、釣果写真とともに説明していきます。
さて、離島へのロックショア遠征ですが、海外遠征同様に飛行機やフェリー等の公共交通機関を利用して島に向かうので、なるべく荷物はコンパクトにしたいですね。
2ピースロッドの場合は1mを超えるロッドケースが必須ですが、今回はモバイルロッドの利点を活かして、ロッドは全てスーツケースの中に収めました。
長いロッドケースは移動時にとても邪魔ですし、ロッドケースのせいで色々と追加料金を取られるのでなかなか厄介です。
これらの問題点が解消できるのは、モバイルロッドの大きな利点といえます。
早速ですが、釣果写真です!
いきなりですが、8号タックル:「MGX-8S “King Monkey”」でカスミアジ。
体にブルーが浸透していくかのようなカラーリングが美しいですね。
お次も「MGX-8S “King Monkey”」でスマガツオ。
8.3kgの良いサイズでした。
カツオ類はサイズの割にかなり引きますが、サブネーム“キングモンキー”が示唆するようにヒラマサ(キングフィッシュ)を想定したブランク、8’3″ftとレングスは短めですが、ロックショアで使っても、このくらいのサイズ(10kg前後)までの魚なら問題なさそうです。
そして、上半期の磯でのベストフィッシュ。
キハダマグロ20kg。
サイズは126cm。
磯からの自己記録更新でした。
とりあえず、めちゃめちゃ嬉しかったです(笑)
このキハダは、後で詳細を述べますが、PE8号GT想定タックル「King Monkey」のグリップ周りに、PE6号ミドルタックル「MX-9S」(ガイド大径化仕様)のブランクを組み合わせた長尺セッティングで掛けました。
とはいえ、この魚に関しては、自分のミスで接合部が抜けてしまい、改善点が残るファイトになってしまいましたので、もろもろ今後の開発過程にフィードバックしていければと思います。
本命魚が釣れにくい、潮が止まっている時間帯にワンド内を20cmの大型ミノーで探ってみると、なんとタキベラ。
マグナムミノーで、よく掛かったな……歯が恐ろしいですね。
これで甲殻類とかをバリバリ砕いて食べているのでしょうか。
という感じで、磯でのめぼしい釣果は以上となります。
学業が忙しく、あまり磯に回数は立てませんでしたが、ひとつ目標としていたキハダが釣れてくれて良かったです。
下半期も、本命のGTや磯マグロを目指し、離島遠征を計画中です。
少しだけ、タックルについて踏み込んで説明します。
冒頭に書いた通り、上半期は主にオフショア・ヒラマサ用に設計された「Dear Monster GIGAS MGX-8S “King Monkey”」を使用しました。
ただ、磯で使用する際はそのままだと少し短く感じたため、「“King Monkey”」のバット〜グリップ(下左画像)と、磯でのサブロッドとして持ち込んでいた「MX-9S」(ガイド大径化仕様)のベリー~ティップ(下右画像)を組み合わせることで、長尺仕様(約10ft)にして使ってみました。
菅野テスターやニュージーランで試されていた、通称”MX-10S”と同じような使い方になります。
ロッドレングスを長くすることにより、海況が荒れている際は磯際から少しでも離れて立てますし、飛距離の面でも軽い力で安定的に飛ばすことができるように感じられました。
一方で、通称”MX-10S”ではキハダマグロとのファイト時には少々パワー不足が感じられたので、本格的にGTを狙う際には、標準仕様の「King Monkey」で使った方が良いかな、と個人的には考えています。
とはいえ、状況に合わせて現場で組み替えることができるのが、ブランクス共通径のDear Monsterシリーズの利点ですので、皆さんもぜひ用途に合わせて組み替えながら実験してみてください。
小塚さんには「『King Monkey』の使用感・パワー感で10ft前後、磯から本気で、最大級のターゲットを狙えるキャスティングロッドを作って欲しい」旨を、同じ意見の殿河テスターと一緒にお伝えしました。
……最後に、南方離島の癒しの釣りを少しだけご紹介します。
磯ではなかなか魚の反応が安定しませんが、隙間時間にマングローブ・リーフ・堤防などに行けば、大ハズレなく、概ね楽しい時間が待っています。
マングローブと言えば……マングローブジャック!
場所次第では連発してくれるのでとても楽しいですね。
「SIX-SENCE 58/63MS」は“強めなバスロッド”的なロッドなので、下限では(多少無理して)軽量な渓流スプーンやスピナー、上限では100mm前後のプラグやスピナべも投げれます。
遠征アングラー的には、それぞれの場面で「適正」タックルでは無くても、様々な場面で釣りが成立しうるバーサティリティがあったほうが嬉しいので、遠征先でのライトゲームに「SIX-SENCE 」の6モード構造はもってこいでした。
可変レングス機能は、非常に実用的ですね。
同じマングローブ河川を釣りあがる場面でも、飛距離が欲しい河口域では6.3ft、上流の狭いエリアでは5.8ftに”ガイドを通さずに”瞬時に組み替えれるのはかなり便利だと思います。
リーフでは、中型のヒラアジやフエダイ系が混じる可能性があり、少しパワーをあげつつも軽快に釣りたいと言うことでベイトタックルを選択(同重量のタックルではスピニングタックルより太糸セッティングが可能)。
リーフという環境特性、足元のエグれを考慮して、「ON-SITE 69///80MHC」の最も長い8ft仕様で挑みました。
安定のイシミーバイや、
レアキャラ(?)のメギスが釣れました。
顔回りの色合いが凄い魚ですね。
最後に、堤防・漁港周り。
「SIX-SENCE」を用いたライトゲームでは、定番のキントキ類や、メッキ類が釣れてくれました。
メッキに関しては、他のルアーでは中々喰わない状況で、川合テスターが手掛けているイカ型ルアー、ソルト用としては極めて珍しいI字系プラグ「キトキト75」で連発しました。
一般的にはポッパーや、ミノーのトゥイッチなど、動くルアーに反応するイメージのメッキ類ですが、そんな魚(メッキ)ですらも「ルアーが動きすぎると喰わない」場面が存在することを強く体感できました。
離島のようなハイポテンシャルフィールドへの釣行でも、動かないルアー(「キトキト75」)をボックスに忍ばせることで、「いない」のか「食わない」のか、得られる情報が増えると思います。
夜の堤防、「Dear Monster MX-∞」を用いたブッコミ釣りでは、可愛いサイズのタマン。
この夜は爆風で、ラインが風に吹かれて当たりがかなり取りにくい状況でした。
今まで、ブッコミ釣りの際はスピニングタックルを用いることが多かったのですが、ベイトタックルを用いることで、爆風の時でもサミングをしながら適度にラインテンションを維持でき、当たりがかなり取りやすかったです。
……以上が、2024年度上半期、南方ロックショア遠征のレポートになります。
個人的にはまだまだ試験的な導入でしたが、モバイルロッド(スーツケースに収まるサイズ)でも磯でのフルパワーゲームは成立しうる兆しが見えたので、今後も色々と試しながら、成果を報告できればと思います。
次のレポートは、「2024年上半期(後編・淡水~汽水編)」になります!
ぜひご期待ください!
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