テスターの川上克利です!
先日公開となった、モンスターキスの新作情報記事はご覧いただけたでしょうか?
今回のレポートでは、先日の地上波ロケでこそっと使っており、ルアニューさんの記事にももう一歩踏み込んで(釣果写真を添えて)紹介いただいた「HUNTERS HT-∞∞」について、どういう竿を目指しているだとか、コンセプトを書いていきたいと思います。
最初にこの竿を作るキッカケを。
昨年のいつ頃だったか?
代表の小塚さんと電話をしている際「どんな竿が欲しい?」と聞かれた事があったのです。
刹那、「兎に角短くて強い竿が欲しい!」と答えた記憶があります。
それまでは「HUNTERS HT-7/8」をメインに様々な釣りを組み立ててきたのですが、もう1段階のパワーを欲するシチュエーションが”たまーに”ありました。
「HT-7/8」も一枚菱程度のフィールドで雷魚を獲れるくらいには強い竿なのですが、菱が完全に立ち上がった状態のヘビーカバーでは若干心細いと思う事があったのも正直なところです。
「HT-7/8」はヘビーバーサタイル系ロッドを冠するに相応しいスペックのロッドではありますが、そのもう一段、二段、三段……と強靭な竿がハンターズシリーズで欲しいと思い始めるように。
ファーストプロトが届いて最初に釣ったのが雷魚。
一部の玄人雷魚マンが近い味付けの竿を好んでいるとの事だったので。
それにプラスして、近年の”ぶっ込み釣り”の人気向上も作りたいと思うキッカケの一つになりました。
南方のエイやサメ個人的には東京諸島にブチ当てて欲しい竿が作りたい……。
僕と近い年代の若者が、こぞってフェリーに乗り込みぶっ込み釣りでエイやサメ、GTなどの大型魚を狙う為の竿。
都市部でのゆるぶっ込みでサメやエイなんかを釣るのも良し。
この時も、シケでフェリーが出航する、しない……で東京のど真ん中で暇な夜ができた為、”ゆるブッコミ”。
サクッとアカエイが釣れた。
離島堤防からの”ガチぶっ込み”でも戦えるレベルの飛距離を出せる竿であり、自分より大きな魚を相手にしても力負けしない竿。
ワガママな要望は尽きないですが、これに加えて”パックロッド”という条件付き。
厳しい言い方をすると、“強度が出なかったら作る意味の無い竿”です。
ルアーのキャスティングゲームも得意とする「Dear Monster MX-∞」の操作感に比べると、「HT-∞∞」は強度を最優先事項にした為、「MX-∞」の方が操作感は一枚上手です。
それでも東京湾ビッグベイトシーバスは“問題無く”(ココ重要)できる程度には扱えます。
そもそもが、長くて6フィート半、短くて6フィート弱と、ショートロッドですからね。
バランス設計とか難しいことはさておき、短けりゃそれだけで“問題無く”レベルには整います笑。
…….思えば中坊の頃から強い竿ばっかり好きで、中学三年生くらいの時には市販のXHクラスのベイトロッドのブランクをベースに雷魚ロッドを自作したこともありました。
”自作”と言って良いのか分かりませんが、当時の僕にとっては一大プロジェクトでした笑。
この頃から”短い竿”が好きだったのですが、「手首に負担がかかりにくから好きだったのかな~?」と思っていました。
んで、成長に比例して気付いたのですが、ロッドは短い方が釣り人にかかる負担は小さい。
いわゆるテコの原理というやつです。
小塚さんがよく使う物理用語で言うと、モーメント(支点からの距離×重さ)が小さい方がラク、ということですね。
長い延べ竿で鮎や鯉釣りなんかをしたことある方であれば長竿の負担が想像しやすいかも?
……ここら辺までは「釣り人にかかる負担=操作性」という話で、多くの方はそのように読み進めてきてもらったかと思いますし、モンキスのロッドでも「MX-6」をはじめとした“6系統”ロッドで既に体感されている、この竿の用途を考えると“その先”にまで気を配る必要があります。
大型魚とやり取りをする際に、ロッドは短い方が絶対的に肉体的負担が少ないです。
カワカミ(55kgくらい)のように体重が軽い人間であればファイト時体制を崩されないようにかなり気を使いますし、こと単独行(旅)となれば安全面に直結するので、かなり大きな課題。
AVETフルロック(大型両軸リールで超強力ドラグ)だと、体が飛ばされる……。
もう1歩踏み込んで言えば、ファイト時に“曲がる竿”であれば、曲がった分ロッドが短くなりますから……テコの原理、モーメントが小さくなるので、体への負担が下がりアングラーの優位性が大きくなります。
この辺りの“操作性を多少落としてでも”、といった部分が「MX-∞」(30tカーボンを入れて“硬度”で操作性を求めた竿)との違いになります。
加えて「HT-∞∞」は、“HUNTERSだからこそ”の可変長構造を採用し、フロントグリップ脱着システムで5.10ftと6.5ftに長さを変える事ができるので、更に踏み込んだ使い分けが可能。
まだまだ小型ですが、現段階の限られた時間の中プロトで手にした東京諸島のマダラエイ。
このサイズでもロッドの恩恵(「MX-∞」よりも曲がる等)を強く感じることができました。
語っているとキリがないので、海外テストを経ての次回以降のレポートで書いていきたいと思いますが、「HUNTERS HT-∞∞」の物語、“Gamechanger”の伝説は、ここから始まると。
「繊細なティップに強靭なバット”なんて売り文句は聞き飽きた!」
とりあえず、アマゾン行ってきまーす!
<追記>
先日成人式に出席してきたカワカミ。
たまたまテレビに映る機会があり、ハンターズが地元の夕方ニュースにデカデカと乗りましたw
ハンターズが気になった新潟県民はお気軽にお声がけくださいw