「HUNTERS」で追い続けた“怪魚”としてのシーバス2022(後編)〜東京湾BBSBに参加して〜

テスターの川合です。

コロナ禍をキッカケに、富山の秋だけに集中して取り組んできたビッグベイトシーバス(以下BBSB)。

2022年は目標としていたメーターオーバーを「HT-6/7」の「7フィートモード」でキャッチすることができ、前編ではそのことをレポートさせていただきました。

ルアーはジョイクロ178でした。

現在のシーバスシーンにおいてビッグベイトと呼んでいいか微妙なサイズになりつつありますが、とりあえず富山におけるBBSBの、自分の中でのターニングポイントの一匹になったことは間違いない。

北陸では昔から、90cm以上の大型シーバスを“入道”という地域名で呼びますが、丸みを帯びた頭の老成魚は、まさに“入道”といった印象でした。

結果としてジョイクロ178での釣獲となりましたが、ここ数年、僕以外のアングラーも含め富山のシーバスシーンで最も威力を発揮してきたビッグベイトは、間違いなくビッグペンシルでしょう。

自分の富山におけるBBSBのルーツも、ビッグペンシルでした。

3日連続90アップがヒットし、BBSBに傾倒していくきっかけになったマグナムザラスプーク(メ◯カリで他に選択肢がなかった、不人気?“ブラジリアンショアミノー”というオレンジ色)。

現在発売されているルアーでは、「メガドッグ220」だと思います。

秋になれば河口にはメガドッグを投げる人が並ぶ……そんな富山での釣りが、東京湾で通用するのか?

メーターシーバスを手にし、心のゆとりが生まれた今、「メガドッグ220」のモンキスオリカラ3種を携え、モンキス主催の東京湾BBシーバス便に参加させていただきました!

ちなみに、ボートシーバスというスタイルはもちろんのこと、シーバスを本命とした県外遠征は初めて。

ワクワクしながらの出船!

移動中の釣り場をじっと見ていましたが、マンメイドストラクチャーが多く、いかにも東京湾!といった大都会に囲まれたロケーション。

ポイントに到着し、ベイトとなるコノシロの量に驚きを隠せません!

ぱっと見、地形と見間違えるほど……。

船長曰く、秋シーズンはどこかしらに常にいるとのこと。

富山でのメガドッグは、コノシロが河口に入ったタイミングでのストロングパターンですが、日常的に大型ベイトを食べている東京湾ならば、富山以上にビッグベイトがマッチするだろうと思いました。

使用したロッドは「HT-7/8」、岸からでは8フィートで使うことが多いですが、ボートからは取り回し重視で7フィートモードで使用しました。

まだ暗い時間帯……富山でのメガドッグは明るくなってからで、この光量で投げることはあまりありません。

ところ変われば、ということで、まずめに強い、シルエットをはっきり出す“ハンターズオレンジ”と使い分けを迷いましたが……普段暗い時間帯にやりこんでいるメバル釣りの応用、ボディ内の乱反射でアピールしよういう目論見もあって、まずはクリア系の“富山イエロー”をセット。

スローなアクションを意識して探っていき、待望のファーストヒット!

釣れた後、魚への扱いに人一倍気を使う船長や仲間達のサポートのお陰で、スムーズに撮影&リリースができました!

ここまで魚に愛情のある方は初めてで、魚の扱いについてもものすごく勉強になりました。

その後、夜が明けていくに従い時合いに突入!

“ハンターズオレンジ”で追加……ただ、既にスイッチが入っている状況下で、正直なところカラーの違いは関係なさそうでした(笑)

その後、“MKイトウ”でも無事キャッチ!

終わってみれば、モンキスオリカラ3カラー(富山イエロー、ハンターズオレンジ、MKイトウ)全てでキャッチすることができました!

明るくなるにつれ、水面への反応が悪くなり一気に時合いは終了……。

今回は朝夕のマズメ時にバイトが集中していた印象で、カラーによる使い分けなど、それ以上先を語るには、今後とも通いこむ必要があるなと思いました。

一つだけ間違いなく言えるのは「ビッグペンシルに出た魚は、サイズ以上に感動が大きい!」ということ。

メガドッグ220が人気すぎて買えなかった2020年、妥協策として購入したマグナムザラスプークのオレンジ色(ブラジリアンショアミノー)は……時流れ2022年現在、メガドッグの“ハンターズオレンジ”として、ストーリーが繋がりました。

HUNTERSを含めモンキスのロッドは50cm以下仕舞寸なので、今回の自分のように高速バスや新幹線を用いた遠征も比較的簡単です。

東京湾では、富山の何倍も釣り人がいて、その上でメーターシーバスは年に数本(らしい)……遠征であの“入道”を超えるサイズ(メーターオーバー)を手にすることは、ほとんど不可能でしょう。

一方、2022年秋の富山では、1シーズンメガドッグ220を投げ切っても数本釣れるかどうか(自分は今期は4誤爆ノーキャッチ)、多くのアングラーが心折れてしまっていました。

東京湾でメーターオーバーも(富山在住の自分には)現実的じゃないけれど、メガドッグ220で1日3本も富山では現実的じゃない。

“サイズを追求するなら地元(富山)、スタイルを追求するなら遠征(東京湾)”

富山では2022年の秋はメーターシーバスに狙いを絞った結果、メガドッグで“楽しむ”までのゆとりはなかったので、2022年秋のBBSBに関して、東京湾遠征は有意義な締めくくり釣行になりました!

サイズも、感動(スタイル)も欲張りに……今後も”怪魚としてのシーバス”を、自分なりにストーリー性のある1匹を追い求め、地元富山ではもちろん他地域へも積極的に釣行して経験値を増やしていけたらなと思います!

1996年、富山生まれ。小学2年生で釣りを始める。程なくルアーフィッシングに目覚め、国内外に視野を拡大。19歳の時、職場での事故で右手を大怪我。利き手でロッド操作ができなくなるハンディを背負うが、釣りへの情熱を失うことなく、むしろ”労災怪魚ハンター”と開き直って、繰り返される手術の合間に世界を釣り歩いた。社会復帰後はほぼ毎日、「HUNTERS」を手に地元の海に”キトキト”の(旬の)魚を追いかけながら、遠征ペースも落とさない釣りジャンキー。 2022年現在、海外だけで計10回、9か国に釣行。好きな怪魚はラテス属(アカメ属)。