「MV-65」と「MZ-7」。操作系“ロクハン”2本で追い詰める、ハチマル雨鱒2023。

こんにちは!北海道の藤田です。

今回は久しぶりに北海道らしいテーマで、今シーズンの大型アメマス狙いの結果報告をしたいと思います。


アメマスのサイズにこだわり、取り組みだして今年で3年目になります。

海~上流域まで動き回るアメマスの行動パターンを掴み、釣り方も確立して(現段階では特定の河川でのみ、ですが)、昨シーズンは79センチを頭に70オーバーを9本キャッチすることができました。


僕が狙うのは、産卵を意識して上流へ向かい始める段階、いわゆるフレッシュラン(遡上したて)の個体です。

シチュエーションは障害物の多い湿原系河川。

遡上魚は力強く、アメマス特有のロール・グネグネ系ファイトもあり。

倒木などの障害物に着く魚を狙うことが多く、使用ルアーは8~12g、ショートキャストを多用する近距離戦がメインになります(下、フィールドイメージ写真)。


それらを考慮して、昨シーズンに組みあがったタックルはMV-65」にバンタムXG、PE3号にショートリーダーでフロロ8号を40cm程度、というものでした。


釣り方はワンパターンで、「アップ気味にキャスト→ボトム付近でルアーを跳ね上げながら流す→ダウンに入ったら要所要所で止め、一点で泳がせて反応を見る→回収」というのを毎投コースを変えつつ繰り返す、といった感じです。

その個体にとっての“ツボ”(であるピンスポット)にアプローチしないと全く反応しないこともままあるため、ルアー操作は細かく、しつこくコースを刻んでいきます。

昨年もリポートしましたが、10g前後の小型シンキングルアーを、結構な流れの中で丁寧に操作していく……そんな、ソコソコ繊細な釣りにも「MV-65」はシックリきます。

上は、昨年2022年シーズンの“ロクゴー”でキャッチしたアメマスの釣果の一部です。

幅広レインボーもゲストに登場してくれました。


……今年2023年シーズンもまずは同じタックルで、やることも変わらず。

「正解」をやり抜いてデータを集め、積み重ね、その集大成としての結果を出す……そんな釣りにはMVシリーズがハマりますね。


というわけで、今シーズンも80オーバーを目標に挑戦をスタートしました。

今年の70アップ1号は73センチ。

オーバーハングと倒木の際、至近距離でヒットしました。

「流れの中で悠々とステイ。からの、不意にカバーに突っ込んでいこうとする突発的なパワームーブを数回」……といった感じの、ハイシーズンの大型アメマスあるあるな、厄介なファイト。

MV-65」の適度なレングスとそれに伴うしなやかさが、不意なロールや首振りに追従してくれる感覚です。

“世界のゲームフィッシング”を意識したモデルでもある“ロクゴー”。

ルアー操作中はもちろん、ファイト中もそのフレキシブル感、操作性の高さは折り紙付きです。

グリップを肘に沿わせた状態で、腕、身体を使い、クラッチファイトも混ぜつつ……自身の体感としてはイメージ通りです。

使い込めば“身体の一部”となってくれることは間違いない、と言い切ってしまって良いでしょう。


さて、目指すはもっと上のサイズ。

短時間の釣行をできる限り繰り返していきました。

続いて後日、同じくカバー絡みのシチュエーションで71センチと73センチを追加しました。


どちらもかなりの増水時でのヒット。流れに乗って力強いファイトをみせてくれました。

カバーに突っ込まれないように、適度なパワーファイトでランディング。


今シーズンは増水と濁りに当たることが多く、苦戦させられました。

流れの中でステイするアメマスを目視できれば、それが一番楽なのですが……。

濁り水の中で魚の方もルアーを捉えられていないためか、去年は同タックルでほぼなかったバラシが頻発することが気がかりでした。

ここまでの前半戦(70オーバーを3キャッチ)では、70台を2本と、「もしかしたら、コレは80……!」という魚も、水面でドバドバ暴れてフックアウト。

原因はフィールドコンディション(=魚のテンション感)によるものだと確信していたため、「これは新たにタックルを組み直してみようかな?」と思い始めた頃、ようやくナナマル後半、78センチが出ました。


水中の倒木に巻いたままの攻防となりましたが、カバーから引き出して勝利。

結果から先に言ってしまうと、この魚が今シーズンの最大魚となりました。

良い魚なのは間違いないですが……あと1センチ、2センチの壁が、本当に高いなぁ~!

この一匹にて「MV-65」を一旦納めて、新たに導入したのは「MZ-7」。

とりあえず、ロッド以外のセッティングはロクゴーの時と全く一緒です(バンタムXG、PE3号にショートリーダーでフロロ8号を40cm程度)。


アメマスは水系によって模様や体つきの特徴が異なるのですが、マイホームの魚は、特に下アゴが分厚くガッチリしている印象です。

また、パワーファイトをするため、フックはある程度太軸の伊勢尼針を使用しています。

濁りと増水で魚がルアーを上手く捉えられずに、(口内ではなく)口外、口回りの骨や硬い部位に針先が当たって貫通しきらず、バラシに繋がっていると予想しました。

MV-65」よりもブランクアクションに“芯がある”「MZ-7」。

フックアップさせる際、その「硬さ」を、こちらが意識して生かしていきやすいと言いますか……それが「MZ-7」に持ち替えてみた理由です。

MZ-7」は“7”とつくものの、公表スペック上は6フィート6インチで、6フィート5インチの「MV-65」とレングス的にはほぼ同じ。

開発した小塚さん曰く「フィート・インチ表記のロッドの世界で、モンキスでは変則的な四捨五入、“五捨六入”を採用。実際(出荷・使用初期)のレングスは継ぎ箇所×数ミリ程度、公表スペックより長くなるため、6フィート6インチ以上、7フィート5インチ以下は“7”として扱っている」とのことです。

……さて、そんな“ロクロク”の「MZ-7」での一本目は75センチ。

これが見事に下アゴに外掛かりでのキャッチとなりました。


この日は前日の大雨でかなりの水量、川を一目見て「うわ、これはダメだな……」と呟いてしまうような濁りでした。

普段から魚が着いているピンスポットを把握しているため、濁った流れに打ち続けて同じ立ち位置で2時間粘り、ポンと出たのがこの魚でした。

MV-65」と比べ、アクション入力やルアーコントロールの感覚が「MZ-7」はよりクリアに。

具体的には、より高弾性ブランク、シングルラッピング、小径ガイド(ティップ周辺で「MV-65」は6mm、「MZ-7」は5mm)…それらの相乗効果なのでしょう。

結果として、普段なら諦めて帰るような濁りの中でも集中してやり抜くことができ、それもキャッチに繋がった理由の一つだと思います。

この釣りにおいては「MV-65」でも本当に充分なのですが、「MZ-7」は(小型ルアーの)操作性がワンランクアップしている印象です。

その強みをさらに生かすため、ラインシステムをワンランク下げ(PE2.5号にフロロ7号を30㎝のショートリーダー)、ルアーコントロール機能をより正確なものにすることで、チャンスを増やすことができると感じました。

これは、来シーズンに試してみようと思います。

その後水色が徐々にクリアアップしてきたため、釣りを続行しました。

いつも魚が溜まっている大きな淵へ移動して数投目で77センチがヒット。オープンスペースでのファイトとなり、ヘッドシェイクと力強いロールで存分に暴れてくれました。

これも下アゴの硬い箇所に外掛かり。

フックアップさせる際の「(意識的に)針を刺す」点については、高弾性(いわゆる“ハリ”がある)の「MZ-7」に持ち替えての、狙い通りの効果でしょう。

ファイト時の追従力、いなす力においては「MV-65」の方が安心感が高い、「MZ-7」の方が衝撃がダイレクトでバラさずキャッチできるかはウデを問われる印象でしたが、何匹かかけてみて、いざ負荷がかかれば思った以上にしなやかに曲がるし、十分に追従してくれます。

レングスも使い込んだ「MV-65」とほぼ変わらないため、ファイトも同じ感覚でこなせました。

上の魚をリリースしてからの数投目で再びヒット。

口内、上アゴの硬い箇所にチクリと、しっかりフッキングしていました(ルアーは秘密にしたいため、実際のフッキング写真はご勘弁下さい)。

よく引いた71センチ。

太い倒木越しのファイトとなり、ラインが巻いてロックしてしまったため、首下まで浸かって捕りにいきました。

タックル云々も大事ですが……やはり、最後はマンパワー。

自分のスタイルには、ウェットスーツが必須装備ですね。

後日。

この日は今シーズン初の完全に平常水位、クリアな水色での釣行となりました。

オーバーハングに頭だけを隠してステイする大型個体を発見してアプローチ。

数投して顔の右側にルアーを通すと強烈に反応したので、次のキャストでその“ツボ”を突いてやると、大口を開けて吸い込み、ヒット!

ドッタンバッタンと水面で暴れ続けてくれましたが、「MZ-7」を一定の角度で構えて落ち着くのをじっくり待って、尻尾を掴んでランディングしました。

ドーナツ状の斑点が眩しい75センチ(大型アメマスは、体側のホワイトスポットが輪っか状、ドーナツのような模様になる傾向があります)。

これから産卵に向かう魚がターゲットということもあり、マイルールとして竿出しする期間を決めている為、この一匹にて今シーズンの大型アメマス狙いは終了としました。

というわけでハチマル、今シーズンも出会えませんでしたっ……!

結果をまとめると、71~78センチを8本。

一番大きな奴をバラシたのが悔やまれますね。

それでも、「MV-65」と「MZ-7」の使用比較ができたし、濁りと増水の中での釣りも確立して、経験値をアップさせることができました。

すべてを、いつか手にする80オーバーのために。また来シーズン、頑張ります。

かなり偏った内容になってしまいましたが……北海道ユーザーさんはじめ、皆さんにとって何らかの参考になれば幸いです!

<参考レポート>

幼少期から魚類に興味を持ち、6才で釣りを始める。バス釣りに熱中していた中学時代に小塚と武石が開設していたホームページと出会い、“怪魚”の世界に強い憧れを抱く。大学進学を機に北海道に移住、稚内から与那国島まで、アジアからアフリカまで、国内外を釣り歩いた。サクラマスの研究で大学院を修了、その後も北海道に残り、トラウトやロックフィッシュなど北の大地の釣りを楽しみながら、世界への旅を軸に据えた生活を送っている。