MGXで行く海外遠征。「MGX-8S」“King Monkey”発売記念釣行(台湾編)

怪魚ポエマーの古田です。

MGX-8S “King Monkey”」がご注文頂いた皆様の手元に届いた頃かと思います。

少し時間が空いてしまいましたが、5月のGWに「MGX-8S “King Monkey”」を手に台湾に行ってきましたので、今回はその模様をレポートします。

成田空港からおよそ3時間半で行ける台湾は韓国に並んで、日本からもっとも近い海外といえるのではないでしょうか。

街中もいたるところに漢字が並び、なんとなく意味がわかるのも面白いです。

向かったのは、台北から飛行機で約1時間の所にある離島。

メインはGT、裏ターゲットでウシサワラです。

今回は台湾のディアモンユーザーのオーウェン氏にアテンドしてもらいました。

オーウェン氏は過去に北海道などに遊びに来ていて、私も何度か一緒に釣りをしたことがあります。

彼とは5年ぶりの再会です。

台湾のGTについて、彼曰く「日本と同じぐらい難しいよ」と言われました。

まぁ、なんとなくわかってはいましたが、やっぱり大事にしたいのは「とりあえず行ってみる」こと

先のライフステージを見通すなら……釣りができる間は、全力を尽くして臨むだけです。

翌日、さっそく釣りに出てみることに。

海には小島が点在していて、その周りを釣っていくのが主流のようです。

海の色は日本でいう石垣島みたいな感じ……。

基本的には10~30mのシャローで、魚をかけたら強引なファイトが必要な気がしました。

この日は一日を通じて潮の流れが悪く、魚の活性も低い様子。

ポッパー、ダイビングペンシル、シンキングルアーをローテーションしてヒットルアーを探しましたが、1日目はバイトを引き出すことはできませんでした。

……この台湾遠征は「MGX-8S “King Monkey”」(以下、キングモンキー)の最終確認を兼ねていましたので、使用タックルを少々詳しく解説します。

メインロッドは言わずもがな、「MGX-8S “King Monkey”」。

その他、ルアーサイズに応じて「MGX-∞S “G .T .Gorilla”」(以下、GTゴリラ)と、もう1本(プロト)と、以上、GIGASシリーズ(MGX)3本で釣り通しました。

“釣り”を目的とした海外遠征に、1本で向かうことは現実的ではありません。

トラブルの際には相補できつつ、どうせならそれぞれに個性を持つ竿を3本程度……このくらいが荷物量的にも最適解だとするディアモンの(=小塚さんの)旅思想にGIGASシリーズも着地しそうです。

そして、当たり前ですが、複数本のロッドがあれば、状況に応じてルアーを付け替えるタイムロスを減らすことができます。

これがいざ釣り場に出てみると結構重要だったりします。

ぼくの場合はその日のベイトサイズなどを考慮して使うルアーサイズを決めたら、キングモンキーか、GTゴリラか、どちらか1本はショートモードでセッティングで、ポッパーを投げられるようにしています。

今回の釣行(レポート)でメインとなるロッド、キングモンキー(ロングモード)では、190~220mm、80~130gぐらいのダイビングペンシルを使用しました。

中弾性のGTゴリラと比較した時、高弾性のキングモンキーは、ブランクスの張りとダイビングペンシルの空気抵抗の少なさを活かし、飛距離を稼ぎながらスピーディにフィールドを探るのが得意なロッドです。

GTゴリラとキングモンキーの使い分けに関して質問をいただくことも多いのですが、ズバリ、投げるルアーの重さで判断していただければと思います。

220mm 100g前後を境に、それ以上の重いルアーを投げる時はGTゴリラ、それ以下の軽めのルアーを投げる時はキングモンキー、が推奨となります。

言わずもがな、それぞれショートモードでは、ポッパーなど抵抗の大きなルアーに対応。

フィールドに合わせてロングモードとショートモード、さらには竿の弾性の違いで様々な状況に瞬時に対応できるのがGIGASシリーズ(MGX)の強みです。

遠征2日目、気を取り直して別のポイントへ……。

前日よりも沖に船を出すと、海の色も変わっていい雰囲気になりました。

ポイントについてすぐに、「MX-6+」でジグを沈めたオーウェン氏にアタリがあり、上がってきたのは小さなGT。

魚がいることにまずはホッとしました。

小さなサイズでもGTが食ってくる状況なら……とダイビングペンシルを投げていると、5m目の前にあるルアーの横に背びれが現れ、次の瞬間には大口を開けたGTがルアーに襲いかかりましたがこれはミスバイト。

冷静にルアーを止めて追い食いを誘いましたがそれっきりでした。

毎度のことながら、きっちり追い込まれて迎えた3日目。

天候不良により、昨日魚が出たポイントには入れず、風裏になる場所に向かいます。

そこで時間ギリギリまで投げましたが、想いは届かず無念のタイムアップ……。

キングモンキーの発売に、“モバイルロッドだからこそ”の海外遠征で花を添えたかったのですが、無念です。

とはいえ、初めての場所で全力を尽くして釣りをするというのは久しぶりだったので、とてもいい経験になりました。

離島から台北周辺に戻ったあとは、オーウェンに原付を借りて台北の水辺を散策しました。

住宅近くを流れる川で外来種のアフリカン・キャットフィッシュをぶっこみで釣ったり……。

渓流チックな場所でハスやカワムツに似た魚を釣ってみたり。

この魚は小さいながらも果敢にルアーにアタックしてきて数釣りが楽しめました。

日本では近年、海を最優先にして釣りをしていますが、やっぱり海外ではその土地にしかいない魚、淡水魚も気になります。

ルアーキャスティングから、ライトなエサ釣り(ぶっ込み)釣りまで、何がかかるかわからない時に、なんでも来いという気楽さで、やがて10年使い続けているのが「MX-6」。

魚が見えていて、サイズ感がわかる時は「MX-1」でより柔らかに楽しむ。

今回は海水、淡水ともにバランスよく楽しむことが出来た遠征になりました。

……日本に帰って振り返ってみると、今回の台湾遠征は“最も近い”海外という、地理的な空白を埋める遠征だった気がします。

「遠くから行こう」とアマゾン、アフリカと飛び回り、学生時代に後回しにしていたアジアにようやく釣りで訪れることができた。

日本で仲良くなった海外の釣友に会いに行けたというのも、感慨深いものがありました。

しかし、釣れなかったという口惜しさが残るのも事実です。

次回の海外遠征はもう少し遠い場所で竿を振れればと考えています。

<タックルデータ>

ロッド:「Dear Monster MGX-8S “King Monkey”

リール:ステラSW 14000XG 

ライン:バリバスSMP 8号

リーダー:ナイロン180lb

ルアー:シンキングルアー&ダイビングペンシル

<関連ページ・レポート>

高校時代に小塚の著書「怪物狩り」を読み、それきっかけに大学進学後は南米アマゾンのジャングルや、アフリカの大地溝帯、果ては中東イスラム圏まで、計7ヵ国を旅する。学生時代の9回の釣り旅はすべて、行き当たりばったりの“旅的”スタイル(個人釣行)にこだわった。大学卒業後は一般企業に就職。ライフスタイルの変化に対応し、オフショアに目を向け、GTやヒラマサのキャスティングゲームに没頭。直感的に行動した結果、報われてこなかった半生を反省し、「感じるな、考えるんだ」と竿を振る。