8月32日へ。「MX-9S」&「MX-8+」のディアモン長砲コンビが熱くした、北の国の短い夏。

こんにちは!北海道の藤田です。

今年2023年からの私的テーマとして、“大型コイ科強化”を継続中です。

春に利根川のアオウオを手にして、私的「コイ科の旅」最高のスタートを切ることができた訳ですが……今回のレポートではその続きのお話を!

北海道ではマイナー対象魚である「コイ」(いわゆる普通の、コモンカープ)。

自分はというと2016年からルアーで少しずつやってきて、「MX-7S」で最大103cmまで釣獲。

一部では熱を上げる道産子釣り師もいて、今年2023年から本格的に、正攻法のブッコミ釣りでのコイ狙いを始動(再開)しました。

ロッドは「MX-9S」(製品版とリールシート下部のコルクが短く「MGX-∞S」の叩き台となった大径ガイドのプロト)。

リールは、小塚さんが昨春のアマゾンで使っていた海外シマノ製の「ベイトランナー」というクラッチ機能のあるスピニングリールをお借りし、試してみることに。

日本ではコイ釣りぐらいしか馴染みのない“ベイトランナータイプ”(このリールが元祖ということで、タイプ自体が製品名で呼ばれているらしい)のスピニングリール。

ルアーフィッシングに軸足を置く日本人(アジア人)や、南北アメリカ系アングラーはエサ釣りでもベイト(両軸)リールを多用しますが、白人系(ヨーロッパ系)アングラーにはスピニングスタイルが定番。

そのルーツはおそらく、ヨーロピアン・カープフィッシング(欧州式コイ釣り)かなと。

さてさて、小塚さんから届いたベイトランナー2個。

海外ではPEラインを巻くケースも聞きますが、北海道では和式の鯉釣り師を参考にメインにナイロンを選択、8号を150m巻きました。

タックルはピトン式の竿掛けに設置し、2本態勢で竿を出します。

仕掛けは自作のワイヤー天秤に、30~40号の六角オモリを結束バンドで固定。

PE素材の「鯉ハリス8号」でハリスを5㎝とり、針は改良ソイ20~22号。

餌には大型のスジエビを房掛けにします。

ハリスの長さ、オモリの固定加減、針のサイズ&ヒネリのあるなし……「このあたりの仕掛けの試行錯誤は今後新たな“コイ旅”に繋げられる!」との思いで、楽しみながら、ムダにこだわりながら(笑)。

僕がホームにしている道東エリアでは、野鳥保護の観点からのローカルルールや、意外な規制があったりしますので、注意が必要になります。

産卵前のタイミングで力を入れましたが、目標のメーターオーバーには一歩及ばず90オーバーが3本!

最大魚は陸揚げ計測しての、95センチでした。

アオウオ狙いでも使用した「MX-9S」(その際はプロトの「MGX-∞S」と互換)でしたが、フワフワと穂先が揺れる前アタリ(仕掛け周りのコマセにアオウオが着いている状態)を目で見て感じることができていました。

それは、コイのブッコミ釣りでも然り。

餌を吸い込んで針掛かりするまでのアタリを穂先の揺れで目視でき、吸い込む力が強い大型個体だけでなく60センチ前後の小ゴイも数釣って、合計30本以上の魚を手にすることができました。

一般的な鯉師が使用するブッコミ竿に比べるとかなり硬いのでしょうけど、仕掛けやオモリの塩梅で全体のシステムを調整している感覚で、特に問題を感じることはありませんでした。

引き続きメーターオーバーを目標に、まだ試したいことがあり今後も楽しめそうな北海道のコイ釣り。

今回は結果報告のみになりますが、いずれ詳しくレポートできればと思います。


ノッコミシーズンに入り、一時コイ狙いは休止。

北海道に短い夏がやってきました。

この夏、大きな楽しみとしていたのが「草を餌にしてソウギョを狙う」ということ。

過去に小型のアルビノソウギョを関西のフィールドで釣った事はありましたが、自身ほぼ初の挑戦となります。

北海道には限定的に生息しているソウギョ。

まだ雪のあり水の透明度が高い時期と、緑の新芽が出始めつつも葉が茂りきらず見通しの良い時期に2回下見に来ていて、事前に地形や餌となる葦が生えるポイントを把握してありました。

週末、仕事終わりに車を走らせいざ初回の挑戦へ!

夕方に到着して目的の小さなワンドに入り、まずは餌の葦を調達します。

タックルは「MX-9S」にベイトランナー8000、「MX-8+」にカルカッタコンクエスト400の2セット。

どちらもラインはナイロン8号を150m巻いてきました。

針は伊勢尼14号、ハリスは「鯉ハリス8号」を40~50㎝。

一枚の葉にハリスごと縫い刺しにし、紙テープで葉の先端に針を、茎にハリスを固定。

針を仕込んだ葉以外は、ソウギョが齧り取ったかのように(非直線的に)ハサミでカットしました。

そして、ハリスを結んだスイベルに20号のオモリをぶら下げます。

この仕掛けを岸近くの水面に垂らし、針を仕込んだ葉先を水面につけ、オモリを空中に留めた状態でセッティングしました。

「ソウギョが針ごと葉を食いちぎって水中に引き込むと、空中にあるオモリが効いて針掛かりする」……というのが、この仕掛けを編み出した先人の教え(プラス、オモリによって仕掛けが水面で安定するのも狙い)。

ソウギョの生態を利用したこの釣り……前例のない段階で試行錯誤して確立していくその道程は、さぞワクワクしたことでしょう!

アタリが来たら手元の受信機でアラームが鳴るように無線式センサーをかけて、あとは車で待つのみ。

偉大な先人の恩恵にあずかりつつも、これは自分にとって初めての挑戦。ああ、ドキドキする!


……ですが、予想通り(笑)何事もなく朝を迎えて、日が高くなった頃に仕掛けのチェックに向かいました。

竿を上げ確認しましたが「あぁ、ダメだ。何も食われてない。」と、思いきや……ふと少し沖に目をやると、不自然に浮かぶ葦が2本。

仕掛けをキャストして回収してみると「ドゥン」と近くの水面が揺れて、大きな魚が逃げていく……そして、おぉ、食われてる!!


寄せ餌として仕掛け近くの水中に入れてあった葦の束から引き抜いて持っていき、齧っていたようです。

ひとまず「この水辺にはソウギョが生息している!」という確証を得ることができました。

しかし、このハミ跡、結構デカい個体じゃないか……?

テンションが上がります。


この日の釣りはこれで切り上げて、翌週末入るポイントを探して新規に数か所をチェックすることに。

各所に葦の束を設置して「来週来た時にハミ跡があればそこに入ろう」と、帰宅しました。


一週間ソウギョを思いつつ日常を終えて、土曜日の夕方にそのポイントに舞い戻ると……茎までしゃぶられて、ほとんど食い尽くされている!


一か所目にチェックしたポイントがあまりにも綺麗に、刈り取るように食い尽くされていたので、即その場に仕掛けを入れました。


霧雨が降る中、仕掛けを設置し終えたのが17時20分。

センサーをかけ、ポイントから離れた所に停めた車で待機に入ります。

このエリアは今週雨続きだったようで水位がいくらか上がっているように感じました。気温は低めですが、今日の天候もソウギョを狙うにはそう悪くないはず。

「今夜、反応ありそうだなぁ……」なんて思いつつ、コンビニ弁当を食べ終え、歯を磨いていると「ピピピピピー!!!」なんと、いきなりセンサーオン!

当ったのは遠くに仕掛けた「MX-8+」の方。急いでウエーダーに履き替え、タモとストリンガーを手に取りダッシュ。

ソウギョが餌の葦に食い付いたことは間違いありませんが、針に掛からずセンサーが入っただけ、ということもあり得ます。

さぁ、どうだ!?駆け寄ると……ジジジッとドラグが鳴り糸が引き出され、竿が曲がっている!

いざ開戦!

寄せてはラインを引き出してを何度も繰り返し、粘り強い抵抗をみせるソウギョ。

伸縮性のあるナイロンラインということもあり、のらりくらりのゆったりしたファイトで15分戦って、十分に空気を吸わせて大人しくなるまで待ちます。

特大のラバーネットに収めたそいつは間近で見ると思っていたよりもデカい。

アオウオでも使った自作のシリコンストリンガーでエラ通しして確保……!


貴重な初めての一匹だったため、捕り込みではネットを使いましたが、魚の重量で鱗が一枚剥がれてしまいました。

次があるならば、ネットを使わないランディングに切り替えよう……。

でも、ほんとすごいなぁ、北海道の環境を生き抜いているの。

一体何年生きているのでしょうか。


大型トラウトでも使っているダメージレス仕様のシリコンストリンガーには自信があるので、セルフ撮影できる翌朝までキープさせてもらいました。

120センチ。

たらふく草を食べた巨体で、重さは未計測ですが余裕の20キロオーバーでしょう。

自身(草針仕掛けでは)初のソウギョが大台クラス、それも、ホームの北海道で出会えるとは!

繁殖できないはずのこのフィールド、その昔に放流され、長い年月を生き抜いてきたのでしょう。

敬意を表したくなる一匹でした。

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…..葦のハミ跡があった規模からして複数匹いるように思えたので、この一匹以降も釣りを続行。

そして、夜中に「MX-9S」の方にもアタリがきて、センサーのアラーム音に叩き起こされました。

これまた一発でフッキング成功!

30分のロングファイトを経て捕り込んだのは、110センチくらい?の、背骨が曲がった奇形個体。

今度はタモを使わずこちらから水中に立ち込んで、魚が十分に落ち着いたところで、エラ通しして確保しました。


こちらも明るくなってから、クタクタになりながら撮影(大型魚の確保~ケアしながらの撮影は、本当に疲れます)。

コイ用のアンフックマットに作業シートを被せた「撮影&計測ステージ」を作り、慎重に水揚げしました。

奇形ながらもたくましく育っている魚、個人的に好きなんですよね。

粘り強いファイトもあって、この環境を力強く生き抜いているんだなぁと思わせてくれる良い魚でした。

120センチの個体と比べてみると……あれ?奇形のヤツの方が長い!?

スケールを当ててみると、124センチ。

頭が小さく背骨も曲がっていたため、完全に目測を誤っていたのでした。

撮影に付き合ってもらった後、2匹がゆっくりと濁った水に帰っていくのを見送って、完結。

この週末を大満足の結果で終えることができました。

この夏のソウギョへの挑戦はもうこれで終わり、のつもりでしたが、帰り際に大きく離れたポイントに設置してあった葦束を見に行ってみると……ここにもハミ跡!

まだいるのか。

そして2回当ってどちらも大台の120クラスということは、もっとデカい奴がいる可能性もあります。

……というわけで延長戦決定。

3週末(3夜)を奉げて計40時間程竿を出しましたが、掛からないアタリが2回あったのみ。

寄せ餌を何か所も設置して新規ポイント開拓を試みたり、大雨の中葦原にテントを張ったりと全力を尽くしたものの、それからソウギョの姿を見ることはできませんでした。

寄せ餌にだけ口を付け針を仕込んだ葦は完全にスルー、センサーが入っても針を綺麗にかわしての食い逃げ等……やはり長年生き抜いている大型個体は警戒心が特に強いのでしょう。

完全にしてやられても、何故かちょっと嬉しい……賢いソウギョとの知恵比べをしているようで、草針釣法のその魅力にすっかりハマってしまったのでした。

夢の125オーバー、130クラスはこの先の楽しみとして。

ソウギョ達がこの先も長生きして、僕のことを完全に忘れ去った頃にでも、再会できたら良いなぁと思います。

北海道の短い夏はもうちょっと続く予定。

ソウギョを終え、既に次の「夏の宿題」に着手していますが……しっかり苦戦中。

それではまた、レポートしたいと思います!

<関連レポート>

幼少期から魚類に興味を持ち、6才で釣りを始める。バス釣りに熱中していた中学時代に小塚と武石が開設していたホームページと出会い、“怪魚”の世界に強い憧れを抱く。大学進学を機に北海道に移住、稚内から与那国島まで、アジアからアフリカまで、国内外を釣り歩いた。サクラマスの研究で大学院を修了、その後も北海道に残り、トラウトやロックフィッシュなど北の大地の釣りを楽しみながら、世界への旅を軸に据えた生活を送っている。