初めてのマイカーが1ヶ月で廃車。HUNTERSで”クラッシュ旅”(その③島根BBシーバス編)

新潟の川上です!

“クラッシュ旅”レポートの続き、その③島根BBシーバス編になります。

前回までのレポート(その①導入編その②富山&関西編)で書いてきた通り、手に入れたばかりの車が廃車となり、絶望のままに、流されるがままに島根県まで到達……漂流?

今回の島根行きの目的は、ビッグベイトを用いたシーバスフィッシング。

初めて会う西日本方面のテスターさん達と釣りをすることになりました。

富山で苦手意識がついた”ビッグベイト”というジャンル(誰のせいですかね?笑)……この島根の地で苦手意識を克服&納得の一本を取ることが目標でした。

合流したテスターさんの中には、ビッグベイトの釣りを熟知している津田テスター野村テスターもいらっしゃいました。

後々このお二方のビッグベイトの釣りに対する技量を目の当たりにするのです。

1日目、チャーターボートは定員オーバーで、僕は別エリアで1人ショアから釣り……小塚さん、ドSですか?(笑)

あわよくばシーバスをと思い、試行錯誤した結果、30センチくらいのナマズ一本に終わりました。

2日目の午後から、僕もボートに乗せてもらえました。

「このルアーで、船縁までファイトしてジャンプでバラした(上写真)。“でかいから釣れる”を体験する意味で、これ投げてみ!」と渡されたのは、メガバスのアイスライド262T(6オンスクラス)。

自分がこの時点で所持していたビッグベイトは、最大サイズで同ブランドのアイスライド135B(1オンスクラス)。

昨年冬の国内遠征、狙うターゲットに「ビッグベイトが効くらしい」と聞いて購入したものでしたが……そのMAXサイズ版で、重量で6倍もあります。

半信半疑で半日投げて……何度か魚が追ってくるものの、バイトまで至らず。

振り返ってみれば、この時はまだ”間”が分かってなかったです。

小塚さんから聞いて「確かに!」と思ったのが、僕が普段している釣りとシーバスのビッグベイトの釣りの間に生じるテンポの違い。

雷魚ゲームをされる方でああれば感覚として分かると思うのですが、フルオープンエリアにおいて、ある程度の経験を積んだ雷魚相手にルアーを止めて見せすぎるのはご法度です。

この感覚が根強く残っており、シーバスのビッグベイトにおけるラインスラッグを使ったルアーの余韻と静のタイミングが全くわかりませんでした。

小塚さんが持ってきた中で、この日バイトがあったビッグベイト達(手で隠している1つは、まだ未公開ですが20cmクラス)。

左上のターポン顔のマグナムベイトが、僕も借りていたアイスライド262Tです。

僕と同じく、ビッグベイトに半信半疑の池尻テスター(持参した最大ルアーがジョイクロ178・2オンスクラス)も苦戦する状況下、小塚さんがバナナみたいな自作棒切れルアー(27.5cm)でバイトをとってたのを横から見た時は、ビビった……。

ちなみに、ビッグベイトのシングルフックにブレードを装着している理由は……いずれ小塚さんから語ってもらいましょう。

要はこの釣り、釣る人は釣るわけです。

野村テスターはイケメン顔で、DRTのクラッシュゴースト(36cm、10オンスクラス)で良型をキャッチ。

ネーミングが廃車の傷口に塩を塗られている感もあり、SNS等で感じる異常な人気に思うところがあるルアーでしたが、実際にそれで釣れているのを見るのは初めてで、「本当に釣れるんだ……」というのがまずは率直な感想でした。

続いて、小塚さんはガンクラフトの尺ONE(30cm、10オンスクラス)でキャッチ。

カラーに違和感を感じますが、こんな色ありましたっけ?(笑)

小塚さん的にはマグナムベイトで釣れたところまでは当然で、その先、シングルフック2本で結果を残せたことに喜びを感じているようでした。

……その日の晩、ホテルにて開催されたビッグベイト談義。

自分とは違うジャンルの経験を積んでいる津田テスター野村テスターの雑談は、滅茶苦茶為になる内容でした!

この時の様子は動画になる”かも”ですので、お楽しみに!

そして迎えた3日目(自身ボートに乗るのは2日目)。

流石にビッグベイトを動かすと感覚を掴んできて、前日に比べるといい感じにアクションするようになってきました。

メガドッグ(22cm、130g)といった4オンスクラスあたりが、僕の相棒「HT-7/8」でキャストできるMAXウェイトといったところでしょうか?

この日撮影係として同船していた吉田さんにも「動き良くなったね~」と言っていただきました。

ルアーの動きが良くなってきたのを感覚として掴んだタイミングで、メガドッグに初の誤爆!

動きが良くなると露骨に魚の反応も良くなると感じる事が出来ました。

そしてその後も何度か誤爆……。

一度は重みが乗ったものの、すぐにフッと軽くなるなんてこともありました。

しかしながら誤爆が多い。

乗船前に船長が言っていた通り、この日はトップへの反応は悪くないが、乗るところまで至らないという言葉そのまんまでした。

悔しい場面が多い中、船長からの差し入れ。

こういうカフェインが一番染みます……。

そして魚に近づいている感覚がピークに達した時、泳がせていたモンキスオリカラのメガドッグ(富山イエロー)が静かに消し込みました。

合わせを入れると同時に伝わる心地よい重み。

フックの外れた感触が伝わってくるまでは、余裕を持ったやりとりが出来ました(笑)

胸鰭に一本フックが乗った状態で銀色の魚がネットに収まった時、富山を舞台にした廃車のくだりが肯定されたような気がしました。

自身初のメガドッグシーバス。

サイズだけなら、これくらいのシーバスは地元新潟で何十本も釣ってますが、色々あった末に、スタイルを貫いての、心から嬉しかったイッピキです。

シーバスを釣って手が震えたのは初めてシーバスをルアーで釣った時以来。

正直、島根に来る前は「たかがシーバス、地元でも釣れる」と思っていましたが、ミノーやバイブレーションでコツコツ釣るのとは違う……ビッグベイトでの釣りは、”心を動かせる程の”魅力を感じました。

このシーバスを釣った後、同船していた津田テスターが、僕の魚とは比較にならないくらいゴツいランカーを獲っていたのは、気にしないことにします……。

ルアーはまたしてもメガドッグ、そしてモンキスオリカラの「MKイトウ」(昨年は福袋限定)。

フリマサイトなどでは「再生産しない」「限定」など煽り高額で取引されていますが、僕が釣った「富山イエロー」含め、秋の本格シーズン前に再生産すると聞いていますので、一応、ご報告まで。

……なりゆき任せの島根旅は、こうして終了。

さて。

この感覚と、ビッグベイトに対する信頼が残っているうちに挑戦したい地域が国内にありました。

次回、“クラッシュ旅”最終章沖縄編!

中部地方在住。幼少期の海釣りにスタート、中学時代はライギョ釣りにハマり、以後淡水魚釣りに傾倒する。高校2年時から釣りや生き物に関するライター活動を開始。卒業後もバックパッカースタイルで日本中を駆け巡り、持ち前の意地と諦めの悪さで憧れの魚たちを抱きしめてきた。2021年には、日本国内では過去最大級と思われるアリゲーターガー(167cm)を釣り上げ、地上波テレビにも出演。好きな飲み物はドクターペッパー。