こんにちは、野村です。今回は年末年始に行った、宮崎でのオオニベチャレンジをレポートします。
実は……今年(去年?)の年末年始は高知のアカメと決めていたのですが、ギリギリのタイミングで諸事情によりターゲットを宮崎のオオニベに変更。滞在予定は12月29日〜1月4日昼までの6日半です。
29日〜30日は地形変化とベイトを探る事に費やしてしまい、時は2021年大晦日の夜明け前。
この日は闇に紛れてビッグベイトで食わないかと強気で攻める。
タックルは「Dear Monster MV-75」にカルコン200HG、PE2号リーダー40lb。使っていたルアーは、琵琶湖系のビッグベイト。
キャスト後グリグリ巻いてボトムに当たったらそこからスローに巻く。サーフなので、押し波、引き波、左右の流れを感じつつじっくりゆっくり……。
残り15m程でティップに伝わる「ゴンッ!」食った!!フッキングはバッチリ、さぁここからだろ!?っと思ったら割と素直に巻ける……あれ?この引きは……。味わった過去があったのですぐに気付いた。
本命では無いがやっぱりコイツ!
けど、ビッグベイトヒラメはカッコいい!!
その後も夕方まで振り続けるもノーバイトでこの日は終了。
そして2022年元旦朝イチ。
薄ら白み出した初日出役10分前。
僕が1番神経を尖らせるタイミングに、それまで皆無だったベイトが少しづつアタリ出した。
「このタイミングで目の前に来たら躊躇なく食うだろ」とバイブレーションを遠投し回遊狙いでキープキャストしていると30m程沖でのひったくりバイト!
オオニベクラスの重量感こそ無いが、特有の首振り感。
バラせないドキドキの中、5分足らずで波打ち際に姿を見せてくれたのは紛れもない中ニベ!(朝日はまだ出てない(汗))
この紫色たまんないんですよね(笑)「MV-75」と記念撮影。
明るい写真が撮りたかったのは山々でしたが、このサイズとファイト時間を考えれば「まだリリース出来る!」と言う思いに駆られ波打ち際で蘇生しリリース。沖に向かう背鰭を見守ってガッツポーズ(笑)
その後は反応無く、夕方になり片付けをしてるとアングラーから「昼頃オオニベサイズ上がってたよ!」と……。
明日は必ず!と誓い就寝。
翌1月2日〜3日はポイントを変えたり主にビッグベイトを投げたりと色々試したのですが反応を得れず。
むしろフィールドの状況は格段に悪くなってると感じた。ここでもう帰ろうか?そんな時、先輩アングラーが「明日もやろうよ!」と。高速料金や疲労回復時間(お金と時間)を考え、めちゃくちゃ悩んだ末に「じゃ、やりますか!」と。(バカだな〜笑)
運命の最終日。
仕事を考えるとタイムリミットはAM11時にサーフから上がって12時には宮崎を出たい。
早朝、早起きした甲斐あって思っていたポイントに入れた。時刻は3時。
日の出迄は長いが、寒さを我慢しながら投げ続ける。ただひたすらに。と言うのも5時にもなると身動きが取れないくらい左右に人人人。(役8m間隔くらい?)
なので僕の中では目の前に回遊して来たタイミングを逃すわけにはいかなかった。
もう見慣れたはずの朝焼けが、より一層緊張感を漂わせる。
一投一投に神経を尖らせ、その時に備える。
そしてついに…。
普通に日が登る(笑)
時刻は10時前…。
ベイトも居ない。帰りたい。
知り合い(遠征組)のアングラー勢もお手上げ状態。
「ダメだね〜ベイトも居ないよね〜」「ですよね〜もう帰ろかなぁ〜(笑)」なんて会話をしながらラスト一投を繰り返す。
友達に「まぁせっかく残ってるしもう少しやって上がります。」と言って投げていたヒラメ用スイミングジグをそろそろを回収……。
「ッッドン!!」
「MV-75」に伝わる衝撃。
「え?」状況を理解する隙も無いまま「ジャーーーー!」と唸るカルコン。一瞬頭の中が真っ白になる。
食った!!!え?食った!!!!!
さっきまで横に居た友達が振り向き「え?マジっすか!?」と言いつつ最速で動画を回してくれる(その節はありがとうございました)。
サーフのスピニングでは細糸(0.8から1.5程度)が一般なのに対し、ベイトは太系(といっても2号)でファイト出来るメリットがある。
真っ向勝負で、相手に走る隙を与えないようファーストランはパワーでねじ伏せにかかる。「MV-75」は寝かし気味、バットでパワーを受け止めにいった。
この時、すぐに止まったので「サイズは有ってメーターちょいくらいか?」と見誤った。正直なところ、使い始めて1か月の「MV-75」なので、そのせいかもしれないが、意外なほど早く止まったように感じた。
ファーストランを止めると沖に走らない代わりに今度は左右に振られる。が、左右ならどれだけ走ろうが、足で追従出来る。それを何度か繰り返し、サーフ経験者が最も緊張する波のブレイクポイントまであと5mの所で波待ち。
1番焦ってはいけないタイミング。
「良い波が来る!この波で!」
ザバーーーっと押し寄せる波を使い一気に寄せる。タイミングバッチリで打ち上がる魚体に、落ち着いて確実にフィッシュグリップを入れる。
「ッシャー!!!」
130センチ。
重さは測っていないが、推定20キロ。
苦しかった6.5日の最後の最後にドラマみたいなハッピーエンド。
思えば苦しかった6.5日……漏れた言葉は「帰れる〜」だった(笑)
動画と写真を撮ってくれたYさんTさん始め、現場に居た皆様ありがとうございました。
<追伸>
宮崎では優しい方が多く、周囲の方々が好意でランディングしてくれるとても良いフィールドだと思います!
ですが、今回どうしても最初から最後(フィッシュグリップを入れる)までを自分一人(魚と一対一を希望)でしたくて、わがままを言ったかもしれません。
いち釣り人としての想いを汲んでくださり、暖かく見守ってだけくださった皆様、本当にありがとうございました。