北陸の夏の風物詩、能登・チヌプラッギングを「Shinkirow」で。

こんにちは!富山の川合です。 


今日は、新シリーズ「Shinkirow」について、その中で僕がテストさせていただいているライトロッドを用いた夏の北陸の釣りをレポートします。


北陸のアングラーの夏といえば、能登半島(能登島周辺)で盛んなチニング!

僕が通っている能登島周辺・内浦と呼ばれる地域の地形は、遠浅の湖のような、オープンウォーターかつシャローが続く地形が主体です。

ルアーに関しては、基本的に飛距離が出てスピーディーに探れるペンシルで魚の溜まっているエリアを探していきます。

狙い所がハッキリした場合や、小場所はポッパーをメインに使うこともありますが、北陸(能登島周辺)のチヌトップの基本は、ペンシルベイト。

ですので、タックルの考え方は、安定した飛距離を出せる長さ(7フィート半以上)と、長時間の連続的ロッド操作(ポッパーより早く細かい)において手や腕への疲労が蓄積しずらい軽さ、その相反する要素のバランスが重要になります。

レングスは短くても7フィート半、それでいて軽快に仕上げることが重要でした。

河川〜港湾〜インショアゲーム(ボート・カヤック)まで、シチュエーション問わず快適に使用できるため、“ナナハン”は現状での自分の中でベストなレングス設計です。

タックルセッティングとしては、PE0.8号を軸に。

不意の大物まで対応できる、北陸の釣りでは最も汎用性が高い太さだと思う0.8号を基準に、ガイドセッティングや、ブランクパワーを整えています。


ロッド:「Shinkirow」(7フィート半、プロト)

リール:ツインパワー2500HGS

ライン:PE0.8号、ナイロン4号

ルアー:5~9cm前後のペンシル、ポッパー、ミノー各種


「一般的なメバルロッドでは弱い、が、より硬い“チヌロッド”を使えばいいというわけでもない」

自分が欲しくて、でも他に無かったから作らせてもらったのは、そんな竿。

参考までに、上画像は春先に最初期プロトでキャッチした34cm。

ライトロッド(メバルロッド)の範疇とはいえ、北陸の大型のメバルを強く意識したブランクパワーのため、結果としてクロダイの突発的な走り、突っ込みに対しても充分対応できる竿になっています。

……個人的な好みの話になってしまいますが、対象魚に対してロッドが強すぎるとライトゲームは楽しくありません。

チヌを釣る場合でも、一般的なチニング専用ロッドよりメバルロッドで釣る方が圧倒的に楽しく、小型ルアーを快適に扱いやすくなるため、釣果にも繋がりやすいと考えています。

そのような理由から、ガイドセッティングも含めて“メバルロッド”を出発点に強化していったこのロッドは、いざチヌを相手取るに際しても、ピンスポット攻略ではポッパーも操作できるパワーも有し、大型のチヌもキャッチできています。


ペンシルやポッパー以外には、ミノーやシャッドのジャーキングとの相性もすこぶる良いです。


硬すぎるとルアーが動きすぎる、逆に柔らかすぎるとルアーが動かない……その辺りはかなり大事な部分。

この部分はこだわって、何度もブランクパワーを修正&テストを繰り返しました。


抵抗の小さなジグヘッドリグやシンキングペンシルで水中の状況を把握するための“メバルロッド”ベースですから、より抵抗感の大きなリップ付きのプラグによる水中情報の把握力は、言うまでもありません。

本命はクロダイですが、能登はシーバスの魚影も濃く、エリア次第では両方混じって釣れます。

サイズも、ランカークラス(80up)が混じってきますが、ドラグを出しつつ時間をかけてやり取りして、問題無くキャッチできました。


……という感じで、新作プロトを用いた、北陸の夏の楽しみ方を紹介させていただきました。

11月半ばを過ぎて、ようやく水温が下がって秋らしくなってきた今年の北陸エリア。

つい先日、このロッドの本懐であるメバルが差してきたのを確認できたので、今後日々フィールドへ通ってみたいと思います!


<関連・参考ページ>

1996年、富山生まれ。小学2年生で釣りを始める。程なくルアーフィッシングに目覚め、国内外に視野を拡大。19歳の時、職場での事故で右手を大怪我。利き手でロッド操作ができなくなるハンディを背負うが、釣りへの情熱を失うことなく、むしろ”労災怪魚ハンター”と開き直って、繰り返される手術の合間に世界を釣り歩いた。社会復帰後はほぼ毎日、「HUNTERS」を手に地元の海に”キトキト”の(旬の)魚を追いかけながら、遠征ペースも落とさない釣りジャンキー。 2022年現在、海外だけで計10回、9か国に釣行。好きな怪魚はラテス属(アカメ属)。