懐剣「MX-5S」、サブロッドで片付けるには勿体無い、アナタならどう使う?

2月の販売開始後、既に使用感や釣果が聞こえてくる「MX-5S」。

DearMonsterとしては比較的ライトなモデル故に、海外での使い所はどこにあるんだろう?と思う方も少なくない様子。

先日の南米道中、ココぞの使い所に出会いました。

旅の後半に訪れた川。

ピーコックバスをメインに釣りを楽しんでいた最中、ボートマンが

「ココはパクーが釣れるぞ」……と。

え?え?パクーですって?

南米河川において、同体重なら南米でトップクラスに引く魚の一つがパクー。

各所で様々なパクー釣りを耳に、目にするが、共通しているのはエサが植物性であり、釣りは総じて繊細な傾向にあること。

そして過去の道中、私は終ぞこの魚を手にしたことがなかった

近縁種は大から小まで!

植物性の餌をメインにしているので良質の身質、臭みが少なく、脂も乗っている。

つまりは非常に美味い。

彼らは市場でもスター選手。                                     

焼いても、スープでも抜群に美味いのだ。

シツコイかな。

けど、ヒレから骨まで美味いのだ、私も大好き!

街中でこんなTシャツが売られているくらい、南米では一般市民にも浸透した存在。

さて、そんなパクーであるが、植物食性。

なかでも木の実が好物と聞いたことはあった。

今回はそのまんま木の実(果物)をエサにして釣る不思議な釣法にトライした。

柏木さんのアマゾン大釣行ででてきたモロコトの実のような……(多分そうだ)。

固めのブドウのような実を使う。

ノーシンカー、シングルフックに一本がけ。

「いやー話には聞いてはいたけど、コレでいいのか?」

半信半疑でスタートした、南米式・果物フカセ釣り。

題してフルーツポンチング!

上画像は、小塚のレポートより拝借(私はまだ独身ですよ)。

シンカーも何も無し、川の流れに同調させてドリフト、キャストする度にポコンと平和な着水音を鳴らし、10秒待たずに即回収。

心地よい音になんだか平和な気持ちになる。

が、「ホントにこれ釣れるの?」とやはり半信半疑。

コーラを飲みつつ、キャストを繰り返す。

と、突如ラインがスッとが走る、即合わせ!

が、ココからが凄い

この魚、一見、止水や流れのない場所でぼんやりとステイしていそうなものだが、実は真逆、故にファイトは青物バリに横走りするわ、ジャンプするわ、何より延々と弱らないタフネスさ!

「ファイトは草食系じゃないんだなぁ」と、ドラグ鳴らしまくってようやくネットイン!

船上で引きまわされたワタシ、表情がもう必死。

ゆるいアプローチと強烈なファイト、ギャップがありすぎる!

パワー感が「MX-5S」に近しい「MV-55」も持ち込んでこの釣りに使いましたが、糸フケのコントロールを行う釣りゆえ、スピニングモデルである「MX-5S」の使用感が勝る。

加えてリールのドラグ性能を活かせることも有利!

MX-5S」はライトクラスロッドながらも抜かりなく各所にディアモンスター共通ギミックを踏襲しており、ブランクパワー自体はライトながら、輸送に耐えるダブルフット&ダブルラッピングガイド仕様は長時間の輸送や、ロッドが暴れ踊りブッシュが次々と当たってくるアルミボートのデッキ上でも不安なく使える。

グリップ互換は予想外のシチュエーションやタックルセッティングに対応できる……ライトバーサタイルとしての立ち位置を確固とした一本に仕上がっているな〜と実感する釣りになったなと感じました。

釣りの形式やフォーマットが「コレ!」と定まりきっていないのが海外釣行。

いつどこで、どんな魚や釣りに出会うかわからない、だからこそ、タックルの多様性=フィールドへの対応力に繋がるなと感じた今回の遠征の一コマ。

まさかというか、こんな釣りでパクーを手にすると思わなかったなぁ……と、強烈な引きの余韻に浸りながら、このロッドの更なる活躍の場に胸が躍った南米遠征でした。

ヨシダ

大学時代に小塚と出会い、初めての釣り旅がパプアニューギニアという刺激的すぎる原体験をしてしまう。卒業後は水産会社に勤務し、その後モンスターキスに入社。ほぼ全ての実務を統括し、公式セレクトショップ「Monster BASE」の店長を務める。ジャーキングやトゥイッチなど、ロッドワークを駆使したルアーフィッシングを好み、忍耐を必要とするエサ釣りは苦手。モノ、ガジェット系中毒で、旅で使えるアイテムの検証やリールのカスタムに余念なし。高身長(186cm)ゆえ、大型魚を釣っても写真では小さく見えてしまうのが悩み。