毎年4万キロ走るフィールドワーカー・酒巻卓矢という男。

皆様はじめまして。本年よりモンスターキスフィールドテスターになりました酒巻卓矢と申します。

釣りは、技術よりも情熱だろうと、機動力と体力で対応。国内釣行に特化しており、基本的には車移動で日本各地へ。年間走行距離は4万kmを越え、地球の円周が約4万kmと言われているので、毎年地球をぐるりと一周回っている事になりますね。

飛行機で行った方が早い場所でも、時間があるなら自走で向かう事が多く、移動の行程から自力で向かった方が達成感がより高まるよね!!という感じでやっております。

ここで自己紹介がてら、今まで釣ってきた魚をいくつか紹介します。

まずは北海道のイトウ。

釣り歴3年目にして北海道へカーフェリーを使って道北へ。もちろん初めての北海道です。

道中トラブルがあり……車を失い、約150kmヒッチハイクでアバウトに移動。

到着すると夕方、辺りは暗くなりはじめ、天気は爆風に雨と最悪なコンディションの中、辺りには何も無いので唯一の人工物である橋の下で野宿するしかねえ…と絶望。

翌朝になれば状況は良くなるはず…なんて期待も虚しく、翌日も爆風の中キャストをすれば前へ飛ぶよりも風で煽られて逸れていく距離の方が長いという絶望を味わいました。もうお手上げです(笑)。

しかしこういう時こそ風裏に溜まっているのではないか…?と無い知恵を振り絞り、苦労の末に釣り上げることができました。

尊すぎて何故か写真を3枚しか撮っていませんでしたが、震える手をなんとか落ち着かせながら、魚が弱る前に早く撮ってリリースしなければ!と憧れの魚を前に感無量。

本当に震えるんだな、と今までの人生では味わったことのない感動を覚え、きっとこの個体を越えるイトウにはもう出会えないだろうなあと、車と引き換えにたどり着いた最高の一匹を噛み締めました。

当時スピニングモデルのディアモンスターはラインナップになかったので、何を投げるか分からない状況故に「Dear Monster MX-7」をスピニングモードで振り回していたのも今となっては良い思い出です。

続いて房総半島のカスザメ。

情報なき魚を釣るって難しいね…静岡県、神奈川県と探し歩き、千葉県でようやく手にすることができたカスザメ。

この体色からきっと砂浜周辺にいるのではないか?とか、体の形状的に待ち伏せタイプだろうから、ルアーは広く探り動かし続けた方がいいのだろうか?などなど、釣りの知識というよりも、魚の形から想像して釣りへ臨むという感じでした。

どんな展開になるか予想できない未知の魚のため、使用したのはディアモンスターの中でも最も汎用性の高い「Dear Monster MX-7」。カスザメに限らず、この竿を使ってる時間が長いため、結果的に多くがこの竿による出会いになっています。

偶発的に釣れてくれただけでない事を証明する為、翌年も釣りに。

流行りのルアーとか、有名なポイントとか、そういうのが存在しない魚を追いかけるというのは最高に楽しかったです!!

釣れないが当たり前、独りよがりの大冒険とはこういう事なんじゃあないかなと。

お次は利根川本流でアオウオ。

最初は試行錯誤探し回ったけれども、情報なしでは全く詰めることができず、最終的に流れ流れて尊敬する先輩達の助けもあり手にすることができました。

平日も仕事終わりに数時間竿を出す為に往復4時間以上かけて通ったり…釣れた時の感動は高速代やガソリン代なんかどうでも良くなるほどでした。

ロッドは、またまた「Dear Monster MX-7」。結果が出れば出るほど思い入れが深まり、また結果が出る好循環。一昔前は石鯛竿が多く使われていましたが、近年は短くても充分なパワーを備えたディアモンスターやハンターズでの釣果が目に留まるようになってきました。

そして、高知県四万十川でアカメ。

浦戸湾ではなく、四万十川でメーターオーバーを釣りたい!!と関東から土日で。

「往復20時間、移動費4万くらいかかる上に土曜日の夜しかチャンスないけど行きます?」

そんなアホな誘いに一言返事でついてきてくれた釣り仲間と至高の一匹。

この釣行の前に2度挑戦してポイントや狙い方を煮詰めていたからこそ辿り着けたと思いますが、何よりも行かないと釣れない!というのを強く実感した釣行でもありました。

何度も小さいアカメは手にしていましたが、大きな個体は全く違った貫禄がありました。

ロッドはいつもの「Dear Monster MX-7」。

さてさて、魅力的なのは大きな魚だけではなく。

福岡県では婚姻色の出た良いサイズのカワヒガイ。

何度も婚姻色の出ていない個体を見てきたからこそ、この鮮やかすぎる体色を見た時は感動が止まりませんでした。

そしてこんなに大きくなるのか!!という感動は大型魚小型魚問わずあると思います。

ロッドは「Dear Monster MX-0」。大物釣りより、宝探しのような小物釣りが肌に合う僕のようなフィールドワーカーには、近年欠かすことのできない旅のお供。

沖縄県が八重山諸島ではゴシキタメトモハゼ。

こんなに大きく鮮やかになるのか!!とこれまた衝撃的だった一匹。

こういう出会いがあるからフィールドに出るのがやめられませんね。 ちなみに、いつもの「Dear Monster MX-7」は、ラバーグリップエンドの初代型グリップ。この時は河川規模に対応して、パワー感は同等のまま1フィート程度短くできる「Dear Monster MX-6+」のブランクを互換使用。

そんなこんなで、もっと大きな魚を求めて何匹も…というよりも、一匹を全力で追い求めて感動したい!というようなスタイルでやっております。

結果は出したいけれど、あとで妥協した事を悔いることにならないか?その魚に対して失礼ではないか?などなど考えすぎて暴走することもしばしばありますが、常に対自然でありたい、釣れない時間も含めて楽しもう!と良いのをモットーにやっております。

こんなやつもいるのだな、と覚えていただけたら嬉しいです。 これからどうぞよろしくお願い致します!

思い出のコブダイも、いつもの「Dear Monster MX-7」で(笑)

関東地方在住。生物飼育好きの引きこもりだったが、小塚が熱帯魚雑誌に寄せたムベンガの釣行記を読んでフィールドワークに開眼、ディアモンスターを手に日本各地を回るようになる。際限がなくなる海外はあえて手をつけず、国内にこだわり、その深みを追求。一般企業の会社員として週末限定ながら、自家用車の年間走行距離は毎年4万kmを超え、定点観測的に訪れる都道府県は毎年30以上。魚の大小問わず、魚以外も両生類や爬虫類などいずれも1匹との感動を大切にして、山頂から深海まで、金曜の夜から月曜の朝まで、フィールドをウロウロしている。