広島には居ないホタルイカ。
ホタルイカといえば富山。
ですが、今回は、そんな“ホタルイカパターン”を、私なりに広島で試してみました。

以前からモンスターキスで小塚さんと川合テスター(以下、いつも呼び方で川合くん)を中心にイカ型ルアーテストしていることは、小塚さんがまだ寒い春先に広島に来られた際にボートメバルで投げていたり、川合テスターが広島に来た初夏もテストしていたりで存在は把握・気になってはいました。
秋、毎日のようにシーバス釣りをしていたタイミングで川合くんから連絡を頂きました。
「最近シーバスよくしていますよね!シーバスやチヌなんかにも効くしよかったら使ってみてください」と完成したイカ型ルアー「キトキト75」を送って頂きました。

独立ブランド「ノーザンライツ」を立ち上げた川合くん、全国への販売はモンキスが展開しているこのルアー。
11月発売分の1stロットは、ほぼ富山県内だけで売り切れてしまったようです。

川合くんが広島に遊びにきた際、お好み焼き屋で「富山はメバルにも、イカ型の(メバルにしては)大型プラグが効く」と話していましたが、いざ実物を見て「メバルが食うんだ、これ」って思った位のサイズ感(75mm)でした。
「こんな大きなプラグで釣れるなんて……富山では、よほどサイズのいいメバルが釣れるんだなぁ」と思った記憶があります。
広島ならシーバスとかチヌは確かにドンピシャだなと思いすぐに使ってみました。
重さはスローシンキングで9g、投げてみると私が使用する番手の「SOGAINY」だと一応許容範囲内の重さで、問題なく投げれますしアクションもできます。
より遠投して、投げて操作したいなと思った場合は川合くんの「LUZ-AZUL」がやりやすいだろうなとは思いました。
そもそも広島でホタルイカは居ないのに、無理やり釣りをしてるのではないかと思う方もいると思いますが、これが案外そうでもないんです。

釣れたシーバスの腹を開けてみると……沢山のイカが出てきました。
それも結構大きい、「キトキト75」よりも全然大きい、胴だけで10cmぐらい。
もう消化されていたので正確に何イカかわからないですが、ケンサキイカのようにも見えるイカでした。

次にメバルを開いてみると、小さなタコのようなイカ(ミミイカの一種)を捕食していました。
サイズ・ボリューム感でいうと、こちらは「キトキト75」と同じくらい。
広島にホタルイカはいませんが、逆に富山にはいない種類のイカがいる……
富山で生まれた「キトキト75」ですが、このルアーがハマる状況というのは、富山限定のホタルイカ絡みっだけではなくて、瀬戸内海でも無理なく通用するんだなと思いました。
そんな部分を意識して、小塚さんと川合くんは意識して“ホタルイカルアー”とは呼ばず、“イカ型ルアー”や“プランクトンルアー”という表現で、言葉を選んで発信されている。
ふわふわ漂う(=プランクトン)、食えそうな何か……。

そうとわかれば、あとは数を重ねてみます。
この1ヶ月程、イカ型ルアーを結構投げてみたんですが、このイカ型ルアーを食わせやすい操作方法も掴めてきた気がします。
現状、よく使うイカ型ルアー2種類です。

上は「キトキト75」で、もう一つはダイワさんのホタルナ70。
スマホの遠近補正で手前のホタルナの方が大きく見えますが、全長としてはキトキト75のほうが5mm長く、ただし目玉周辺のくびれがない分ホタルナの方がボリューム感があります。
それぞれの長所を見極める意味でも、ローテーションして楽しんでいます。
どちらもサイズに対して引き抵抗は大きくないので、穂先が繊細でバットがしっかりした「SOGAINY」で使い回せます。

「キトキト75」はタイプSS(スローシンキング)をメインに、この図の様に中層でのリフトアンドフォール。
チョンと上にあげてスーッと下に落とすイメージで行くと、メバルやシーバスに効果的な印象でした。
表層で使うメバル、少し沈めるとシーバス、中でも表層でのメバルに効果が大きかったかなぁと言う印象でした。

ホタルナは現状シンキングタイプしか手元になく、割と早巻きで使ってシーバスに効果があったなと感じています。

ホタルナもスローシンキングタイプがあるので、メバル狙いではそちらを表層でゆっくり使うといい気がします。

更にこれも効くなぁと思ったのが図のようにスーッと泳がせてピタッと止める、表層でのストップ&ゴー。
「キトキト75」はスローとはいえ沈んでいくので、少し竿を立ててより表層を意識して使っていますが、この動きは結構メバルに効いてるなという印象。
水を動かさず、いわば“漂う”イカ型ルアーは、ルアーサイズに対してアピール力は小さいので、とはいえしっかり重量があるので投げやすく、「小さなルアーだと釣りづらい、でも、アピールは抑えたい」という状況でも活躍します。

カラーに関しては、水の色やライトの色など、フィールドごとに状況が異なりますが、実際にルアーを泳がせてみて、自分の肉眼で見やすい色を使用するようにしています。
ライトがある釣り場では、意外にもクリア系が見やすいことも。

小塚さんが「リアルカラーすぎても、魚に気づかれないよ。普段のルアーサイズより1回り大きかったり、より強い(魚が見つけやすい)色を使うのがオススメ」と言っていた理由が、なんとなくわかる気がします。

「キトキト75」をキッカケに意識するようになった、瀬戸内のイカパターン。
これからどんどん新しい発見があるんだろうなと思います!
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