モンキス・ボートキャスティング便2023レポ!TOKYOデイ・ジャイアントベイトシーバスの萌芽。

小塚です!

11/23~25日までの3日間に募集したモンキスチャーター便、事実上のビッグベイトシーバス(以下BBSBと略記)便の様子を、今回あえて3日間一気に振り返りたいと思います。


一般ユーザーさんは皆さん単日のご応募でしたが、自分と、田山テスター(以下ターザン)と、伊藤秀哉テスター(以下シューヤ)と、モンキススタッフ3名は、あえて3日とも連続で乗ってみることをテーマにしてみました。

単日参加の一般ユーザーさんが1日の中にどのように自分なりのピークを作ったか、一方、3日時間があるテスターが海外遠征のようにに連続的な時間を使って取り組むとどうなったか……。

衝撃のラストに、乞うご期待!

◾️DAY1

11月23日、天候は晴れ。

初日は夜明け前に出船、この日は「Shinkirow」のPV撮影のためカメラマン池尻テスター、以下池尻さん)も乗船。

ロッドスペック的にルアーは30gアンダー縛り、普通サイズのミノーがメイン。

皆さんがビッグベイトを投げる中でむしろ簡単に釣れそうですが……果たして!?

目的のポイントに到着、朝イチのウェルカムラッシュ!

基本的に船長はミヨシからポイントに流し込んでいくため、一般ユーザーさんにはミヨシに集まっていただきました。


メガドッグ180」強し、の朝まずめ。

出たら乗る、ミスバイトの少なさがキャッチに至っている印象。

Tさん、もう1本追加。

ロッドは“ディアモン御三家”の中でも中軸「MX-7」が、やっぱりBBSBでも基準、多くのユーザーさんが持ち込んでおられました。

“風物詩”の象徴的デカトップ、トモにいた田山テスターも「メガドッグ220」(MKイトウ)で。


オリカラ発売から3シーズン目、中でも「不思議なほどフッキングが良い」と高評価いただいているのが“MKイトウ”。

この写真、掛かり所にも注目です!(後で詳しく触れます)

一方、薄暗いうちのベストタイムだけはプロトの巨大ペンシル(220超)を投げ、少し明るくなってからはミノー(12cm前後)続けた自分にはノーバイト……うーん、美味しいサイズ感を前後に跨いだ感じですね笑。

名古屋から夜通し走って参加のTさんはスピニングタックル(「HT-6×4S」)とウェイクベイトでも手堅く追加し「来たかいがあった!」……と呟くもまだ時刻は7時前(笑)

……そんなこんなで朝イチのボーナスタイムがひと段落、ビッグワンを求め移動決定!

船中はこんな感じです。


ある程度陽が上がってからはサブサーフェイス強し。

後発国産ルアーも生まれ、それにより格上げ&定番になった感のある「ビッグバンディット」がストロングに。


1日を通しポロッ、ポロッと拾ってくる安定感は、やっぱりバンディット。

船長曰く「メガドッグとバンディットさえ持ってこれば、終日なんとかなるよ」というくらい。

苦しい時間帯はバンディットを投げておけば、とりあえず間違いなさそうです。

毎年乗っていただいているKさん、“ジャジャ馬”とも言われるバンディッドを使いこなして数を重ねます。


がしかし、思ったサイズが現れない。

船長が仲間と情報交換、ビッグワンを求めて大移動。

10時過ぎ、ポイント変更後のファーストヒットは求めていたビッグワン!

東大生Nくん、3Dプリンタを用いて製作したという270mmの自作ルアーでのゲットに、喜びもひとしお!

さぁ、ランカーあるか、無いか……レングスでの世界記録申請も可能なIGFAメジャーで計測する、と!

尾をすぼめたり、背筋を伸ばしたりすれば……人によって80cmと言って偽りないサイズですが……船長的には、「(シーバスに触れない)自然な状態で、79cm!」だそうです(笑)

本人は、サイズ以上に自作ルアーでの釣果に満足!

一方、ミノーを投げ続ける自分(小塚)にはアタリもなし。

「デカいから釣れる」、ルアーが小さければ釣れるわけではないことを身を挺して確認(笑)

大体毎年、船中全員に1時間くらい反応がなくなると小さなルアーを投じるユーザーさんがおられますが、今年は僕の惨状を目の当たりにして、誰もルアーサイズを下げません笑。

船上の雰囲気、状況変化を感じながら、僕も少しだけ、渋いからこそビッグベイトにチェンジ。

10投したか、しないか……シャイグラ(マグナム230)、結果が出るまでが早すぎる!笑


魚は、いる。

今一度「Shinkirow」のスピニング&12cmクラスのシンキングミノーに戻しキャスト、「さて何時になったかな?」と時計確認していたら「ゴンッ!」

河川の塩水楔周辺を狙っていたタイミングでしたが、結果的なシミーフォールでのラッキーフィッシュ。

カメラの前で魚を出せてホッとはしたものの、この日の状況にはミスマッチ。

時間の無駄遣いにつき、これにて撮影は終了。

シーバスが早々に全員安打なら流行のサワラも……そんな考えでカメラマンさんに同船いただきましたが、そんなに甘い日ではありませんでした(笑)

以後、カメラに徹していただいていた池尻テスターにも半日弱ですが釣りしていただくことに。

自分は開発中の巨大ペンシルのテストで、以後ほぼそれだけを投げ倒し。

……そんな様子を全て見ていたHさん、実は今回シーバスは初挑戦。


とはいえ、琵琶湖のバス界隈では知る人ぞ知る存在。

タックルボックスには見たことのない巨大ルアーがチラホラ

後半、シーバスの反応の傾向を見極め、狙い通りのアクション出せるグライドベイトでキャッチ。

ロッドは「MV-75」、タックルバランスぴったりの4オンスクラスの“マグナムベイト”(モンキス界隈では4ozクラスをこう呼ぶ)で初シーバスをキャッチ!

一方、その頃シュウヤは……トモでうなだれていた


深夜バイトから直行、疲労困憊で帰路は爆睡……この日、船中唯一のノーキャッチだった彼でしたが、明日以降への布石に。

こうしてロング便(10時間便)は夕まずめ前に終了。

下船後は全員で夕飯へ、1日を振り返りながらワイワイと解散を名残惜しんで初日は終了。

写真で見ても目が充血、いかにも眠そうなシュウヤ。

「明日は遅い出船だから、しっかり寝てきてね!」

シュウヤ&池尻テスターを横浜駅まで送り届けた後、自分とターザンは船長に連れられ横浜で2軒ハシゴ、深夜に解散&湾奥のターザン宅で数時間だけ仮眠して……近所でショアから朝まずめを狙います!

◾️DAY2

やっぱり自分は、オネーちゃんとダーツを投げる時間があれば、ビッグベイトを投げていたい!笑。

「ディズニーランドがすぐそこなんで、将来的に、家族がホテルで寝ている間、ここなら朝まずめにで釣りできますよ」とターザン。

うねり強く釣果は得られませんでしたが、来年以降の下調べ完了です笑。

朝まずめのショア釣行から、休むことなく横浜へ!

未成年の参加者には保護者に事前に電話説明&保護者の承諾書を受け取って出撃。

ベンチャー企業以上に、真性のアド(アドバンス)ベンチャー企業のモンキスですが、この辺のコンプラ意識は、上場企業バリのホワイトカラーのブランドを目指したいと思ってます!

この日は10時出船、朝まずめのラッシュは無し。

わかっていたことではありますが、当然のように序盤は苦戦。


この日は1日を通して、定番の「バンディット」より更にもう1段レンジの入る国産ビッグベイトが結果を残した感じ。

ホント、日によって状況が変わって難しい……が、それが面白い。


夕まずめが近づいてくるにつれて少しずつ活性が上がってくる感じでした。

普通のビッグベイトでは。

この日の白眉は、尺ONE(30cm)を遂にモノにしたシューヤ

昨日のノーキャッチは、この1匹のため。

前日何度もチェイス&バイトをとっていたけれど、キャッチにまでは至れなかった。

セッティングを煮詰め、アクションを精錬し、遂に結果を出した……からの、連発!

撮影前にフックが外れたため、写真は口元にフックを乗せ直してます。

周りは誰も反応がない、が、「デカいから釣れる」の極論的な世界を体現。

自分は特に釣りに縛りを設けず楽しむDAYとしていたこの日、「尺ONEでこれだけ反応があるならば」と、さらに原理主義化して40cm超のグライドベイトまで投じましたが、それにはノーチェイス。

「デカいってだけで釣れる」わけでもないことを、ちゃんと確認しました(笑)

……この辺りで、一旦自分(小塚)は船上で仮眠。


昨晩から今朝までの無茶したことも半分、今日は夜の部があるので、意識的にそちらへ体力を配分する作戦です。

夕まずめ後、“夜の部”までの時間は移動しながらピンポイントで拾っていきます。


個人的には一眠りして復活、一時的にミヨシにも立たせていただき、福袋に投入予定ルアーを最終テスト&連続バイト!

こういう釣り(夜でレンジ合ってる)なら、ルアーサイズはもっと大きくできそうだなーなんて。


さて、何が入ってくるかはお楽しみ!

……そんな楽しく寄り道を経て、“夜の部”ポイントに到着。

もちろん狙うはコイツ、通称アナコンダ(正式にはクロアナゴ?ダイナンアナゴ?まぁ、気にせずいきましょう)

ここでも、エサはコノシロの輪切りを使います。

2年連続乗船、去年2022年のモンキス便ではナイスサイズを「メガドッグ220」でキャッチされたSさんも今年は誤爆だけに涙を飲んだ……けれどこの日は夜の部がある!

この日はターザンも、「まだ釣ったことがないルアーに拘る」をテーマにシーバスはノーキャッチ、それくらいほんと渋い状況でしたが、でも最後には初アナコンダ

先のシュウヤ然り、連日乗船ならではの楽しみ方、長い時間軸で試行錯誤。

そんなターザンも明日“覚醒”するのだけれど、この時点では誰もそんなことはわからない……。

こうして、自分以外は全員魚に触った!

……自分の事は無視してもらって、もう少しだけ釣り狂って帰りましょう!笑

「それにしても今日はアナコンダすら渋いなぁ……なんか変だ」

と思っていたら、Yさんに大物がヒット!

と同時にシューヤにもヒット!

ベイシャーク(ドチザメ)130オーバーダブルキャッチ!


グッと太くなり、ベイシャークの1つの目標サイズとなっている130オーバーが、まさかダブルで。

アナコンダ10本の中に1本混じるか、混じらないかのゲストが、顔合わせ。


ほぼ同サイズながら、「HT-∞∞」を使ったシュウヤの方が、「MX-∞」を使っていたYさんよりもランディング体制に入るまでが圧倒的に早かったのも印象的。

怒らせずに手早く寄せ、確実に獲りたいなら、曲げて獲る「HT-∞∞」。

硬い分魚が早くから怒るが、ファイトを楽しみたいなら「MX-∞」……好みの問題かなと。

その後、「過去アナゴのゲストなら、ベイシャークは1晩で2本が最高」という船長が首を傾げた、またしてもベイシャークダブルヒットという展開に!

更に追加して最終的にサメ6本、アナコンダは最初の数本のみで、2日目のロング便(10時間便)が終了。

船長曰く「サメに怯えてアナコンダが穴から出てこなかったのかもね?」と、なんとも怪なる日に当たりました。


◾️DAY3

最終日3日目は、船長から「4時でもいいよ?」と提案ありましたが、諸般の都合で4時半で。

ちなみにシューヤ(19)は2日目の下船後、3日目の乗船まで夜通し岸から釣りしていたらしい……。

今日は朝マズメのボーナスタイムを獲りにいきます。

1流し目の1投目(だったよね?)、富山から参加の16歳の高校生A君にウェルカムTOKYOフィッシュ!


船長計測87cm、文句無しのランカー(80up)

1番いいエリアのその日1流し目、1番いいところに1番いい魚がついていた!


撮影中にシューヤもダブルヒット、どちらも「メガドッグ220」、カラーはどちらも“MKイトウ”。

ターザンも今年のモンキスオリカラの「ビッグバンディット」、黒頭オレンジボディの“ハンターズハロウィーン”でキャッチ!


だんだん明るくなり水面爆発が遠くなったタイミングで、Kさんが定番のグライド系でとりあえず1本目。


と思ったら、まだ出るかメガドッグ、また出したかA君!

カラーはまたも“MKイトウ”。


A君のロッドは「MX-8+」、「地元富山の○○○川では何度かバイトもらったんですが、キャッチできてなかったんで、嬉しいです」とA君。

なるほど、だから長尺の「MX-8+」なのね……実際、その川でテストされた竿だよ(笑)。

この日は何がどうハマったか、ここまで釣れているメガドッグは全て“MKイトウ”。

もちろん3日間を通して見て、メガドッグ220でも他のカラーを投げる方、メガドック以外のルアーも投げる方もおられる中、(ミスバイトは他にもあれ)20cm超のトップでキャッチにまで至る釣果は、「メガドッグ220」(MKイトウ)が強い。

Kさんも持ってきていた“MKイトウ”を結んで、追加!

この魚は撮影前にフックを外し、再度乗っけて撮影しました。

……からの、Kさんもう1発!

ここまで釣れると、「これが釣れる」の次のステップ、「なぜ釣れる?」の考察へ。

理由を探して、自分は意識的に“掛かり所”を見ることにしました。

ランディング直後、リアルな掛かり所。

ここまで続くと、持ってる人は皆“MKイトウ”へと変え、「何が釣れるか?」は使用バイアスが強すぎて分からないので、「どう釣れるか」にも着目。

……その後もスピニングタックル「MX-9S」のKさんだけが誤爆含め連発状況

糸は特に細くない、違うのはベイトタックルとは異なるアクションピッチ(と自分は考察)。

「長硬スピニングならでは、こんな反応の差が出るんだ」というのも、個人的には勉強させていただきました。

スピニング・ビッグベイト、逆もまた真かも。

さらに追加。

特にこの1匹は、特に印象的なかかり方をしていましたね。

「MKイトウに関しては、真ん中のフックにかかっている(口に一番近い)ことが多い」……とやっぱり思う。

気になる方はこの記事全体を見返して、その上で、WEB上の他のカラーのメガドッグでの写真と比較してみてください。

スピニングタックルによる首を振らせすぎない比較的スピーディーな扱いの結果かもしれないけど、やっぱり僕は、発案者の贔屓目もあるとしても、“逆レッドヘッド仮説”を強く感じました。

基本、頭(上半身)を襲うと言われるシーバス。

頭側にフックは1つ(フロントフック)、一方、“MKイトウ”の場合テールが赤く塗られ、頭と間違った結果としてフッキングが上がる、これが“逆レッドヘッド仮説”。

下半身(赤色部前後)にはデフォルトでフックが2つ、しかも頭部よりボディーのボリューム感が小さく、フックポイントの体積比密度が高いのでフッキングしやすいのでは?と。

「もちろん、全部が全部じゃないだろうけど、“MKイトウ”は色の力でシーバスのアタックポイントをテール側に下げる、結果的にノりやすくなってるとしか、説明できない掛かり方、キャッチ率だ……今回のKさんの場合テールフック抜いてるけどそれでも細い方が理論的には……」

……なんてことを妄想・言語化してたら、またしてもA君、今度はジョイクロマグナムの“MKイトウ”でもビッグワン、79cmの泣きランカーをキャッチ!

Aくん、まだノーキャッチの方もいる中ですでに3本目。

最近の若者は育ちがいいようで(身長180cm以上あるよね?)魚がそこまで大きく見えませんが笑、「3匹の平均サイズでも80有る無しじゃない?」(87、70前後未計測、79)という連発劇……。

(他に持ってないからかもしれないけれど)結果的に、ヒットカラーを揃えてのルアーチェンジという興味深い検証例。

メガドッグよりレンジが入るジョイクロマグナムも、カラーは同じ“MKイトウ”(ヒレが入った“MKイトウⅡ”の方)

ぶっちゃけあんまり深くは考えず、“怪魚”かつ、“他がやってない色”として考案・オーダーしてみたカラーパターン。

サンプルでいきなりイトウの122が釣れて、「ガンクラの広告にする?」なんて平岩さんらガングラの皆さんと盛り上がったのも良き思い出。

南米には「アラリ」というベイトフィシュがいて、それを模した赤尻パターンはそこそこ認知があります。

それはそれとして知っていた上で、発注した2020年当時、ネットで自分が調べた限りハンドメウッド系以外のABS製のメーカー・量産レベルでラインナップしているルアーは現行では見つけれられなかった、だから塗ってもらいました(もちろん過去にはあるかもしれませんけどね)。

当初ジョイクロでは既存のダークレッドのPVCテールに合わせて色を整えたけど、翌年メガドッグではテールカラーの制限要因がないため、もう少し見やすい明るめの赤に調色。

実際のイトウの婚姻色はもっと赤い部分の割合が大きい(MAXで全身の2/3位)けれど、そこはルアーカラーとして、後付け的に“逆レッドヘッド理論”を言いたくて(?)デフォルメしてあります笑。


発売後3年、ユーザーの皆さんで実績を積み重ねていただき感無量!(この写真はイメージとして口元に乗せただけ)

……そんなミヨシの盛り上がりの陰で、トモのテスター陣にも影響が。

この1匹により「まだ釣ったことがないルアーで釣る」をテーマにしていたターザンが、シャイングライド230(普通のリアルカラー)とジョイクロマグナム(MKイトウ)とで迷いが生まれ、迷走していくことに……笑。

この日は、10月木更津釣行含め、今年安定的に無双し続けてきたシャイングライドが沈黙したのも、印象的な日でした。

この検証には……そのうちシャイグラに“MKイトウ”を塗ってもらうしかありませんね(笑)


こうやって、1船の中で差が出る、何が違ってこうなるか妄想で楽しめるだけのサンプル数で釣れるのも、ボートというスタイルの良さであり、(生息密度という意味で)シーバスというターゲットの楽しみでしょう。

もちろん、GTやマグロほどは引きませんが、どんなルアーでも食うわけでもなく、セコく狙うことも逆に難しく、その上で、1日で船中10本程度とそこそこ数釣れる……ルアーフィッシングの対象として、最高レベルに面白いなと再認識しました!

もっと踏み込むなら、“東京湾の”シーバス、生息密度という部分でしょうか。

学名ラテオラブラックス・ジャポニクス、種小名のあと亜種・地域個体群として“トウキョウエンシス”とでもつけ加えたいぐらい別物、東京湾の生息密度は、他地域と比較しても突出しているように感じます。

結果チーム戦として、みんなで正解に近づいていける……これは、“究極”のゲームフィッシュと呼ばれるラージマウスバスとは異なる点かもですね。

ラージマウスバスはある程度“場所ゲー”(1人しか楽しめない)で、ボートにしろ単独行がやっぱり強い印象があります。

そんな意味でも、ボートシーバスは“至高”のゲームフィッシングと呼んでいいかなと改めて思いました!(究極と至高、美味○んぼ的な?笑)


……最終日として総括的に脱線しましたが、現場に戻りましょう。

こうして陽も傾き始めたころ。

ここまで沈黙していたシューヤが、昨日と合わせて3本目の尺ONEシーバス!

今シーズン尺ONEで(岸から)3本獲ることが目標だったとのこと、とりあえず船では目標達成!

ここで自分が「もう、次のステージ(40cm超級ルアー)に進んでいいんじゃない?」と余計なことを……笑。

ロッドは「MX-∞」一択、250g超・10オンスクラスを“扱い切れる”モバイルロッド(アンダー50cm)を、自分は他に知りません(“投げられる”だとウチの「HT-∞∞」もそこに入りますが、アクション入力よりもノセ重視の竿です)。

……放置されている“ほぼ完成”した尺ワン、もったいないのでターザンに「キャストさせてもらったら?」と水を向ける

「いや〜、やりこんでるシューヤくんだから釣れるんでしょ……え、食った!」

ターザン初めてのジャイアントベイトシーバス、ものの10投でキャッチ!


「さっきまで(ジョイクロ)マグナムで苦戦してたんですけどね、何なの?笑(ターザン)」

「僕の3日間の苦労が……秒でしたね笑(シューヤ)」

こんな絵に描いたような展開は無いと、モンキススタッフ3名で船長に記念撮影してもらいました。

ちなみに自分はこの日、手に持つ開発中の巨大ペンシル(220超)から1投たりとも浮気しないのがマイテーマでした。

そんな中、遂にまだ本日未キャッチのK君にヒット!


HUNTERS「HT-6/7」に、バンディットの“ハンターズハロウィーン”。

あとはI君で全員安打達成だ……なんてミヨシで話していたら、またしてもトモのターザンにヒット!

「また尺ワンです!そんで、フロントのトレブルも無しです!(ターザン)」

「僕の3日間の苦労が……そして今後岸からやるべきことが……笑(シューヤ)」

ミヨシの一般ユーザーさん4名はK君の後、時々ミスバイトはあるもののヒットまでは至らず。

シューヤの40cm超のジャイアントベイトにはチェイスはあるものの食わせるには至らない……。

自分のジャイアントペンシルには安定のノーバイト……。

そんな中、またも尺ワン!

ターザン本日3本目の尺ONEフィッシュ、ジャイアントベイトシーバス(船長撮影、みんな残されたプライムタイムに全集中)

その後さらに追加するも、4本目の尺ONEフィッシュは「もう、いっぱい釣ったからいいでしょ笑」と船長、撮影せず超元気にリリース……ジャイアントで釣ってこの扱い、贅沢!笑

4連爆釣イメージとして、ターザン2匹目の別アングルを参考までに。

フックが少ないと撮影の際の構図が課題ですね……「MX-∞」で下支えしました。

この間、わずか1時間。

シューヤの1本を含めれば、この日の午後、尺ONEだけで5発。

ハマった時のジャイアントの威力、これほどまでとは!

セッティングさえ決まれば、ジャイアント初心者も釣れる……セッティングが決まれば、の話ですが笑(もちろんターザンは、自分が知る限り最も勘所の優れたアングラーの1人で、だからテスターをお願いしてます)。

キモとなったと思われるフックを含めたシューヤセッティングに関しては、近く本人がレポートにまとめてくれると思います!

こうして最終日3日目は興奮冷めやらぬままにストップフィッシング。

投げれば釣れる、何でも釣れる、そんなイージーな状況ではない。

「デカければ釣れる」でもないけれど、やり方次第でジャイアント“だからこそ”のトビラは開いた

事実、僕とI君の2名がボウズという1日、2人で「ゼロでもOKサイン」で握手しました笑。

ジャイアント“でも”釣れた、ではなく、“だからこそ”釣れた状況に遭遇したかった。

ピンポイントの場所ゲーではなく、それも明るい時間帯に、東京湾でジャイアント“だからこそ”の釣りが完全にハマった話を、少なくとも自分は聞いたことがなかった。

3日間で唯一、魚に触れられずに帰る参加者さんを出してしまったことは企画者として大きな反省点ですが、I君も好きなオフショア系ブランドの大型ペンシルにこだわるなど、「釣れなくても楽しい」を貫いての結果。

少なからず印象的なチェイスや誤爆はあって、同船者の釣りに刺激や学びがあって、釣れなくてもポジな気持ちで帰れるのもBBSBの良いところかと思います!(結果、魚にも優しい)

参考までに、3日目の若い2名はバックパック1個に全てまとめるスタイル、電車と自転車で集合しました。

富山の高校生A君は自分と同じ新幹線駅まで帰るとのことで、横浜→東京の電車移動に同行。

「大学に進んで東京に来たい、もっとシーバス釣りたい、と思いました」とA君。

往路は初めての一人旅、集合時間が早いため、前日入りで近所のカプセルホテルに泊まったそうな(神奈川県条例では18歳未満の青少年は23〜4時まで外出NG)

シューヤ(19)から「夜通し釣れば宿代が浮く」という話を聞いて「その手があったか!」と衝撃を受けていたけれど、そのスタイルは大学生になってからのお楽しみ。


「自分はもう往復で切符買ってあるので、お土産買いたいです」(A君)

「んじゃ、後ほど車内で!既に時間ギリだから気をつけて」(小塚)

ある程度予想はしてたけど、これがこの日、A君と交わした最後の会話になりました……笑

写真でメモしたA君の座席(D席)横、E席に指定席をとって滑り込みで乗車……発車してしばらくしても、やっぱりA君は現れず

取り返しのつかない事故(死亡&後遺症)にだけ気をつければ、旅のトラブルは、無事に帰れば全部ネタ、思い出かと。

せっかくなので数字データをまとめると、シーバスは初日10本、2日目6本(+アナゴ4本&サメ6本)、3日目15本の計31本。

この3日間の参加人数延21.5人、シーバス平均はおよそ1.5本/人、他魚含めれば約2本/人という計算。

ヒットルアーの内訳としては、同率1位(7本ずつ)で「メガバス/メガドッグ220」(図らずも全てオリカラ“MKイトウ”)と、まさかの「ガンクラフト/鮎邪ジョインテッドクロー303尺ONE」

以下、同率3位(4本ずつ)で「メガバス/メガドッグ180」と「マングローブスタジオ/ビッグバンディット」でした。

「メガドッグとバンディットがあれば大丈夫」の船長の言葉は的を得ていると同時に、モンキスのセレクトショップBASEのラインナップは真に“セレクトショップ”と呼んで恥じない品揃えと言えるとも思います。

その上で、文字通り「ジャイアントベイト(30cm超)が1番釣れた、“だからこそ”釣れた」も数字を根拠に言い過ぎではないだろうと。

今回に関しては、他にも30cm超のジャイアントベイトが投げられた(→バラシ1)その中でも、尺ONEだけがキャッチ率という意味でも突出していました。

他データとして数字で言えることは……カラーで言うと“MKイトウ”が8本でMVP、“この色が一番釣れた”かな?

モンキスのイベントなので必然的・潜在的にモンキスバイアスは高めになるわけですが、一応、ルアーに関して一切縛り無し(バーブレスフックは安全面から自主レギュレーションになってました)。

1人平均1.5本/日というかなり厳しい状況でのルアー選択の結果として様々ご想像いただければと思います。

……地方の釣具店のイベントの際にはよくこんなふうにお話します。

「地元でもシーバスは釣れますが……一度東京で、ボートで大人数で1日やってみると、様々な疑問が一気に解消するかも? 地元での1シーズン以上の情報量やブレイクスルー(飛躍的発展)があるかもしれませんよ!」と。

3日間のビッグフィッシュ賞は、最年少16歳の87cm。

まさか、同郷・富山の高校生が、こんなにも印象的に実践してくれるとは……感慨深いです。

シーバスは全国に、もちろん多くの地域の方にとって、地元にも生息する身近なルアーターゲット。

「また来年!」「またいつか!」ではなく、東京湾の復習は、すぐに地元でできる。

東京湾ほど数はいなくとも、地方なら平均サイズが東京より大きな地域も多い。

「60台のシーバスで、30cmの尺ONEにあれだけ食ってくるなら……“トヤマエンシス”、ニュードー(90up)に限ってだけ言えば、東京より富山の方が密度が高いだろうから……

妄想を膨らませていたらあっという間の2時間半、ロータリーに停まった妻の車からは「パパー!お魚釣れたー?」と呼ぶ声

夕まずめまでしっかりやり切って、それでもその日のうちに日常(富山)に還ることができました。

「明日の日曜は、家族のために使おう!」

最短、金曜仕事後に出て土曜日のうちに帰る釣行だって可能。

モバイルロッド専門メーカーだからこそのスタイルの提案として、今後もこんな豊かな釣り、“楽しい未来”を紹介・提供していければなと思います!

……改めて、最高に楽しい、実り多い秋の3日間でした。

参加いただいた皆さん、ありがとうございました!(来年も同時期3日間予約済みですヨ!笑)

<追伸>

◾️DAY4@富山


朝イチ、A君の帰宅を確認してひと安心。

この日、長女2歳最後の週末日曜は、“表日本”(太平洋側)を思わせる快晴。

長女の人生ファーストフィッシュはコノシロ……図らずもコノシロで繋がった4日間になりました。


<関連ページ・レポート>

株式会社モンスターキス代表。怪魚(巨大淡水魚)を追いかけ、これまでに世界56か国を釣り歩く。物心つく前から魚(釣り)に熱中し、30年以上経った今日も継続中。北陸・富山に生まれ育ち、小学4年時にキジハタからルアー釣りを開始、中学・高校時代はバス釣りに熱中。大学進学以後は「今しかできない釣りを。遠くから行こう!どうせなら大物を狙おう!」と世界の辺境を目指した結果、いつしか“怪魚ハンター”と呼ばれ、それが仕事になり、旅は今も続いている。著書多数、近書に「怪魚大全」(扶桑社)。剣道3段。趣味はハンティング(鉄砲)