戻ってきた”日常”!3年ぶりの海外遠征へ(タイ2022後編)

 フィールドテスターの池尻です!
 パンデミックを経て、久しぶりに訪問したタイランド。

バンコク北西にあるシーナカリンダムでの水上家屋フィッシング。
前編に引き続き後編です!

●3日目

なんと、この日が終日釣りができる最初にして唯一の日です。
「魚が少ない」ということ以外、何もつかめなかった初日でしたが、ここである大切な事を思い出しました。
過去に訪れたカオレムダムでの教訓。
「水上家屋の一級ポイントは台所と便所」
そうだ、これに違いない! 

というわけで、宿のスタッフにお願いして、大きな台所がある家屋で釣りをさせてもらうことに。

ここで、小型のナマズでも釣れないかと、残飯のエビをもらってブッコミ釣り開始!
アタリを待っていると、食料確保のために釣りをしていた宿のおっちゃんに何かがヒットしました。

 

上がってきたのはブラックシャーク!
宿のおっちゃん、『こんなデカイのもいるよ!』と、自慢げに写真を見せてくれました。
いやあ、カッコイイな、この魚!
アジアの淡水魚って日本の魚に近いビジュアルでありながら、その中に存在する違和感。
これが、逆にそそられるんですよね。

すぐに練りエサを分けてもらって、2本体制でアタリを待ちます。

すると、待望のアタリ!
十分に送り込んでフッキングを決めると、「Dear Monster MX-6+」がバットからブチ曲がります。

その魚のファイトはまるで“バテないコブダイ”のよう。
何度も突っ込まれながらも、なんとか水面まで浮かせてネットイン!

……まで、あと50cmでした。

あっけなく伸ばされてしまった虫ヘッド(細軸の方)。
まさか、あのサイズの魚がヒットするなんて完全に想定外。
完敗です。

魚の正体は、10kgはありそうなプラーサワイ(ストライプド・キャットフィッシュ)。
釣り堀で釣ったことはありますが、ダムのワイルド物となると値打ちが違います。
にしても、バラして手足が震えるこの感覚は本当に久々。
くやしい!
くやしいけど、なんか嬉しい(笑)
このあと、40cmくらいのチャドーも釣れましたが、ショックのあまり写真すら撮っていなかったようです。

●4日目
深夜にはバンコクの空港に戻るため釣りができるのはせいぜい昼まで。
昨日、可能性を感じたブッコミですが、この日はウンともスンとも言わず。

その代わり、待ち時間に投げていたミノーにはカスープが好反応!
ご存じ方も多いと思いますが、東南アジアを代表するゲームフィッシュ。
日本のコイ科にはない瞬発力とスピード感があって楽しいターゲットです。
そう言えば、ルアーでも30cmくらいのチャドーを釣りましたが、写真を撮る前に逃げていきました(なので、チャドーの写真はなし!)
 

そして、釣り終了。

半日+1日+半日の実質2日間で釣れた魚は、カスープとチャドー、小魚が少し。
釣果には恵まれませんでしたが、日本語はもちろん、英語すら聞こえてこない場所での時間は楽しかった!
正直、あと1日あれば違った結果に……という思いは強かったのですが、作戦を練り直し、リベンジ釣行に繋げます!

近畿地方在住。2センチのメダカから2メートルのピラルクーまで、そこに魚がいれば竿を出さずにはいられない釣りオタク。大人になり少しばかりの時間とお金を手にしてからは、小学生時代に作った「死ぬまでに釣りたい魚リスト」をコンプリートすべく、南米のピラルクー、北米のキングサーモン、アフリカのナイルパーチなど五大陸を旅する。海外遠征だけでも全21回、14か国を数えた。近年はオオサンショウウオに指を噛まれ、大怪我したのをキッカケに小物釣り(のべ竿)の世界にドハマリ。サイズや数以上に、とにかく「種」に重きを置いたスタイルは、ウルトラライトゲームへと拡大。マイナーすぎて価値が伝わらずとも、未だ見ぬ珍魚を求め釣り歩く。