戻ってきた”日常”!3年ぶりの海外遠征へ (タイ2022前編)

かつては”非日常”を求めて海外へと足を運んでいた…はずだった。
しかし、3年ぶりに現地の空港へ降り立ち、こう思った。
「日常が戻ってきたぞ!」
そうか、これが僕らにとっては”日常”だったんだ。

カッコつけて入ってみましたが、これが到着時のリアルな気持ち。
10月末、3年ぶりの海外釣行、タイランドへ行ってきました!
仕事の都合もあって、移動含め実質4日間のスケジュールでしたが(オトナはツライよ……)。

この日数(4日間)であれば、真っ先に思いつくのはバンコクの釣り堀めぐり。
もしくは、ガイドをつけて水路や近郊のダム湖でスネークヘッドでしょうか。
それはそれで楽しいけれど、どちらも経験済なので違うチャレンジをしてみたい。
でも、4日間でできることって?

悩んだ末に思いついたのが、ダム湖に浮かぶ水上家屋での釣りでした。
そこでなら、24時間釣りができる!
というわけで、このレポートは、「長期休暇がとれない、そこまで釣りにお金使えねえよ!」っていう社会人の皆さんにお届けします。
4日間でも少しばかりの未知にワクワクできる“旅ごっこ”ならできますよ、と。

●1日目

関西国際空港を午前に出発し、およそ6時間のフライトでスワンナプーム空港へ。
街へ出たのは、なんだかんだ午後3時すぎ(時差で2時間巻き戻ってます)。
この日は、バンコク泊ですが、ホテルでジッとしているワケもなく。

久しぶりに異国の空気を全身で吸収しながら、夕食ついでに初めてのエビ釣り堀へ!
ウワサには聞いていたけど、けっこうムズイ!(笑)

後半なんとか誘い方を理解して、無事にキャッチ&イートできました。
ホント、暇つぶしには最高の場所だったので、日本でも沖縄あたりで誰かやってくれんかな?
てなことを思いながら、初日はゆるゆると終了。

●2日目

さて、朝から移動開始です。

今回の目的地はバンコクの北西・250kmほどにあるシーナカリンダム。
水上家屋と言えばミャンマー国境にあるカオレムダムが有名ですが、こちらは移動に丸1日必要です。
シーナカリンダムなら半日あれば着きますし、日本人アングラーがあまり訪れていないというのもワクワクできる要素かも!

アクセス方法は、まずはバンコクからバスで2時間半かけてカンチャナブリという街へ。
ここからダムまでは車で1時間ほどですが、カンチャナブリまで来るとメータータクシーなんてほぼいません。

そこで、今回は思い切ってレンタカーを利用することにしました(日本からLINEで予約)。
正直、バンコク市内での運転は事故らない自信がない……。
でも、カンチャナブリから田舎へ向かうぶんには大丈夫では!?
結果、これが大正解!

レンタカーは日本車だし、左側通行も日本と同じ。
シートベルトがちょっと壊れていたくらいで(コンビニで買った文房具で応急処置)、
特に大きな問題はありませんでした。

オラオラ運転のピックアップトラックと、ゾウの横断にだけ気をつけて、無事に目的地のシーナカリンダムに到着!

滞在する水上家屋(ホテル)はこんな感じ。

実は地元のファミリーやパリピが遊びにやって来る観光地で、日本で言えば琵琶湖の北部や芦ノ湖みたいな感じ?
建物内にはエアコン、ベッド、シャワー、炊事場完備で超快適です。

料理は注文すれば運ばれてきますが、うまいんだな、これが!
この日はすでに夕方ということで、まずは家屋周辺を「DearMonster MX-0」と「HUNTERS HT-26」で調査してみることに。

最初に姿を見せてくれたのは、タイガーストライプナンダス!
平べったいキノボリウオみたいな魚です。
地味だし珍しい種ではないですが、海外に来て初めてのイッピキはなんだって嬉しいもの。
さらに、桟橋の下にチョロチョロと動く謎の小魚が見えたので、タナゴ針を投入。

おおっー、正体はグラスフィッシュだったのか!
熱帯魚店でよく見るスケルトンな魚。
さわってみると、ヌルヌルしてトゲトゲ。
「ジッー」と鳴くし、なんだかヒイラギっぽいぞ!
と、現地捕獲ならではの小さな発見を楽しみながらも、あることが頭をよぎっていました。

魚、少ないよね?(笑)

カオレムダムでは水上家屋や桟橋からエサを撒こうものなら、どこからともなく小魚が群れでやってくるほどでした。
なのに、見える小魚はグラスフィッシュのみって……。

比較的シャローエリアに集落があるカオレムとは違い、シーナカリンは岸から数メートルでドン深になり、
水上家屋の真下はすでに水深30m。
小魚が集まるには”深すぎる”のかも。

夕暮れ迫る中で、ルアーを投げてみるも反応なし。
夜は残飯をもらってブッコミ釣りをしてみましたが、鈴はチリンとも鳴らず。

困りました。
明日から正直どうしたものか……。

絶望感がたっぷり漂う中、次回・後編に続きます!

近畿地方在住。2センチのメダカから2メートルのピラルクーまで、そこに魚がいれば竿を出さずにはいられない釣りオタク。大人になり少しばかりの時間とお金を手にしてからは、小学生時代に作った「死ぬまでに釣りたい魚リスト」をコンプリートすべく、南米のピラルクー、北米のキングサーモン、アフリカのナイルパーチなど五大陸を旅する。海外遠征だけでも全21回、14か国を数えた。近年はオオサンショウウオに指を噛まれ、大怪我したのをキッカケに小物釣り(のべ竿)の世界にドハマリ。サイズや数以上に、とにかく「種」に重きを置いたスタイルは、ウルトラライトゲームへと拡大。マイナーすぎて価値が伝わらずとも、未だ見ぬ珍魚を求め釣り歩く。