ベッコウゾイ50UPを目指して。その1匹までの53日間……そして、ROCKな挑戦は続く。

こんにちは!北海道の藤田です。

今回はベッコウゾイを狙った東北遠征の報告です。

以前にレポートしたように、コロナ禍はロックフィッシュに力を入れてきたわけですが、ひとまずの到達点として「東北エリアの大型ベッコウゾイ」を目標としていました。

初回の挑戦は2020年の真冬。

産卵行動を終えたベッコウゾイやアイナメたちの多くはシャローエリアを抜けて、深場へと移動するらしい・・・そのような、一般的に「オフシーズン」とされているタイミングでの釣行となりました。

ざっくりと情報を集め、いざ現地へ。

長期戦を見越してロングステイを決め込みます。

毎日平均10キロ、多い日だと20キロ以上歩き回り、磯を見て回り、降りて、探って・・・を繰り返し。

ぼんやりと、「絶対に、難しいんだろうな」と覚悟して挑んだのですが、蓋を開けてみると本当に想像以上。

アイナメはポツポツと釣れてきますが、ベッコウゾイは中々出ません。

それでも、最後の最後、やっと、ようやく、40センチ後半(47cm)の一匹が出てくれて報われました。

抜き上げて、思いっきり叫んでしまった!

頭部~背中にかけての曲線美(いわゆる、セッパリ)に惚れ惚れ……。

根魚の中でも、淡水魚寄りの古代魚チックな雰囲気、最高にカッコイイ魚だと思いました。

初回の挑戦を終え、ホームの北海道へ戻ってからは、北のロックフィッシュで経験積み。

ロクマルのクロソイをはじめソイ3種で自己記録を更新し、アイナメやウサギアイナメにも相手をしてもらってとにかく場数を踏む、踏む。

 一年があっという間に過ぎて、2021年も東北の地へ戻りました。

またしても真冬、オフシーズンの挑戦ですが、エキスパートによると「体力のある大型個体は、産卵行動を終えた後、シャローに居残るヤツもいる」とのこと。

釣行初日、昨年最大魚を捕った”ベッコウポイント”へ直行すると……小さいけれど、やけにムッチリとした良い魚が出てくれました!

一年ぶりの再会に、嬉しくて思わず自撮り。

釣行2日目、沖で鳥山が立っている……なんとなく、イワシカラーのシャッドテールワームをセレクト。

スイミングで探っていくと良型がヒット!

高根の向こう側で掛けたため途中何度もスタックしましたが、抜けてきてくれました。

とりあえず、自己記録更新の48センチ!

そんな感じで幸先は良かったものの……荒れ模様が続きに続き、フィールドに居ても竿すら出せない毎日が続きました。

とにかくウネリが抜けず、1週間張り込んでいても、まともに釣りになる日が1日あるか、ないか。

釣りにならない日は竿を持たずに歩き回って、新しいポイント探し。

歩き疲れて、大岩の上であおむけになって、流れる雲をずーっと眺めたり……野営中に巨大なUFOが現れたり……火山噴火の影響で津波警報が出たり……朝起きるとテントが雪で埋まっていたり。

と、まぁ、苦労自慢するわけではないのですが(笑)、ずーーっと滞在していると色々な困難が降りかかってきました。

あぁ、あと、とあるリールのハンドルが軸からボッキリ折れたりもしたなぁ……(写真はネガキャンになるので自粛します)

いわゆる「ハードロックフィッシュ」的な環境で長期間ずっと釣り続けると、タックルへの負荷は相当なものみたいです。

滑ってロッドを岩肌に思いっきり叩きつけ、そのまま斜面下まで落下……なんてこともありましたが、頑丈なディアモンは、今のところ大丈夫。

壊れずに頑張ってくれています(笑)。

MX-8+」にハイギアリール、フロロ7号。

北海道でのソイ狙いと同じセッティングです。

……海が荒れている間に去年チェックしきれていなかったポイントの新規開拓を終えて、「ベッコウっぽい」ピンポイントを数か所絞り込みました。

たまに小型が釣れることもありましたが、季節が進む(海水温が下がっていく)につれ、ベッコウゾイは一日やって1バイトあるかないか。

大型の反応があっても、ウネリが続くせいか根の奥でのバイトが多く、掛けても捕れない。

ラインブレイクは2回犯しました……反省。

 ようやく海況が回復し、前から目を付けていたポイントへ初エントリー。

全体的にボトムを目視できるようなシャローエリアで、切り立った壁を足場として、ピッチングで届く範囲に大きなツブ根が一つ。

他のポイントでは殆ど見られなかったけど、足元には海藻が生えています。

「これは、なかなか良いんじゃね?」……1投目、チョイ投げして足元をチェック。

リフト&カーブフォールで探ります。足元まで来て、海藻帯にスー……とゆーっくり沈めていくと、「ドンッ」というベッコウゾイらしいアタリ!

ゴリゴリ巻いて水面まで持ち上げ、「抜けるか……?」

魚のサイズ的には余裕で抜き上げられるんですけど、本当にこの一匹までが遠かったのでドキドキです。

結局ゆっくり持ち上げて、壁の斜面にそーっと置いて、降りてとりに行きました。

やっと出会えた・・・!!

エサを相当食っているようで、太い。

「50……は、ないかぁ~?」と思いつつメジャーを当てると……49センチ+といったところ

「ハハハ、まだ終われないのか~!」と変な笑いが込み上げてきました。

しかし、セッパリが顕著な個体でものすごくカッコ良い!!

そして、ここからが凄かった。

2投目、ファーストフォールからの着底後、ゆっくりリフトしようとすると変な感じ。

「いや、まさかね」と思いながらゆーっくりテンションを掛けていくと「……ヌン」というベッコウゾイ確定のアタリ!

が、テンパってすっぽ抜け(泣)

根から魚は浮いたんですが……乗った重み的に恐らく同クラス……。

気を持ち直して10投くらいして、さらに1すっぽ抜け、40センチくらいのを1キャッチ。

「ここヤバいぞ!」……さすがに反応がなくなったところで、2時間ほどポイントを休め、満を持して探り直します。

足元、水深がある側への数投目でアイナメが一本出て、その直後に「ガンッ!」と良いアタリ。

またアイナメかな?と思いつつ、体勢を整えてからフッキング。

ドスッと重みが乗って、ロッドを絞り込むような引き。ゴリゴリ巻いて、海面に姿を現したのは……大型ベッコウだ!!

フックがガッチリ頬を貫通していることを確認できたので、今度は躊躇なく、そっと抜き上げました。最初の奴よりは痩せ気味だけど……ちょっとだけ長いか!?

簡易ライブウェルとして持ち歩いているバッカンの蓋に魚を乗せて、メジャーをあてると、「50~51の間、ってとこ……!」

やった……!!

ベッコウゾイの50センチ。

僕の、コロナ禍の集大成がこの一匹です。

去年から数えると、費やした時間は合計53日。

いやほんと、長かった!

(参考までに「MX-8+」のグリップが約60cm)

以上、2シーズンかけて挑んだ僕のベッコウゾイ遠征記でした。

「1つのレポートで大型のベッコウゾイが複数本出てくる」という事だけ見れば、「釣れてんじゃん!」と思われるかもしれませんが・・・。

50センチを超えてくるベッコウゾイの貴重さ、その一匹に出会うことの難しさ。

この釣りを切り拓いてきた先人たち、ストイックに追い続ける地元名手の方々がいて、その人たちがどれだけの情熱をかけてやってきたのか。

実際にひとりで挑戦してみて、様々な事を身に染みて感じることとなりました。

釣り方や、テクニックや、もっともっと魚と向き合って深く掘り下げていかないと、まだまだ見えない事ばかりです。

僕は時間にモノを言わせて、出会えました。

……色んな意味を込めて、「ベッコウゾイは、最高のロックフィッシュです!」それだけは確信をもって言い切れるかな。

ひとまずは一段落……いや、ようやくスタートラインに立てたところ、でしょうか(笑)。

これからもディアモン片手に、ロックな挑戦を続けていきたいと思います。

幼少期から魚類に興味を持ち、6才で釣りを始める。バス釣りに熱中していた中学時代に小塚と武石が開設していたホームページと出会い、“怪魚”の世界に強い憧れを抱く。大学進学を機に北海道に移住、稚内から与那国島まで、アジアからアフリカまで、国内外を釣り歩いた。サクラマスの研究で大学院を修了、その後も北海道に残り、トラウトやロックフィッシュなど北の大地の釣りを楽しみながら、世界への旅を軸に据えた生活を送っている。