ヨシダです。
いよいよ秋めいてきましたが、すいません、夏の釣りのレポートです。
開発モデルの進捗報告としても。
さてさて。
富山県高岡市在住の私ですが、お隣の石川県に位置する能登半島は磯ヒラマサやアオリイカ、メバルにチヌまで、ショアオフショア問わず魚種が豊富なエリアです。
そんな能登半島の夏時期に熱が上がるのが“アラ”のジギング。
アラと言っても、俗に言うクエの地方名ではなく、和名のアラ。
いわゆる本アラ(学名Niphon spinosus)、“KING OF 鍋魚”だなんて通り名を聞きますが、実際にこの魚は美味い!
産地近郊の私ですらスーパーに並んでいる姿は見たことがなく、ほとんどが料亭や高級割烹などに卸されていると耳にします。
そんなアラ。
釣りモノとして他エリアでも成立していますが、能登エリアもその一つ。
能登エリアの特徴はポイントまでの移動時間の少なさと、当たれば数が狙えるところではないかな?と思います。
時は遡り、こんなに暑い日々が続いて大丈夫か?と不安を覚えるほどの灼熱が続いた今年の夏。
お隣の……と言いつつ近いようで遠い、珠洲を目指します。
車で実に2時間、24時間営業の釣具屋さんで小物を買い足して、それ出発。
今回はスロージギングで狙うこととなるので、フォールのスライド量を考慮して、私はNatureboysさんの鉄ジグをメインに釣りを展開しました。
が、当日はそれなりに潮の流れる状況だったため、300g前後がメイン。
こうなると予定していた、「MX-6+」のブランクではちょっと心もとない
ということで、現在開発中のプロトモデルのブランクを今回メインとしました。
レングスは「MX-6+」と同等ですが、ロッドパワーは完全に2段階上、メガドッグ220(130g)をオーバーヘッドで振り抜ける、ストロングショートロッド。
パワーはあるけどカチカチでは無く、実際にジギングを1日通せる粘りの強さも兼ね備えてます。
キャスティングゲームメインで開発はしているものの、その他のシチュエーションでの適応性も確認したく今回はジギングに投入。
と、言っているとフォール時に当たりが連発
この日はマフグが連発。
今度は中層でカツン!とアタリ。
コレは?
同船者にはスルメイカがジグに絡みついてきたりと、魚影の濃さは流石。
魚探を見てもベイトも反応はバッチリ。
そろそろ本命よ来い!と丁寧にジャークを続けると、「ドッ‥」と重量感を感じる、抑え込むようなアタリ。
サイズのある魚が首を振る感じがライン越しに伝わってきます。
「細糸ゆえに無理できないな」とドラグを効かせつつ丁寧に上げてくると、本命のアラ!
うだるような暑さも吹き飛ぶ本命に、喜びを隠せない!
(それくらいマフグの猛攻が続いていました)
まるでアフリカのタンガニーカ湖のディープエリアに生息するラテス、Lates angustifrons(下写真)の如し体躯。
魚としてカッコ良すぎる!
この日ハマるジグのカラーやアクション傾向が見えたら数も重ねることができ、適切な量をクーラーボックスに収めて船を降りました。
この日はMAX450g程度までジグの重量を上げました。
2年前に訪れた際には全く潮が流れず、120g程度、それこそブランクは「MX-6+」で十分釣りが展開できました
やはりジギングはスペアタックルだけではなく、状況に応じて対応できるようパワーレンジをズラして数タックルあると引き出しが増やせますね。
<タックルデータ①>
ロッド:「DearMonster MX-6+」
リール:グラップラー301HG
ライン:バリバス スーパーコンダクター1号+リーダー40lbs
<タックルデータ②>
ロッド:「DearMonster MX-6+」の更に高強度モデル(プロト)+「MX-Grip(Casting)」
リール:オシアジガー1501HG
ライン:バリバス スーパーコンダクター1号+リーダー40lbs
ルアー:SpinriderDeep250g~360g、460g
さて、本当のお楽しみはここから(!?)
アラ釣りの何よりの楽しみは、食味。
白身ゆえに即日ではなく、数日寝かせて全く問題なし。
いやそれどころか、寝かせないと勿体無い。
私はこの本アラ以上に熟成を効かせれる(日持ちがする)魚を知りません。
自己責任ではありますが、今回最長で10日程の自家熟成を行なった後、刺身や鍋、焼きに清蒸など一通り試してたのですが、どれも非常に美味!
(本職の割烹屋さんなどでは更にこの倍以上の日数をかけて熟成をかけることもあるとか)
唸る美味さ、一般に流通しないウワサも納得。
……と、このままではグルメリポートになってしまうので、この辺りで〆させていただきます。
実は結構な年月をかけている今回のプロトロッド、今後もテスト&改良を進めていき、今年度中に仕様を着地させたいと思っています。
今後、ジギングであっても、クーラーボックス&大型のバッカンに全てのタックル&アイテムが収まるようになる日も遠く無いはず。
そうなれば事前にタックルを郵送したり、機内預けや新幹線での輸送も容易になってくるのでは?……と、思いを巡らせるテスト結果でした。
ヨシダ
<追伸>
船はM-magicalさんにお世話になりました。
船長の小川さんは富山出身で、黎明期のキジハタゲームの開拓者。
ビッグゲームからライトゲームまで、さまざまジャンルの釣りにも対応してくれますよ!