MX-39でやってみた、氷上マイクロジギングの世界

ホタルイカも接岸していよいよ釣りのシーズンも本番

どうも富山は花粉症真っ只中、春の嬉しさと辛さが身に染みてます、吉田です。


唐突ですが、みなさん穴釣りってやったところあります?

消波ブロックの隙間でカサゴ…じゃなくて、コッチです

そう、氷の上の“穴”です

この氷上穴釣りといえば、ワカサギ釣りのイメージが圧倒的。

が、定石はしっかり外し、今回はスモールマウスバスを狙いました。

「氷が張るような冬真っ只中に穴釣り?釣れるの?」と思われる方も少なく無いはず


安心してください(!?)ワタシもそう思ってましたw


実は氷上穴釣り、海外ではICE FISHINGと呼ばれ、極寒エリアの冬〜春のレクレーションとして成立しており、専用タックルもあるほど。

寒帯のフィッシュイーターは水面が凍結しても捕食を止めていないので、意外や意外仕掛けを落とせればこの時期でも釣りが成立するのです。

小塚は国内外あちこちでアイスフィッシングにチャレンジしておりますが

実はワタシ吉田、アイスフィッシングの経験が無い!皆無!


寒いし、道具わからないし、穴の開け方だけは知ってるけど、道具どこで売ってるか知らないし。

とにかく敷居が高くてアカン!と思ってた1人なのですが、

この釣りを実体験してみて

「全く経験が無い方にもチャレンジできる」と感じました


それでは、アイスフィッシングシロート目線のワタシの視点でレポートをお届けします


3月も半ば、桜前線のニュースを聞きながら、ワタシは福島県の桧原湖に車を走らせていました。

この磐梯山まわりは猪苗代湖と並び、夏は登山、冬はスキーなども人気のエリア。

コテージや温泉なども多く、まさに東北のリゾート地。

道の駅や宿に立ち寄ればゆったりとした時間が流れているのを感じます。

レイクサイドのガイドハウスに駐車場に車をとめて、荷物をバッカンにまとめ、いざ出発!


出発前までは、南極観測隊が着るようなサーモスーツが必要…かと思いきや

気温は0度前後、某作業用品店で販売されている防寒着を上下着込めば十分でした。

冷え込みが心配な方は釣具店でも販売されている発熱系のインナーを着込んだり、ウール素材靴下を着用するのがおすすめです。

氷上の快適性が相当変わってきます。

末端の冷えは堪えるので、ネオプレン手袋やアウトドアで人気のソレルのブーツなんかがあれば完璧でしょう

なお、着込みすぎには要注意です。(理由は後述)


今回のタックルは

ロッド:DearMonster MX-39

リール:16アルデバランBFS

ライン:バリバス デッドオアアライブストロング(ナイロン)8lbs

ルアー:ラパラ アイスジグ

でした。

PEラインは凍結しやすいので扱いやすさを含めナイロンを選択、アイスジグのフックは研ぎ上げるか交換が必須。

リールは樹脂ボディ系が手が冷えないのでベターです


他に必要なアイテムとしては

穴空けドリル、そして油取りなどに使うような網ヒシャク

(穴あけドリルは小塚に借りましたが、後にamazonで買えることを知りました)

開けた穴に薄氷や溶けたカキ氷ような氷が貯まるのでコレで掬い出すのです。

今回は20分ほど歩き、実績ポイントへ足を運んだのですが

なんと既に穴が空いている…(汗

一応経験と憧れの達成のために何ヶ所かに穴を開けてみましたが、これが結構な重労働。

ポイントまでの徒歩移動と穴あけ作業で適切…以上の運動になるので、厚着が過ぎると逆に冷え込む恐れがありますね


穴を仕上げたら、アイスジグをフォール!

水中のストラクチャーを感じつつ、微細なアクションを入れて誘う…誘う…

アイスジグは10年ほど前にフィギュアエイト釣法としてライトソルトゲームで売り出されたので記憶に残っている方も少なく無いかも。

そのウィング形状からかなり大きなダートアクションが出るので、

動かしすぎないように、かといって誘い食わせる…をイメージ、レンジ意識して誘っていきます。

移動しては…

移動しては…

根気強く釣る。

ルアーのアクションは

小指や薬指でグリップを握り込んでやることでティップが軽く跳ね上がるので、疲れることなく動かし続けれます。(ドラムの早打ちの要領)タナを上げていく場合は中指でスタードラグを回し…と片手で誘いが完結!

厚着してることもあり、肩でロッド動かすと疲れるし、肩凝りに繋がってしまいますので。

MX-39程のショートロッドならこの“握り込みジャーク”で十分ルアーが動いてくれます

顔を上げれば真っ白の世界

情報量が少ない…が故に水中のストラクチャーを意識して食ってくるタナを探り、アナを移動し探していきます(魚探を使ってみるのも良いかもしれない…)

と、一瞬晴れ間が見えたタイミングで

微妙な重みを感じる…


岩礁帯ポイントなので根がかりか?と思うも、

次の瞬間ルアーに「ズシン」っともたれかるような重みが!?


「イカ釣りの時のアタリッぽいな」.

「てか、魚だ!」

合わせつつファイトを開始。


水深は10m弱ですが、この釣り1番の難所がランディング、即ち穴!

ランディングを急ぐと氷の壁に魚がスタックしてバレる可能性が高いので、ゆっくりとやり取りして確実に穴から抜き上げる!

ココで竿の短さが最大限に生きてきます。

穴釣りだけでなく、ランディング時魚が手前に寄るとにブランクのベンド性能を活かしきれない角度になりがちですが、

“39”のレングスなら、穴と限りなくゼロ距離でファイトが可能。

見慣れたスモールマウスバス

虫パターンやライトキャロも楽しい、

けど、釣り方を変えるだけで、一尾にここまで嬉しさを感じるとは!!

初めてのスモールマウスバスを釣った時と近しい感動がココにはある!


偶然ではなく、多分魚がスクールしてくるタイミングだったのでしょう、もう一尾追加

ご当地、喜多方ラーメンで腹を満たし、帰路につきました。

氷の厚さと安全性から、今シーズンは3月半ばをもって終了となった桧原湖氷上釣り。


来年はサイズを狙うも良し、ワカサギ釣りを楽しむも良し、人数を増やして多人数で楽しむも良し(強制的にソーシャルディスタンスが発生する釣りです)周辺に潤沢にある雰囲気抜群のペンションで泊まるも良し

コロナ禍だからこそ出会うことができた釣り、魚の価値じゃないでしょうか?


みなさんも是非チャレンジしみてみてください


(追伸)

スタッドレスタイヤの装着はお忘れなく!道中しっかり凍結してました

大学時代に小塚と出会い、初めての釣り旅がパプアニューギニアという刺激的すぎる原体験をしてしまう。卒業後は水産会社に勤務し、その後モンスターキスに入社。ほぼ全ての実務を統括し、公式セレクトショップ「Monster BASE」の店長を務める。ジャーキングやトゥイッチなど、ロッドワークを駆使したルアーフィッシングを好み、忍耐を必要とするエサ釣りは苦手。モノ、ガジェット系中毒で、旅で使えるアイテムの検証やリールのカスタムに余念なし。高身長(186cm)ゆえ、大型魚を釣っても写真では小さく見えてしまうのが悩み。