原点回帰2025。池尻的・延べ竿シリーズ全5+1アイテムのトリセツ。

フィールドテスターの池尻です!

川釣りを原点とする自身もそうなのですが、釣りキャリアを延べ竿からスタートしたアングラーも多いのでは?

そんな「原点回帰」をテーマにしたモンキスの2025年に相応しく、『DearMonster』延べ竿シリーズに待望の新機種登場!

先日ルアニューRさんでも紹介いただきましたが、実は1年ほど前から国内外でプロトを振り回してきたので、自分なりの使用感や使い分けだったりをもう少し深掘りしていきます。

ぜひ、製品選びの参考に!(写真はプロトを含みます)

■既存・アップデートモデル2機種/『MX-0』『MX-1

接近戦のメインロッドとなる『MX-0』、唯一無二の『MX-1』は、グリップやガイドがアップデートされましたが、特性や使用感はそのまま(なんと、お値段もそのまま!)。

なので今回は説明を省きますが、公式YouTubeに解説動画がバッチリありますので、そちらをどうぞ!

■2025年NEWモデル『MX-00

それでは、新開発となったシリーズ最短レングス、『MX-00』(最長1m・2段変長)のご紹介です。

スペック等は商品紹介ページを見てもらうとして、やはりこの竿は超接近戦のタナゴ竿と言っても差し支えないでしょう。

特にバイトが一瞬で、ロッドの弾力を使っていたのではアワセが間に合わないバラタナゴ系。

ホント、なかなか掛けられなくて悶絶する……。

そんな相手に対し、鉛筆持ち&弾性を殺して掛けていくという釣りにドンピシャな1本

また、水草や岩陰に隠れ、ピンポイントでしか食わない気難しい魚にも、短いからこその細かな誘い、仕掛けの打ち返しが可能となります。

そういう意味では0系統の中でも、繊細かつ最も攻撃的な竿と言えるかも?

■2025年NEWモデル『MX-02

続いてMX-02』(最長2.5m・3段可変長)は、シャープな『MX-0』をそのまま長くしたイメージの1本です。

MX-00』や『MX-0』では届かないポイントで、同等の小技を利かせられる1本。

出番としてレングスは『HUNTERS HT-26』と被るように思われがちですが、あえて中途半端な調子(笑※)にした『HT-26』(軟調/胴調子)と違い、割り切ってシャキっと硬くしてみましたって感じ(硬調/先調子)。

足場やポイントまでの距離が読めないタナゴ開拓のランガン、遠征先に1本だけ持ち込んで、手のひらサイズ~尺サイズまでの珍魚をオールマイティーに狙いたい、そんな人にオススメです!

(※小塚注:曲がる延べ竿が欲しくて、だから『HT-26』はHUNTERSブランドで出しました)

■2025年NEWモデル『MX-03』

延べ竿シリーズ最長レングス(最長3.6m・3段可変長)の『MX-03ですが、単純に『MX-02』を長くしたものではありません。

少しマイルドに、少し緩やかなテーパーに。

簡単に言えば、より曲がって粘る調子になっているので、その分、大きい魚をかけた時の安心感やバレにくさは『MX-03』に軍配が上がります。

少しだけ踏み込んでお話しすると、ブランクスの継ぎ数は11、その点では『MX-02』(仕舞30cm)と同じ……竿の性格を決定づける大きな要因は、仕舞寸法の差で、MX-03は仕舞40cmです(ここがキモなんですが……文章にするのは大変なので、近い将来、小塚さんが動画で解説されると思います)

MX-02』(硬調)と『MX-03』(軟調)、ともすれば「長さが違うだけ?」と勘違いされそうな2本をあえて作った理由。

それは、次に紹介する『MX-PROGRESS 70T』にあると思っています。

■2025年NEWモデル『MX-PROGRESS 70T

「モンキスらしい延べ竿ってなんだ?」

開発の構想段階で、小塚さんとよく話題となったのがそれ。

ぶっちゃけ、既存している他社メーカーの延べ竿で釣りは十分に成立する。

そんな中、共通意見としてあがったのが「振り出し竿と継ぎ竿のいい所をミックスしては?」というアイデア。

それを具現化したのが『MX-PROGRESS 70T』です。

仕様にもある通り、Dear Monster 共通径である『MX-02』や『MX-03』(共に3段階変長)のブランクスを『MX-PROGRESS 70T』に継ぐことで最長70cmのレングス延長(追加3段階変長)が可能。

これ、単純に長くなるのはもちろん、『Shinkirow』でも実感いただいていると思いますが「バット延長は竿のパワー感をも変える!」のです。

より大きな対象魚である国内・アジアのコイ科などが一気に守備範囲に入ってきそう。

ガイアナでの延べ竿チャレンジで、ナイロン5号をブチ切って逃げたピーコックバスや特大ピラニアも、ロッド的には『MX-03』の強度に問題ありませんでした。

MX-02』(硬調・最長2.5m)と『MX-03』(軟調・最長3.6m)では性格が違うため、例えば「長さは3mは欲しいけど、『MX-03』よりシャープな竿がいい」という状況で『MX-02』+『MX-PROGRESS 70T』=3mオーバー(硬調)、なんて具合に即座に対応できます。

長さを伸ばす、パワーを上げる、新しい竿を作り出す……それが出来てしまうのが『MX-PROGRESS 70T』。

ただの延長パーツではないですよ、マジで。

また、裏ワザとして『MX-PROGRESS 70T』は継ぐけど伸ばさない、なんて使い方も。

「それ意味あるの?」と思われるかもですが、長さはそのままで竿のバランスが変わるんです。

言わば、エンドバランサーですね。

穂先を下げる釣り(高さのある堤防やウキ釣り)、穂先を上げる釣り(川での脈釣りなど)……理想のバランスはシチュエーションにより様々。

標準グリップを使っていて、「もう少し手元に重心がほしいな」という時はぜひ試してみてください!

もともと、怪魚を狙う遠征釣行のサブ的ポジションとして作られた(当時「脇差し」と表現していたと記憶)『DearMonster』の“0系統”(『MX-0』&『MX-1』)

ですが、近年はターゲットや旅のスタイルも多様化し、延べ竿をメインロッドとした遠征が提案できるレベルに、ラインナップが再構築されたように思います。

さっそく、今春“も”中国や韓国への延べ竿遠征を計画中。

今年はどんな魚に出逢えるのか、それとも出逢えないのか(笑)、楽しみです!

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近畿地方在住。2センチのメダカから2メートルのピラルクーまで、そこに魚がいれば竿を出さずにはいられない釣りオタク。大人になり少しばかりの時間とお金を手にしてからは、小学生時代に作った「死ぬまでに釣りたい魚リスト」をコンプリートすべく、南米のピラルクー、北米のキングサーモン、アフリカのナイルパーチなど五大陸を旅する。海外遠征だけでも全21回、14か国を数えた。近年はオオサンショウウオに指を噛まれ、大怪我したのをキッカケに小物釣り(のべ竿)の世界にドハマリ。サイズや数以上に、とにかく「種」に重きを置いたスタイルは、ウルトラライトゲームへと拡大。マイナーすぎて価値が伝わらずとも、未だ見ぬ珍魚を求め釣り歩く。