釣りは1日だけ、次回の下調べのつもりが……「MX-6+」で弾丸釣行(ブラジル・バルセロス編)

台湾の大学院に進むにあたり、大学の手続き&家探しに現在台湾に来ている松政(まつまさ)です!

韓国の仁川空港で乗り継いで現在向かっているのは那覇、そのまま離島釣行の予定です(釣り具は全てリュックにパッキング済み。少し無茶な計画でもこなせるのはパックロッドの強みですね!)。

仁川での乗り継ぎ時間を利用してガイアナ編の続き、ブラジル編をまとめていこうと思います!

……ガイアナ・エセキボ川での釣りを終えブラジルに帰還。

帰国まで数日を残すも既に満足していた私は、マナウスのホテルでくつろぎながらガイアナ釣行の写真を見返して思い出に浸っていました。

しかしこのまま帰国までゴロゴロというのは流石に勿体無い!

「マナウス近郊のバルビーナ湖での釣りか?いや、釣りはナシでグルメ旅や観光地巡りでもいいかも……」

残金と相談しながら出来ることを探しているとバルセロスでの釣りが最近調子良いという情報を、事前に行かれていた日本人から入手。

バルセロスでの釣りは次回南米に来た時に……と思っていましたが、今回行けるなら行きたい!

バルセロス行きの船が出ているという港まで身一つでバイタクに乗って向かい、就航日を聞いてから判断することにしました。

どうやら翌日夕方出船。

往復の移動で4日はかかるので釣りが出来たとしても1日だけ…。

仮に釣りにならなくても次回来た時のためのサーチにはなるので思い切って乗船券を購入しました。

聖地バルセロス釣行、急遽決定です!

翌日。

出船を間近に控え貨物の積み込みや乗船で人が行き交う中、船に乗り込みます。

アマゾン川の水上交通では主流(?)のハンモック船。

今回はたまたま現地で借りることが出来ましたが、ハンモックは持ち込み必須のようです。

ここから約30時間、船(というよりかはハンモック)に揺られながらネグロ川を遡り、バルセロスを目指します。

売店に加え共用シャワーも完備。

お金を払えばWi-Fiも使えるのでそこそこ快適。

代金にバイキング形式の食事も4食分含まれています。

これが船内クオリティとは思えないほどに美味しい!

乗っている客のほとんどはローカルっぽいブラジル人。

聞き込みしてみればバルセロスでボートを出してくれるガイドに繋がる手掛かりになる人が見つかるかも……。

そこは情熱の国ブラジル。

「お前ら釣りに来たんだろ!俺のAmigo(友人)紹介するぜ!」と、向こうから言い寄ってきます。

バルセロスまで1日だけ釣りしに来た事を伝えると、「ここまで来て1日だけ釣りして帰るイカれた釣り人なんて見たことないぞ……」と失笑気味でした(笑)

意外とボートを持っている釣り人が多いのか、ガイドしてくれそうな人は選り取り見取り。

中にはこんな写真を見せてくれた人も(笑)

恐らくマザーボートスタイル。

こんな殿様フィッシング、一体幾らするんだ……!

乗船券購入時や船内への案内で一つ一つ丁寧に教えてくれ、乗船前から世話になっていた船員のMさん。

どうやら彼もボートを持っている友人がいる様子。

1日だけの弾丸釣行はその人にガイドをお願いすることにしました。

英語を話せない上、外国人を乗せたことも無いとの事で最初は拒まれたみたいですが、翻訳アプリを駆使してポルトガル語でコミュニケーションが取れる事をアピールしてもらい、何とか了承を得ました。

実際、言語の壁があろうとも結局は身振り手振り&釣り人同士特有の意思疎通でどうにかなるんですけどもね……笑

宿に関しても日本語で喋りかけてきたオバチャンが安宿へ繋げてくれ、無事確保。

ブラジル人、温かい……。

予定通り出発から30時間経った翌日の夜、バルセロスに到着。

宿までの道中、ここでもMさんが案内。

翌朝、友人の船頭・Rさんとの待ち合わせ場所にも来てくれるとの事。

持つべきものはAmigo(アミーゴ、友人)です。

思いつきで来たにも関わらずあまりにも順調にここまで来れており、翌日の釣りで盛大に坊主を食らわないか心配になるレベル。

宿でタックルを再度しっかり確認して眠りにつきました。

ネグロアタック当日。

船頭のRさんがボートで迎えに来てくれ、いよいよ出発です!

ここバルセロスでの釣りの主なターゲットはピーコックバス

中でも、最大種となるキクラ・テメンシスを狙うことが出来ます。

タックルは「Dear Monster MX-6+」。

ペンシルを水面でガチャガチャさせる釣りをイメージしていましたが、フェザージグを用いたL&F(リフトアンドフォール)の方が圧倒的に良いとの事。

持ってきたフェザーをトリミングし始めるRさん……郷に入っては郷に従えということで。

出船してから約30分、到着したのはラーゴ群。

倒木だらけの細い水路を進んでいって途中にあるラーゴを一つ一つ丁寧に探っていくスタイルです。

バルセロスからそう遠くない場所でしたが、他に釣り人はおらず、この日は貸し切り状態。

期待が高まります!

一つ目のラーゴの入り口に差し掛かると、岸近くでベイトが追われているのを発見!

直後に「ボフッ!ボフッ!」と捕食音。

高い木々に囲まれたラーゴなのでその音はラーゴ中に響き渡ります。

即座にルアーを投入、水面直下を高速で引いて追われるベイトを演出します。

すると、ネグロのブラックウォーターでも視認できていたアピールカラーのフェザーが突如消失!

同時に黄色い魚体が反転して物凄いトルクで水中へと突っ込んでいきます。

どうやら連れのルアーにも掛かった様で、初っ端まさかのWヒット(笑)

それぞれ右舷と左舷でファイトし、ランディングに入ります!

2人揃って人生初アスー!

好調すぎる出だし(笑)

サイズはどちらも60 cm台後半で、このサイズが多いとの事。

勿論ガイアナで釣っていたピーコックよりも大きく、引きも強烈でした……(笑)

キャスト感、操作性の良さに惹かれて導入した「MX-6+」。

魚を掛けた後もしっかり曲がって安心してファイトできるパワーも兼ね備えているので、まさに「アマゾン行くならコレ1本持ってけ!」とオススメしたい素晴らしいロッドだと改めて感じました。

こちらはテメンシスの幼生期とも言われるツクナレ・パッカ。

ウリ坊みたいな縦斑が特徴的で、成長してアスーになると消えるんだとか。

その後も場所を変えて連発!

80近いビッグサイズは釣れないものの60~70 cm台の魚がそこら中でベイトを追いかけている状態。

そこに二人でキャストすればどっちか、もしくは両方のルアーに魚がつきます(笑)

友人も良型を複数キャッチできて満足な様子。

楽しすぎて私もたまらず入水!

この時パスポートや書類、お金が入ったポーチを腰につけている事を忘れて入水してます…(笑)

途中で柄の違うピーコックも釣れたのですが、昼食として焼かれている写真のみ。

ツクナレ・ボーボレータ(“蝶”の意)という種類なのですが、淡水魚とは思えないほど脂が乗っていて美味!

ピーコックバス全般が南米で好んで食べられているというのも頷けます。

ファロッファ(キャッサバ粉)、米と一緒にいただきました。

ピーコックも満足に釣れて、Rさんとも打ち解け始めたところでタイムリミット。

帰港します。

単日とは思えないほどに楽しめたネグロ川。

「次回来るときの下見で……」とかいう半分ノリで来たつもりが、しっかり楽しんでしまいました(笑)

(Mさん&Rさんと、同行の友人と)

バルセロス最終夜、翌朝の出港を前にMさんが街を案内してくれました(教会、集会所、飲食店etc…)

物流が水運メインにも関わらず程良く栄えている小さな町、バルセロス。

Mさんと話していると地元バルセロスへの愛が伝わってきますが、それもわかる気がします。

良い町ですね。

翌朝、バルセロスを発ちました。

復路は下りなので到着が多少は早くなるのかなと思いきや、往路では無かった軍による麻薬検問で2時間足止め。

どうやらコロンビア(上流)側からの密輸を警戒しているそう。

怖かった……。

バルセロスの滞在自体は1日だけでしたが、移動中の船で人の繋がりがどんどんできてすごく濃い釣行になりました。

釣果も勿論満足でしたが、それ以上に得た繋がりの方が成果として大きかったです!

旅をする中で“どんな動物よりもヒトが1番怖い”とはよく言いますが、困っている時に助けてくれるのもヒトなんですよね。

今度はネグロメインでまた遊びに行きます!

Muito obrigado!

……マナウスに戻って翌々日にはブラジルを出国。

行きと同じく帰りも米国経由でしたが、少し金銭的に余裕があったので米国で一度入国してニューヨークを観光してから日本に帰国しました。

マクド3食食べただけで7000円over。

ここには住めないや……笑

今回のガイアナ釣行の+αで行ったバルセロス。

短期間の滞在だとマナウスから(2人の場合1人あたり)日本円で2,3万もあれば釣りして帰って来れることがわかりました。

南米釣行を考えている方は、マナウス拠点にエセキボ&ネグロ釣行をセットで遠征計画を組んでみてはいかがでしょうか?

以上、南米釣行4部作(ガイアナ3部&ブラジル1部、総予算50万円/人)でした。

長文にお付き合い頂きありがとうございました!

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大阪生まれの北陸育ち、友釣りアユから釣りをはじめ、サクラマスでルアーを覚えた異色の釣り原体験は、大学時代に南西諸島に移り住んで超マルチアングラーとして覚醒。モンスターキスが位置する富山にもルーツを持ち(小塚の幼稚園の後輩)、黒部川源流・標高2400m超の“日本最高のイワナ”から、ホタルイカパターンまで国内のニッチを語れる一方、アマゾンをはじめグローバルスタンダード(怪魚)の話もできる超新星。2024年夏以降は海外の大学院に進学、現地から情報発信予定。