こんにちは、モンスターキス代表の小塚です。
2024年春、スピニング7機種をリリースさせていただいた「Shinkirow」シリーズに、この夏、ベイト3機種を追加ラインナップさせていただきます!
まず注目いただきたいのは、型番にある“///”……これが何を意図するか?
中核モデル、「ON-SITE 69///80MHC」がわかりやすいと思います。
4段可変レングス構造が、ベイトモデルに初搭載されます!(「PEAK-HUNT」を除く)。
“ON-SITE 69/73/76/80MHC”では長いので、最長、最短だけ数字で明記して、“///”になりました。
2021年、「HT-6×4S “Backpacker”」で好評いただきましたマルチレングス構造が進化した形になります。
ではなぜ、“×4”ではなく“///”という、新しい型番表記なのか?
これは「TRAVERSE 59///72MLC」を例に説明させていただければ。
4変長ブランクス構造と、グリップ分割構造との組み合わせにより、4レングスで、更には6モードで使えるようになりました。
“×6”でも良かったのですが、例えば “TRAVERSE 59×6MLC”よりは、最短、最長が分かったほうがミスマッチを防げるかなと、“///”になりました。
2レングス・6モードのスピニングモデル、「KEARSHI 72/77MS」「SIX-SENCE 58/63MS」から更に一歩進んだマルチファンクション性能を有しています。
……続いて紹介させていただきます「Shinkirow」式ブランク共通径構造“D規格”。
“D”は、直径(DIA)に由来します。
Dear Monster のように全てのモデルが互換することはありませんが、「Shinkirow」シリーズではパワー帯の近いモデルで適宜ブランクス径を揃え、同規格内で互換して使用することが可能です。
「EXTENSION SHAFT D10-7”」(D10規格・有効延長レングス7インチ、の意)のように、発売中のスピニングモデルにも刻まれていますので、既に所有しておられる方は改めてご確認ください。
以下、Shinkirow10機種に関して、一覧にまとめます。
D8 | 「LIGHT-CRUISE 58/63ULS」 「SOGAINY 64/610LS」 | UL〜Lパワー | ウルトラライトゲーム |
D9 | 「LUZ-AZUL 76/82MLS」 「KEARSHI 72/77MS」 | ML〜Mパワー | ライトゲーム |
D10 | 「SIX-SENCE 58/63MS」 「TRAVERSE 59///72MLC」 | ML〜Mパワー | ミドルゲーム |
D11 | 「NEW-DAWN 810/94MS」 「AITHRIA 88/92MHS」 「ON-SITE 69///80MHC」 | M〜MHパワー | シーバス |
D14 | 「PEAK-HUNT 81/810XHC」 | XHパワー | ハードロック ビッグベイト |
概して、ではありますが数字が大きく、太ければ太いほど強い竿、というイメージです。
D12、D13が飛んでいますが、D13規格がDear Monster 全機種とお考えいただければ、ある程度パワー感をイメージできるかと思います。
「TRAVERSE」の属するD10規格に注目してみましょう。
「TRAVERSE」(単体で4レングス6モード)と「SIX-SENCE 」(単体で2レングス6モード)の2本で、エクステンションとグリップエンドを入れ替えただけで、2機種から32モードを創出できる計算になります。
エクステンションシャフトが5インチと7インチで2インチ差(比重の大きな圧縮コルクを使い重量バランスはほぼ統一)、グリップエンドも2インチ差……2インチ・5cm刻みで、細かくアジャスト可能です。
エクステンションを2連結にするなど、全部で何通りの組み合わせができるのかは……まだ計算していません笑。
持ち込み本数が制限される釣り、2本持ちが多いカヤック釣行などでは、特に重宝しています。
更には、ディアモンのような共通径の制約が無いこと、スピニングモデルと同じく高弾性ブランクス特性から、藤田テスターと「いつかやりたいね」と話していた野望が実現。
シリーズ最強モデルとなる「PEAK-HUNT 81/810XHC」(ピークハント)は、オールダブルフットガイドを搭載し、ディアモン同等のタフネス性能を有したエクストリーム仕様です。
これまで「ディアモンがあるからいいや」と考えておられたユーザー様にも、是非是非、ご注目いただきたいと思います。
なお、「PEAK-HUNT 」は、先行した「AITHRIA」や「SIX-SENCE」同様、等長2ピース化可能レングスに設計してありますが……
発展的に、実質6pc構造の「ON-SITE」では等長2ピース化(仕舞125cm)&3ピース化(仕舞85cm)が選択可能になりました。
仕舞い方の自由度、という視点……モバイルロッド専門メーカーとして、ガラパゴス進化を続けていこうと思います!
実質5ピースの「TRAVERSE」(メインブランクス)では、キリよく2pcや3pcにはできませんでしたが、「KEARSHI」と同様、グリップ+エクステンションシャフト=50cmピッタリの設計で、持ち運びに気持ち良く、同時に移動時の破損減少(最も太いグリップが支柱となる)にも貢献させています。
最後に、ベイトモデル3機種のネーミングについて。
トラバース、オンサイト、ピークハント……ピンときた方もおられると思いますが、登山用語、山のコトバから名付けました(クライミングが趣味の、菅野テスター発案です)
「海の竿なのに、山の名前なの?」と思われた方、北陸は富“山”に本拠地を置くモンスターキスが、地元愛と、洒落を込めてのネーミングとなります。
水深1000mを超える日本海側で最も深い富山湾と、それを屏風のように取り巻く3000m級の北アルプス。
深海から渓流まで1日でリレー釣行できる……そんな環境で、「Shinkirow」を海だけで使うのは勿体無い!
汽水域や淡水域で使っても似合う色合いに。
そんな思いも込めて、「Shinkirow」のガイドスレッドは、青は青でも、海原の藍色ではなく、空の色に寄せてあります。
……先行リリースしたスピニングモデル7機種では、いよいよトラウト等の、川や湖での釣果報告も増えてきました。
自身による海外・オーストラリアへの鱗付け旅でも、海で朝まずめを楽しんだ後、タックルそのまま山へ。
渓流でキャッチしたのは、「スーティグランター」という珍魚。
使用したのは「TRAVERSE 59///72MLC」。
トラバース……広義で水平移動を意味するこの言葉。
固定観念に囚われることなく、フィールドをトラバース(横断)して自由に楽しんでもらえたらという思いで、命名させてもらいました。
5’9″のショートモードは、渓流域にもぴったりでしたよ。
岸から船まで、海から山まで、地元から旅先まで……。
自由自在の「Shinkirow」で、楽しい時間を過ごしていただければと思います!
ベイトモデル3機種個々の詳細、具体的な使用例は、各々メインテスターからの解説動画&レポートにご期待ください。
受注開始&デリバリーは2024年7月を予定しています。
<関連ページ・レポート>